浜益御殿1038.6  浜益岳1257.7

 

2016年 425日  快晴  同行者・S氏

 

 

登り・5時間(休憩時間含む)

 

駐車地点から浜益御殿まで3時間20分。

浜益御殿から浜益岳まで1時間40分。

 

 

下り・2時間55分(休憩時間含む)

 

浜益岳から浜益御殿まで1時間05分。

浜益御殿から駐車地点まで1時間50分。

 

 

 

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GPSトラックログ

 

林道地図ならびに浜益御殿までの詳しい記録はこちらをクリックして下さい。

 

 

 

 

 

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 幌神社前の集合時間は午前5時だったが、S氏が30分の遅れで到着。その後色々あって、準備を終えて出発したのは620分だった。

 アスファルトの林道にはまだ雪が残り、去年のように砂利道の林道まで車で入ることが出来なかった。それでもスダットレスタイヤをまだ履いていたお蔭で、かなり奥まで入ることが出来た。

 道幅が狭く、側溝もあるので切り返しが出来ず、帰りは長い距離をバック運転することになった。後ろを見ながらの身体をひねった運転だったので、しばらくの間首の痛みが取れなかった。

 

 

 

 

 

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 林道をショートカットしながら通称・大阪山と言われるポコまで来ると、目の前に浜益御殿と浜益岳が現れる。まだまだ先は長いと感じさせる光景だ。

 目印となるスノーモービル立ち入り禁止の横断幕から樹林帯を抜け、稜線に上がるまでが長くてひと苦労。稜線に上がると前方に谷を隔てて浜益岳が見えて来る。

 広い稜線を登っていると、上から山スキーヤーのご夫婦が滑り降りて来た。今回の山行で出会った最初で最後の登山者である。少しの時間立ち話を交わした。昨日は風も強く雲も出ていて山に登る天気ではないので下にテントを張り、今日登ることにしたと話してくれた。昨日は日曜日だけあって林道には10台以上の車が入っていたそうだが、山の天気を見て、半分くらいは帰って行ったと話してくれた。
 昨日の札幌は雲ひとつない快晴だったので、浜益地域がそんな天気だった想像も出来なかった。それを思うと今日の好天、なんと運が良いのだろうと喜び合った。

 

 

 

 

 

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 去年はニセピーク手前でルートを外してしまったので、今回は慎重に確認しながらトレースを辿った。浜益御殿までは3時間を予定していたが、初めの林道歩きが長くなったせいで20分の遅れになった。

 稜線に上がっても風はなく、照り付ける直射日光で体温も急上昇。日焼け止めクリームも塗っていないので顔がヒリヒリして来る。これでまたシミ・シワが増え、老け顔が進むのだろう。

 

 

 

 

 

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 浜益御殿山頂から雄冬山を眺める。ここまで登る途中からは、長く連なる尾根の端という感じの雄冬山だったが、ここからは堂々とすそ野を広げる立派な山容に見えた。

 後日、浜益岳の記録をネットで見ると、天気があまり良くなかった前日に、単独で浜益御殿〜浜益岳〜雄冬山といった記録があった。当然山スキーでの記録だが、凄いものだと驚いてしまった。

 自分もいつかは山スキーで登って見たいと思うが、せいぜい浜益御殿までが限度だろう。それでも広い大斜面での滑降は最高の気分なんだろうと想像出来た。

 

 

 

 

 

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 浜益御殿山頂から浜益岳を眺める。何だかサイやカバの横姿に見えなくもないが、雪を被っているのでシロクマが妥当なところだろうか。

 去年かなり顔を出していた稜線のハイマツも、今年はまだ一部しか出ていない。これなら好きなように広い稜線を歩けるだろうと期待が膨らんだ。

 

 

 

 

 

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 ここからは風が吹いても良い様に冬支度をする。帽子を冬用に替え、レインウエアを着込む。まだ先は長いが、一応記念撮影。足元の後ろから大きく下る大斜面になっているのだが、写真ではまったくの平坦に見えてしまう。

 浜益岳に取り付く左の尾根までは簡単な歩きだろうと安易に考えていたが、思った以上のアップダウンに体力を奪われてしまった。

 

 

 

 

 

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 浜益御殿の大斜面を下りて来るS氏。比較対象する人物像がなければ山や斜面の大きさが分からない。

 帰りにこの大斜面を登り返さなければならないと思うと、ため息が出そうだった。

 

 

 

 

 

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 浜益岳の左奥には暑寒別岳が見える。西暑寒別岳を前にして右奥に暑寒別岳。本当に大きな山塊で、見事と言うしかない。

 身体は大分疲れて来ているが、景色が思わぬカンフル剤となって重くなった足を前に進めてくれた。

 

 

 

 

 

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 自分が写真を撮っている内に歩みを進めるS氏。彼は山頂以外で写真を撮ることはまずないから、どんどん距離が開いてしまう。これはいつものことなので慣れっこになっている。

 帰りも登った山には未練はないと、どんどん下ってしまう。登山者のタイプで言うと山頂到着で満足するピークハンターなのだろう。楽しかった山はゆっくり余韻を楽しみながら下りたい自分とはスタイルが違うが、それでもお互い山頂に立つ喜びに変わりはない。

 

 

 

 

 

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 浜益御殿から延びる広い稜線は東に向かって歩くが、浜益岳の肩から山頂へは南に向かう。肩の左側は暑寒別川が流れる大きな沢に落ちて行く急斜面になっているので、あまり左側を歩くのは恐ろしい。

 気温も上昇してきたせいか、この辺りから踏み抜きが始まる。気を抜くと太ももまで埋まってしまう。ワカンを履きたいが、急斜面もあるのでツボ足で頑張り通す。

 

 

 

 

 

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 最後の急斜面を登るS氏。写し方が悪いのか、写真ではどうも急斜面の雰囲気が得られない。実際は見上げるような角度なのだが、写真では緩いスロープ程度にしか感じられない。

 山頂は真ん中で少し小高くなっている。左側には雪庇が張り出し、その下の急斜面は一気に沢に落ちている。

 足元左に大きなクラックが見えるが、尾根幅が広いので危険ではない。

 

 

 

 

 

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 最後の急斜面から群別岳を写す。ここまで来なければ眺めることの出来ない鋭鋒、まさにマッターホルンを彷彿させる勇姿だ。

 5時間頑張ったご褒美としてはこれ以上ない光景で、しばしの間立ち止まって見惚れてしまった。

 

 

 

 

 

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 浜益岳山頂から東方面を眺める。右に鋭鋒・群別岳。左に増毛山塊の盟主・暑寒別岳。まるで日本とは思えないアルプス的な光景が広がる。

 

 

 

 

 

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 暑寒別岳を少しズームアップ。中央に西暑寒別岳、少し右奥に暑寒別岳、そのずっと右奥に南暑寒別岳が見える。

 

 

 

 

 

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 群別岳をバックに記念撮影。逆光なので人物と背景の明暗バランスが悪い。こんな時にはフラッシュ使用が常識なのだが、素人カメラマンはそこまで頭が回らない。

 

 

 

 

 

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 天気も最高、その上微風なのでゆっくりと休みたいが、20分ほどの休憩で早くも下山を準備するS氏にお付き合いして、自分も帰り支度をする。もう登りの時のような踏み抜きは嫌なのでワカンを履いた。

 山頂から戻る方向を見ると中央に浜益御殿、右奥に雄冬山、奥に日本海の雄大な景色が広がっていた。

 

 

 

 

 

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 踏み抜きをものともせず、快調にツボ足で歩き通すS氏。ワカンを履いた自分はまたまたS氏に離されてしまった。

 前方には雄冬山と日本海。ぜい沢な景色を堪能しながら浜益御殿に向かう。

 

 

 

 

 

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 浜益御殿で小休止を取り、後は駐車地点まで下る。浜益御殿からニセピークに向かって下るS氏、山すそをトラバースしながらどんどんペースを上げる。山への畏怖心があるのか、まるで怖いものから逃げ出すような勢いだ。

 離され過ぎたのか、なんと樹林帯手前で見えなくなってしまった。まだS氏のトレースを確認出来るうちは安心だが、そのトレースを見失うと、どこかに迷い込んでいないかと心配になって来る。

 スノーモービル禁止の横断幕下で待っていてくれたが、そのまま先に進まれていたら「どこかで迷っているかも」と、心配になったに違いない。

 

 

 

 

 

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 申し分ない山日和。真っ青な空に向かって枝を広げるダケカンバも、「バンザイ」とリベンジを祝福してくれているようだ。

 

 帰りは「浜益温泉」で汗を洗い流し、ノンアルコールビールで乾杯した。2年越しの浜益岳登頂で気分は爽快。安全運転を心掛けながら、ルンルン気分で帰路についた。

 

 

 

 

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