5.イケム 1990



フランスのボルドー地方、ソーテルヌ地区にある甘口ワインの最高峰、Ch. d'Yquem。

先日いつもの酒屋に入荷したので飛んでいって購入予約(まだお金を払っていないので)をしました。一本一本紙に包まれ、その上に藁で保護してあり、もう一度紙が巻いてありました。昔ながらという感じです。ナイロンの空気のプチプチで包んであるのとは、文化の違いを感じないわけにはいきません。そんなことはおいしさに関係ありません。文句なくうまい甘口の白ワインです。食事をしながら、白ワイン、赤ワインを十分に飲んで、デザートを食べた後に飲んでもまだ飲みたいと思わせる魔力があります。

日本では、食後酒に甘いアルコールを飲むということがまだまだ少ない状況です。これにはいくつかの要因が考えられます。酒(特に日本酒)は辛口がいいといいます。日本の料理には砂糖を十分に使います。一方フランス料理などは砂糖の甘さは最後のデザートにはありますが、それ以外のは野菜の甘味をうまく引き出していることが多いようです。日本より甘味を求めている感じがします。だからこそ、イケムのような甘口の感動的なワインを生み出したのではないでしょうか?