百松沢山 1038.1

 

 

2004415日  宮城の沢コース     源八沢コースはこちらをクリック

 

登り・3時間   下り・1時間50

 

 

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 札幌西区・平和地区の奥まった所にある霊園の最奥が林道の入り口になる。歩いて程なくすると発寒川支流に架かる鉄橋が現れる。この上をアイゼンを履いたまま歩いたものだから、キーキーと金属の擦れ合う音で、背筋に悪寒が走ってしまった。

 

 平坦な林道を40分程歩くとスノーブリッジの落ちた渡渉地点が現れる。結構な水量なので高巻きをしようかと悩んだが、登山靴の防水性とスパッツの効力を信じて強行突破する。結果は全然オッケーなのね。

 

 発寒川支流から左に離れて、明るい沢地形に沿った林道を上り詰めていく。途中、雪解け水が飛沫を上げて流れ落ちる無名滝を発見。姿、形から勝手に「オシンオシンの滝」と命名する。滝に限らず、勝手に命名する遊びは楽しいものだ。

 

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 沢地形が勾配を増し、急斜面を息を切らしながら登って行くと背後に「ネオパラ山」が頭を見せ始めてくる。もうひと踏ん張りすると、その左手に「手稲山」の南壁が見えてくる。日陰の固く締まった雪にアイゼンの爪が食い込んで、順調に高度を稼ぐ。

 

 源八沢コースとの合流地点あたりを登っていると、山頂直下から蝶が舞うような華麗な滑りで降りてくる山スキーヤーに出会う。お話を伺ったところ、「一人歩きの北海道百名山」で有名なsakag氏だった。滑り降りていくうしろ姿も、うっとりとする美しさだった。

 

 ちょうど3時間で山頂に着く。快晴で眺望は申し分ないが、時おり肌を刺すような強風が吹く。雪も締まって歩き易いので南峰まで足を伸ばすことにする。Sakag氏のトレースをなぞって歩き、15分で南峰山頂に着く。南峰の方が本峰より高いって知ってた?

 

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 本峰と南峰の鞍部から本峰を見上げる。南峰に比べ特徴のない山容だが、昔は山スキーの聖地として知られていたらしい。南峰直下の登りは雪が締まって固く、アイゼンが無ければ苦労するところだった。

 

 南峰山頂から「烏帽子岳」を見る。右手奥には「定山渓天狗岳」が3つの岩峰を見せている。山頂は冷たい強風が吹き荒れ、どんどん体温を奪っていく。のんびりしたいところだが、写真を撮って早々と退散する。

 

 本峰に戻って一息つく。強風の合い間をぬって記念撮影。この夜、イラクで拘束されていた邦人3名が解放された。会社からは号外発行のために緊急呼び出しがかかった。山歩きの途中だったら困っただろうなぁ。

 

kamui ebosi

 

 南峰山頂から「神威岳」(左)と「烏帽子岳」(右)を望む。本峰から神威岳は南峰の影になって見えないから、やはり南峰まで足を伸ばすのが正解なのだろう。もうひと頑張りすれば本峰とは比べ物にならない眺望が得られるのだから、往復30分程度のアルバイトは安いものだ。                                                   

 

 

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