7.ワインスキャンダル 1985年
1985年のワインスキャンダルを憶えている方はいますか?オーストリアのワインにジエチレングリコールという身体に有害な影響を及ぼすと思われる不凍液が意図的に混入された事件です。この物質を混入すると日常用の安ワインにコクと甘味を加えることができ、より高級なワインとして売ることができたそうです。さらにその当時のワインを管理する機関の分析方法では、混入されたジエチレングリコールは解析できなかったそうです。
日本にもジエチレングリコールが混入された瓶詰めワインが輸入されていて大騒ぎしました。酒屋さんの棚からドイツとオーストリアのワインはみんな消えてしまったようでした。新聞の扱いも毒が入っているというような感じでした。また、当時日本のワインは輸入したバルクワインを瓶詰めしてあたかも日本でできたワインであるかのようにして売っていました。(今では輸入ワインと国産ワインの比率などが表示されているものもあります)
さて、このワインはその頃のワインです。このうちの一本はジエチレングリコール入りのワインです。回収の手紙を頂きましたが、プレミアでもつくかと思って返品しませんでした。当時は度胸試しに飲んでみると騒いだものです。これとは別にジエチレングリコール入りのワインがあったのですが、それは騒ぎになる前に一人で飲んでしまいました。死ぬほどの毒ではないことは確かです。