奥手稲山 949

 

2012327日 晴れ

 

2001年春の奥手稲山

 

登り・2時間50分(休憩時間含む)  下り・1時間20分(休憩時間含む)

 

 

gps map

 

GPSトラックログ

 

 

 

 

 

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 前日の夜半から降り始めた雪が朝方まで続いたため、結構な積雪となった。札幌国際スキー場手前にある登山口は広く除雪され、数台の駐車スペースが確保されていた。

山スキーを履いて、送電線下に延びる林道をスタートする。今日に行き先は「つげ山」・・・の筈だった。

ご夫婦と思われる先行者が新雪の上にトレースを残してくれたので、ラッセルもせずに快適に歩くことが出来た。感謝!

 

 

 

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 歩き始めてまもなくすると、奥手稲の沢川への分岐に出合う。直進すると「春香山」、右折すると「つげ山」や「奥手稲山」へのコースとなる。

 

 

 

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 奥手稲の沢川に沿って延びる林道を黙々と歩く。時々、鳥の鳴き声が聞こえてくる。正面に丸い奥手稲山が見えてくる。

 

 

 

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 振り返ると白井岳(左奥)と白井岳から北東に派生する尾根が見える。この1020メートルのコブ(中央)が無名だというのが不思議。近くにはもっと低いが「股下山」という立派な名を持つ山があるというのに。いくら標高があっても、尾根扱いされることで評価が下がるのだろうか。

 

 

 

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 林道右手にある沢地形の間から、今日の目的地である「つげ山」の山頂が見える。ちょっと距離感のつかめない山頂だが、樹木の大きさから見て、1時間少々あれば登れそうだ。

 

 

 

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 GPSにはつげ山への渡渉地点をウェイポイントとして記録してきた。そのポイント近くには何ヶ所か赤テープが付けられていた。しかし、20センチほど積もった新雪は、渡渉可能なスノーブリッジのトレースをすべて消し去っていた。大丈夫と思われる大きなスノーブリッジもあったが、単独では踏み抜きが怖い。その先の尾根は結構な密度の樹林が続いている。山スキーでは難儀な登りとなることが予想された。

 思案の結果は行き先の変更。時間は掛かるが、難しい斜面のない奥手稲山へ向かうことにする。

 

 

 

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 トレース跡も奥手稲山に向かっているようだ。口の開いた奥手稲山の沢川を見ながら沢地形の中を進む。川の水量は思った程ではないが、やはり落ちたら事故につながる可能性が大きい。

 

 

 

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 沢地形から奥手稲山の西に延びるなだらかな尾根に上がる。今回のルートで急斜面といえばこの地点だけ。それでもスリップせずに快調に登ることが出来た。大きな木に「イモムシ」のようにへばり付いた雪。周りを見渡せば、様々な自然の造形を楽しむことが出来る。これも冬山の楽しみのひとつだろう。

 

 

 

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 尾根に上がって「つげ山」(中央)を望む。思わぬ行き先変更だったが、こんなことが出来るのも単独の気楽さだから。それでも家には行き先を「つげ山」と言って来たのだから、少しは後ろめたい気持ちが残った。

 

 

 

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 山頂直下の雪原。スキー滑降が楽しめそうに見えるかも知れないが、斜度が緩すぎてお話にならない。帰りには雪が湿って、スキーが止まる有様だった。

 

 

 

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 奥手稲山の山頂から眺める石狩湾。遠くに樺戸や増毛の山並みが見えるが、少し靄って輪郭がハッキリしない。左の小さな白い頂は「銭函天狗山」。少し手前は668メートルの無名峰。奥手稲山には銭函方面からも長い林道歩きで登れるが、根性のない管理人には無理。

 

 

 

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 奥手稲山の東に延びる尾根の先には、電波塔の林立する手稲山が見える。この尾根から迷沢山を経由して、手稲平和の滝に抜けるコースもあるようだが、管理人には長過ぎて手が出せない。

 

 

 

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 小樽方面に目を向けると、春香山や宇和尻山が見える。積丹の山並みも見えるのだが、樹木が邪魔をして写真にはならない。

 

 

 

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 先行してトレースを残してくれたご夫婦が帰って行った。二人にはトレースを使わせてもらったことに感謝してお礼を伝えた。

 管理人よりも大分先に下りたのだが、駐車スペースにはまだご夫婦の車があった。山の家でも経由したのだろうか。それにしては下りる方向が違うようだ。

 

 

 

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 一応、山頂での記念写真を撮る。セルフタイマーで撮ったのだが、撮影位置に行くまでズボッズボッと埋まること。それでも何もなかったような表情がふてぶてしい。

 

 

 

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 帰りに尾根の上から、陽の光を浴びて白く輝く余市岳(右奥)をズームアップ。左は白井岳山頂。

 

 

 

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 尾根を下りてからは林道をノルディックスタイルで滑走。何とも両腕が疲れてしまった。それでもトレースの上は結構滑り、思った以上に早く登山口に戻ることが出来た。

 登山口にある入山届出小屋は雪の重さにじっと耐えている。もうすぐ春だよ!もう少しの我慢だよ!と、声だけを掛けておいた。通り過ぎると「雪を降ろしてくれよ!」という声が聞こえたような気がした。多分春の陽気のせいだろう。

 帰りにはお決まりのコース、小金湯温泉「まつの湯」で暖まり、汗を洗い流した。

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