迷沢山(まよいさわやま)1005.7m
上平沢林道コース
2013年4月5日 快晴
登り・2時間30分(休憩時間含む) 下り・30分(ほぼノンストップ)
手稲・平和側からの記録はこちらをクリック!
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GPSトラックログ
下のログは3月31日に安易な判断から林道入り口を間違え、迷沢林道を登ったトラックログ。
上は今回、上平沢林道を登ったトラックログ。赤線が登りで青線が下り。ヘアピンカーブを過ぎてから尾根上を直登した。下りは林道に沿って滑り下りた。下りのトラックログが実際のコースからずれて表示されている。ヘアピンカーブから下は登りのログと重ならないとおかしい。
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定山渓温泉から豊羽鉱山方面と国際スキー場方面に分岐する地点でゲートが開錠するのを20分ほど待つ。冬期間夜間通行止めになっていて、午前7時に開錠した。まだまだ情報収集が甘いと認識する。
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上平沢林道入り口前の駐車スペースは1台分しかなかった。もう一台停められるようにと縦に停めてみたが、フロント部が車道に突き出るため、やむを得ず横置きに停めた。
スキーを履いて林道入り口に立ってみると、なにやら迷沢林道と似た感じがした。しかし今回は右手の木の下に「迷沢山登山・・・」という標識を発見する。多分雪に隠れた下部には「・・・道入り口」と書いてあるのだろう。もちろんGPSのウェイポイントとも一致しているから、安心して出発する。
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陽の光が林道に差込んで来る頃、行く手に送電線の鉄塔が見えて来る。地図を見て最初の送電線だと確認する。今度は間違っていないという安心感からか、歩くペースも快調だ。
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小一時間歩くと地図上のヘアピンカーブが見えて来る。その先には岩肌が剥き出しになった960m峰が見える。
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ヘアピンカーブを少し過ぎてから、傾斜の緩い地点を選んで尾根に入る。林道歩きも快適そうだが、地図を見ると距離が長い。
カリカリになった斜面だが、意外とシールの食い付きが良い。しかし油断して急斜面でスリップすると、なかなか止まってはくれない。立ち木につかまって体勢を立て直すこと数回だった。
それでも疎林帯に入ると背後が見えるようになり、白井岳や朝里岳が目に入ってきた。
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林道と交差しながら緩い尾根上を登っていると、2度目の送電線の基部に出る。国際スキー場方向を見ると、その右側手前に台形状の「つげ山」が見えた。その遥か先に見えるのは小樽の街だろう。
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そろそろ尾根の登りも終わる頃だろう。後ろを振り返ると定山渓天狗岳が目に飛び込んで来る。その左奥に無意根山、右奥には羊蹄山が真っ白い頭を見せている。定山渓天狗岳と白井岳の間には「ヒクタ峰」が見える。冬季にしか登ることの出来ないマイナーな山らしい。
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尾根を登り切るとまた林道と合流する。左手には肩を並べるように960m峰が見える。ここからカリカリになった緩い林道を歩く。カツンカツンというビンディングの音と、パタンパタンというスキー板の音が響く。
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緩い林道から離れてシラカンバの林に入る。地図上では一番のショートカットになるようだが、先の見通しがまったくない。GPSに入れたウェイポイントを頼りにして進む。吹雪いた時などは方向感覚を失い兼ねない平坦部だ。
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シラカンバの密集林を抜け出すと、目の前に迷沢山が現れる。さて、どこから登ろうかと楽しい思案。真っ直ぐにでも登れそうだが、それでは何だか裏口から入るような気がして、ここは迷沢山に敬意を表して、先ず左肩に上がってから山頂に上がるルートを選ぶ。
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肩から山頂部を見ると、多くの足跡やスキー跡が残っていた。やはり手稲平和側から登って来る人の方が多いのだろうか。
強い陽射しだが、斜面はまだカリカリのままだ。誰もいない迷沢山に表玄関から上る。
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広くて平坦な山頂部は360度のパノラマを楽しむことが出来る。先ずは手稲山の南壁を見る。相変わらずテレビ塔の林立する手稲山だが、毎日見慣れている北側からの山容とは大きく違っている。
手前の平坦地は冬眠から目が覚めた熊さんが歩いているような錯覚を生む。目を凝らして見てみるが、動いている物はないようだ。
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山頂部の標識はまだ雪の中だった。少し掘り起こすと「迷沢・・・」という文字を確認することが出来た。どの程度の高さに取り付けられた標識か知らないが、それが分かれば山頂部の積雪量が分かるのだろう。
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山頂部は360度のパノラマだから、写真を撮り出すと切がない。その中でも一番変化のある光景といったら、やはり定山渓天狗岳だろうか。1〜3峰にかけての荒々しい岩壁。その間の沢筋には雪崩れ跡が見える。左奥には無意根山、定山渓天狗岳の陰に隠れてしまったが、羊蹄山の山頂部も確認出来る。
遠くには積丹半島の山々、近くには札幌近郊や支笏湖周辺の山々。そして遥か遠くにオロフレ山も確認出来る。あまりの好天に、札幌市街方向がもやって見える。そのせいで残念ながら増毛方向の山々はあまり明確に確認することが出来なかった。
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左から余市岳、白井岳、朝里岳と並ぶ光景を背景にして記念写真を撮る。それにしても山用のパンツがずい分とくたびれてしまった。夏山も冬山もこれ一本。ストレッチ生地だったが、今や色あせ、すべて延びきってダブダブになってしまった。しかし破れている訳でもないので今もはき続けている。
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帰りはカリカリになった林道を滑り下りた。唯一、スキー場のゲレンデ感覚で楽しめたのは上部にある送電線の下。片斜面だがスキーも滑って、下手なシュプールを描くことが出来た。
細い林道でのスピードの出し過ぎは怪我の元。古いスキー跡は固く盛り上がってエッジを取られ易い。危険箇所はプルークボーゲンで通過し、安全第一で下った。
この山の良い所は下りで登り返しがないこと。少しの平坦部はストックワークで切り抜けることが出来た。深い新雪ならどうか疑問だが、幅広い深雪用の板なら十分楽しめることだろう。
出来れば、いつ行っても駐車が出来るスペースを確保してもらいたいものだ。3台駐車出来る迷沢林道入り口から上平沢林道入り口まで約300m。スキーを持ってこの距離を歩くのは少しキツイ。
思っていた以上に楽しい山だった。楽しんだ代償は右足かかとの靴擦れ。5日前の歩きで赤くなっていたが、今回の歩きで完全に剥離して穴が開いてしまった。用心して靴擦れ防止シールを貼ったのだが、貼るポイントがずれてしまっていた。しかし、あまり痛くないのが不思議。加齢で痛みを感じる痛点も呆けてきたのだろうか。
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