病院ボランティア− ひだまりサロン−

−1999年−
 ご縁があって、某病院で6月から「体験者による乳がん患者さんへの相談ボランティア」を始めました。 乳腺外来のある日に月二回、お話しをさせていただいています。 退院後の不安や、日常生活のことなどにお答えし、同じ道を通って来た者としてお役にたてれば、と考えています。なかなか人には言えない気持ちをお話しして下さり、胸の中にわだかまっていたものを出していただけけたら、と思います。病院にはそのような場所が必要なのではないでしょうか。
 自分が退院後とても孤独で不安だったこと、その気持ちの持っていき場所がなく往左往したこと、例え家族でも親しい友人でも分かってもらえないこと言えないことがあることなどをお話しし、同じ病気になり、苦しんだ者として、後から同じ思いをするであろう人達の何らかの力になりたいのです、と病院側に訴えました。そういう場所があったらどんなにか良かっただろうと訴えました。
病院側が受け入れて下さり、こちらとしても初めてのことで分からないことも多いので一緒に考えていきましょうと言っていただきました。 おもいがけず、とても嬉しいことでした。感謝しています。

まだ、まだ始ったばかりで、どうすれば一番良いのか分かっていません。これから、作り上げていきたいと思っています。

-2003年-
 続けていくことが大事と、一人の患者さんが来ない日があっても三年間、休みなくサロンを開いていたことを評価していただき、病院から「感謝状」をいただきました。また、看護士さん、医事課等にも理解が広まり、病院内で活動が認知されつつあります。この3年で医療の現場が変化していることを強く感じます。患者側も医療側もれぞれが、より良い医療を模索しながら、お互いに意見を交わしつつ、それを作り上げていく、小さな窓口であり続けたいと願っています。
 現在は月に一度の開催、たんなるおしゃべりに終わらず、それぞれが質問したいこと、言いたいことを語ることができ、また、聞くことができるように、こころを砕いて一回、一回を大事に行なっています。「来て良かった」と言っていただけると、ほっとします。私自身もファシリテーターとして、少しでも、参加なさった方のお役に立てる場にしていく努力をしていきたいと思っています。

-2006年ー
 この6月、術後10年を迎え、いろいろと考えた結果、「ひだまりサロン」を終了することとなりました。ご参加くださったみなさん、ご協力くださった病院関係者の皆さん、ありがとうございました。
おいでいただいた方達に、なにがしかの力になっていれば、とても嬉しく思います.私にとっては大変、勉強になった7年間でした。ご縁を深く感謝いたします。

 

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