ニセイカウシュッペ山   1,879 m

 

2011728日 (中越コース)

 

今夏、大雪山山歩き3日目の山は10年振りの再訪となるニセイカウシュッペ山(通称ニセカウ)。黒岳から層雲峡温泉を挟んで真向かいに聳える山である。今回も「中越コース」から登るため、上川町から遠軽方向に車を走らせた。中越橋手前の林道入り口は同じだが、今回は手前に高速道路が建設されて、その下をくぐっての進入だった。途中に想定外の施錠ゲートがあったが、鍵は開いていて、簡単にゲートを開くことが出来た。帰りのことを考えて開いた鍵ナンバーを確認すると、前日のユニ石狩岳へのゲート鍵ナンバーと同じだった。

 目まぐるしく変わるガスの流れに一喜一憂しながら歩き易い登山道を進む。見晴台を過ぎた辺りから一気に高山植物が現れて、目を楽しませてくれた。やはり沢の下まで斜面いっぱいに広がるシナノキンバイが見事だった。

 前夜、層雲峡温泉街の特設ビアガーデンで飲んだ生ビールは山歩きの活力源となり、ニセカウの山に汗となって飛び散った。

 

登り・2時間40分(休憩時間含む) 登山口〜1時間20分〜見晴台〜1時間20分〜山頂

下り・2時間05分(休憩時間含む) 山頂〜55分〜見晴台〜1時間10分〜登山口

 

10年前ニセイカウシュッペ

 

 

 

 

 登山口には早朝にもかかわらず車が4台。今日は先行者もいて気分的に安心な山歩きが出来そう。でも油断は禁物。怪我と弁当は自分持ち。これ山の鉄則なり。

 

 

 

 

 歩き始めはかなりのガスだったが、見晴台辺りまで来るとガスも切れ始め、うっすらと周りの景色が見えるようになった。さすがに表大雪は無理だが、大槍や小槍を確認することが出来た。写真は見晴台から見た小槍。

 

 

 

 

 ガスが晴れた目の前にニセカウ(左奥が山頂)と、沢の斜面いっぱいに広がるシナノキンバイが現れる。何とも大雪山(北大雪)らしい光景に目が釘付けになる。

 

 

 

 

 ガスが流れる大槍の岩峰。この左斜面をトラバースするように登山道は続いている。一部、岩が露出した所もあるが、注意をすれば難しくはない。

 

 

 

 

 登山道の両脇には様々な高山植物が咲き乱れている。そしてこの花の中を蜜を求めて数種のチョウが飛び交う。

 

 

 

 

大槍を過ぎた辺りから斜面に広がるエゾノハクサンイチゲとニセカウ(左奥)を見る。

 

 

 

 

 ニセカウから平山方向に派生する尾根の中央部に聳える、通称アンギュラスと呼ばれている岩峰を見る。山情報によると藪漕ぎをしながら登っている人も結構いるようだ。

 

 

 

 

登山道から大槍を振り返って見る。やはり背後に広がる表大雪の眺望は無理のようだ。

 

 

 

 

 沢を左回りに巻くようにして前山の裾を歩く。途中、上から見ると車輪のようなタカネシオガマに目を奪われる。辿り着いた広い山頂にはトンボが群れ飛んでいた。涼風が少し止むと、急に羽アリのような虫が飛び交ってあまり落ち着かない。少し早い昼食をとって山を下りた。