二週間前に登山口まで来ていながら雲が多く、雨模様だということで取り止めた羊蹄山に再度挑戦することにした。
早朝に家を出て、登山口をスタートしたのが午前六時。朝日を浴びて金色に輝く羊蹄山を見ながら、先ずは快調な出足だった。
前夜、一度「サッポロビール園」のジンギスカン食べ放題コースに行って見たいというおばさんの希望で園に行き、たらふくジンギスカンと生ビールを腹に詰め込んできたのだ。
当然、身体は重いがエネルギーは満タン。この分ならコースタイム通りに山頂に着けると目論んだのだが、動物性タンパク質は運動エネルギーにならないようで、七合目辺りから足が重たくなり、太ももが悲鳴を上げる有様だった。
それでも予定を上回る時間で山頂に辿り着いたのは、ジムでのランニングやエアロバイクでの運動が少しは役立ったからだろうか。
さすがに日本百名山の山。四つの登山コースから多くの登山者が山頂に集っていた。秋色に染まった「お釜」を眺め、寒風に吹かれながら昼食をとってから来た道を戻った。
眼下に見える京極市街。雲間に見える尻別岳や無意根山。それらを眺めながらも、滑る登山道で尻もちをつかないよう慎重に下った。
下りてから「噴出し公園」でたらふく湧水を飲み、近くの「京極温泉」で汗を流した。円錐形の建物は天井が高く、開放的な浴場だった。
この後、翌日の雷電山登山のために岩内に向かった。
ちなみに羊蹄山はアイヌ語で「マッカリヌプリ」「マチネシリ(雌岳)」と呼ばれていたという。江戸時代に入り和人がこの山を「後方羊蹄山(しりべしやま)」と呼ぶようになり、それがいつの間にか「ようていざん」と呼ばれるようになったようだ。「後方羊蹄山(しりべしやま)」は「後方」を“しりべ”、「羊蹄」を“し”と読むのだそうだ。
|