胡興智
古より輝きつづけてきた晧晧たる月の下で、小舟が澄んだ渓流に優雅に浮んでいます。この小舟は、やがて母なる大海に向かって流れていくのでしょう。道教的で、田園的な趣があって、なかなかいいのではないかと思っています。「舟」は発音が「zhou1」で、「hu2zhou1」と言えば、でたらめに言うという意味です。そのイメージの落差が面白みを生み出します。「清舟」(軽zhou1)となりますと、またちょっと面白くお喋りするという意味合いもり、俳諧なユーモアさえ漂います。苗字の「胡」は、湖から水を取ってしまった訳で、その後ろめさをこの清舟から連想される水のイメージで癒され、バランスも保たれるのではないでしょうか。