身近な環境問題 2001年分

11月の記事−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−●

かおり風景100選

 環境省では、近年増加している、都市・生活型公害化した悪臭問題を解決するため、悪臭防止法に嗅覚測定法を導入して、その普及を一層推進しているところであるが、それに加えて、かおり環境という新しい考え方を取り入れ、「身近にあるよいかおりを再発見し、かおりに気づくことを通して身の回りにある様々なにおいを意識し、不快なにおいの改善に積極的に取り組む地域の活動」を促進していきたいと考えている。
 そこで、良好なかおりとその源となる自然や文化−かおり環境−を保全・創出しようとする地域の取組みを支援する一環として、かおり環境として特に優れたもの100地点を認定する「かおり風景100選」事業を実施することとした。
  選定委員会の選定審査の結果に基づき、環境省は「かおり風景100選」を
別表のとおり選定した。

 かおり風景100選の選定表。まずは我が町の近辺を確認しました。埼玉県は「川越の菓子屋横丁」 「草加せんべい醤油のかおり」でした。東京は何かあるのかなと表を見ると「神田古書店街」 「江東区新木場の貯木場」。それぞれ古来からの文化があるものなのですね。神田の本屋街は昔よく行ったなあ。草加せんべいの醤油のかおりも良さそう。今度時間があるときに出向いてみよう。さて、皆さんのお近くにはどんなかおりの名所がありますか?

10月の記事−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−●

水のお話です

 皆さん小麦を種から育てて粉1kgにするまでに水をどのくらい使用するかご存知ですか?約1トンになります。では牛肉を1kg作るにはどのくらいですか?それは7トンになります。地球上にある水のうち97.5%が海洋にあり、氷河となっているのが2.5%、川・湖が0.01%です。

諫早湾の水門長期開放

諫早湾の水門長期開放必要と農水省の第三者委員会は中間報告をまとめた。 いまさらと言いたいところだが開放で元の自然に近づくなら早く開放してほしいものだ。

9月の記事−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−●

埼玉でコクチバス駆除

 埼玉県ではこんな記事が載っていました。「鮎釣りで知られる入間川でコクチバスの生息が確認され飯能市と入間市が生態系を守るため駆除する事になった。委託された入間漁協は10月ごろから刺し網で捕獲して土中に埋める」とのこと。元々は人間が放った外来魚達なのです。外来魚立場ではとても迷惑な話です。しかし、日本の魚の生態系を守るには仕方ないことかと思います(多分完全な駆逐は出来ないでしょうが)。ゲームで遊ぶならばエリア(河口湖、芦ノ湖のように)を決めてすべきかと思います。余談ですが淡水魚の最強外来魚はブルーギルだと私は思います。あの魚はとても駆逐できないでしょう。

北海道にコクチバス

 北海道森町の大沼国定公園内の沼でオオクチバス(通称 ブラックバス)の仲間のコクチバス見つかった。北海道でバス類が確認されたのは初めて。生態系を破壊する恐れもあるため、道は実態調査に乗り出した。コクチバスは冷水域でも生息でき在来魚にとって新たな脅威となりそうだ。

8月の記事−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−●

深層水使い人工漁場

 今はやりの海洋深層水をくみ上げて、魚が多くいる水深20〜30bに放水して「人工漁場」を作る世界で初めての実験を農水省の外郭団体「マリノフォーラム21」が03年度から相模湾で始める。軌道に乗れば、各所に人工漁場を作る予定で、漁船の操業費用の削減や漁獲高の安定確保につなげたい考えだ。
 何故海洋深層水かというと深層水には栄養分が豊富に含まれている。それをえさにプランクトンが増え、それを追って小魚がそして大型回遊魚(マグロ等)が増えて来るといった具合だ。その深層水が自然と海水面にまで上がってくる場所が世界の海洋の0.1%あり、そこでの漁獲量は全体の半分以上を占めているという。こうした水域を人工的に再現するのが実験の狙いだ。

 これが実現すると美味しい魚が食べられそうですね。ちょっと先の話になりそうですけど。

7月の記事−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−●

非喫煙者の被害

愛煙家にはちょっと耳の痛い話しです。
たばこを吸う人たちは、まわりの非喫煙者を年間1000〜2000人も肺ガンで殺している。この結果は国立がんセンター研究所でまとめられました。「喫煙者はこれだけの害を撒き散らしていることを認識し、分煙の徹底を図ることが必要」と話している。受動喫煙で吸う煙の方が、喫煙者本人が吸う煙より、一酸化炭素や発癌物質等の有害物質が多く含まれていることが知られている。「肺癌で亡くなる非喫煙者の8人に1人は、受動喫煙が原因だ。害は肺ガンにとどまらず、心筋梗塞、子どもの喘息など、他にもたくさんある」と研究所では念押している。

 私も10数年前にたばこを止めました。現在の職場でも分煙が進んでおりたばこの煙にさらされることはあまりありません。アメリカではたばこ会社を相手取り裁判で争いたばこ会社が責任を取らされることも多いようです。野外では余り気になりませんが室内ではとても気になりますね。

6月の記事−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−●

カッコウとオナガドリの関係

 私がよく良く釣り場の道満ではカッコウとオナガをよく見かけます。これにはこんな秘密がありました。カッコウは託卵(違う鳥の巣に卵を産んで育ててもらう)で有名ですが託卵する相手はどうやらオナガのようです。ある観察では、カッコウは以前スジの入った卵を産んでいたのですがオナガの卵にはスジが入っていません。スジが入っているとオナガが育てないらしく最近ではスジの入っていない卵を産みつけるようになったようです(というよりは進化論的に考えると突然変異でスジの入っていない卵を産んだカッコウの子孫が残っていったのでしょう)。
 という訳で道満にはカッコウとオナガが生存をかけてバトルしています。ちなみにオナガ(鳴き声はガーガー)は姿を見れば分かります。カッコウはよく知られている鳴き声(鳴き声はカッコウ)で分かります。

発がん性に新たな事実が

 以前から言われている魚の焼き焦げやピーナッツのカビは発がん性があると言う研究結果が変ってきた。今まではラットを使用して発がん性の実験をしてきたがヒトの細胞を使用しての実験結果では魚の焼きこげはかすかに発がん性が認められ、ピーナッツのカビでは150分の1と少なくなった。逆に食品添加物のAF2は2.5倍で強くなり、ディーゼル排気ガス中のニトロピレンは3.4倍も強くなった。

 う〜ん。あれほど魚の焦げを気にしていたのですがあまり発がん性がないとは。ただし実験結果なので何とも言えませんが。適度な焦げ目は美味しさをプラスしますが過度なものはやはり食味が落ちますねえ。やはりディーゼル排気ガスは体に良くないんだよね。はやく黒煙を出している古いディーゼル車を何とかして欲しいですね。

水道水について

 都会では6月にもなると水道水がかなりまずくなります。パン作り、炊飯、お茶などではかなり違いが現れてきますね。我が家は昨年浄水器を購入しました。今回は水道水の現状についての報告です。我が家から流れです排水についても十分気をつけなければと思う昨今です。

●上流での対策手薄。下流で高度な浄水しても限界がある

 日本一まずい水道といわれた東京都の金町水道局の技術課長は日常的な汚れの4分の3が生活排水とみている。次に気になるのは、畜産排水に含まれる病原性原虫や農地から流れ出る農薬だ。実際、金町浄水場がある利根川上流部の山間の町では資金不足の為に浄化槽が作れず無処理(風呂や洗濯、炊事等)の生活排水を川に流しているという。金町浄水場の上流域全体で400万人以上が毎日60万トン以上の生活排水を無処理で川に流す計算になる。

●化学物質の規制が整わず。環境ホルモンが処理しきれず川に戻されている。

 「下水道は万能ではない。川に流す処理水には何が入っているか分かりませんよ」 と自治体の下水道担当者は漏らす。処理水の海水基準は重金属など40項目。環境ホルモンをはじめ新手の化学物質は規制がない。国の調査では、処理場に入った環境ホルモンの1割が川に流される。下水道処理施設が利根川上流には37ヶ所あり、毎日116万人分の処理水が最大75万トン放流されている。

●家畜や農薬悩みの種

 埼玉県北部の養豚農家。1000頭から出る1日約10トンの尿は豚小屋の隣の畑に埋め、糞は簡単な覆いをして乾燥させる。雨が降ればいずれも水路から川へ流れる。輸入肉に押されるなか、処理する浄化槽への投資は難しい。家畜の糞は病原性原虫クリプトスポリジウムやジアルジアの発生源。塩素で死なないクリプトは96年、同県北部町民の6割が下痢をした水道事故で有名になった。クリプトによる水道水汚染でその後8市町が給水停止している。牛や豚の施設は利根大堰上流に400以上ある。

 クリプトについては現在、厚生労働省や自治体で膜によるろ過導入を進めている。

 水道水質の元締めといわれる国立公衆衛生院の水道工学部長によると「日本の川を汚す主役は特定の工場から住民に代り、暮らしを快適にする新たな化学物質が水道水を脅かしつつある。浄水処理で全てを取り除くのは無理がある。安心して飲める水を得る為には川の水質を良くするしかない」と訴えて始めた。

5月の記事−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−●

イネが牛のえさに?(稲発酵粗飼料)」

 農林水産省が推進していることですが、日本人の主食「コメ」になるイネ(もみを含めた草の部分)を、牛のえさにする動きが広まりそうとのこと。これは減反による他作物への転作で水田を潰すのではなく人が食べるコメから牛が食べる飼料用のイネを作るよう積極的に働きかけ始めている。これは昨年同省が40%の自給率を10年で45%にする目標を立てたため。自給率には家畜の飼料も含まれ、アップにつながる。

 これには自給率のアップのほかに、減反政策が絡んでいるようだ。今年は、昨年までの96万ヘクタールに4万7千ヘクタールを追加、強化し、水田の37%は、コメを作れなくなる。ある農家では「31年間コメ作りをしてきた。たとえ飼料用でも、稲を作れば水田は荒れず、助成金で一定の収入が確保できる。コメ消費と価格が落ち込む現状では受け入れるしかない」と話している。

 パンを作って小麦を消費している我が家ではコメの消費が落ち込んでいるということは頭の痛い話しです。でも1日2食はコメのことが多いです。水田を残すということは食料の為だけでなく環境にも大切なことです。メダカがいなくなったのも彼らの生活場所の水田が減った一因もあると聞いていいます。一方的に水田を潰されるよりも将来的に水田を残していくにはいい方法なのかも知れません。

スズメが消えた!?

 イギリス中の街角をにぎわせていたすずめが、すっかり姿を消してしまった。ロンドンではイエスズメがこの5年間で半減、イギリス全体でスズメは過去25年で9割も減った。地球温暖化、伝染病からチェルノブイリ原発事故の影響まで諸説が飛び交うが、原因はナゾ。「人里を好むスズメが消えたのは、人間にとっても良くない環境変化が進んでいる兆候」と、英政府が原因究明に乗り出した。

 幸いながら私の近辺では多くのスズメで賑わっています。ムクドリもかなりいます。しかし今後はイギリスのようにならない為にしないと行けないのでしょうなあ。

4月の記事−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−●

「デンジソウがピンチ!

 水生シダ植物の多年草(田字草)が県内で絶滅の危機にさらされている。県内で唯一の地生地と見られる鷲宮町発甫の休耕田の周辺は、埋め立てなどが進み、環境が悪化するばかり。いまのところ、保護策はとられていない。夏場、四葉のクローバーに似た四枚の小さな葉の緑を水面に広げる愛らしい野草だが、関係者をやきもきさせている。

デンジソウについてはこちら   http://coolweb00.cool.ne.jp/radon/01files/mar.html

 

「地下水汚染 相次ぎ発覚」

 大きな工場の集まる大宮市や与野市を中心に、地下水汚染が相次いで発覚している。公表は事実上、企業の自主性に任されていることもあって、企業側の発表はいずれも遅れがちだ。行政の取り込みは後手に回っているように見え、住民の不安は消えない。検出された主な汚染物質は 発がん性の疑いが指摘されているテトラクロロエチレンやトリクロロエチレン、長期の吸入で疲労、食欲不振、体重現象などを引き起こす四塩化炭素。

 大正製薬で環境基準値の2700倍のトリクロロエチレンと1000倍のテトラクロロエチレン、日本ピストンリング与野工場で4000倍のトリクロロエチレン、三菱マテリアル(大宮)の360倍のカドミウムや8000倍のトリクロロエチレン。

 とても地下水を利用する気にはなれませんね。魚にも相当のダメージを与えているかもしれませんね。

 

「汚い川再生に本腰  県予算案に4億円計上 浄化槽設置も補助」

 全国でもワーストクラスに入る埼玉県内の河川の水質改善に、県が来年度から本腰を入れる。「ふるさとの川再生戦略21事業」として新年度予算に約4億円を計上。1999年の建設省調査で全国一汚いとされた綾瀬川をモデル河川に、民間と連携した清掃活動やシンポジウムなどの「綾瀬川水すまし作戦」を展開し、ワースト1脱却を目指す。 さらに、生活排水対策として、山間地などでの合併処理浄化槽設置の促進に向け、新たに補助金を出すほか、県民や学識経験者による「ふるさとの川づくり委員会」を設置、水質改善の基本計画を策定する。 県内では、下水道のない山間部や過疎地域などに、し尿処理のための単独処理浄化槽が約50万基設置されている。法改正によって4月から、し尿以外の生活排水も処理できる合併処理浄化槽の設置が義務づけられるため、県は転換促進のため、新たに補助金を出すことにした。 県内の河川の生物化学的酸素要求量(BOD)環境基準達成率は55%。一時期に比べ改善されたとはいえ、全国平均の82%にはほど遠い。汚染原因の75%は、家庭からの生活排水とされている。県大気水質課は「メダカやホタルなどいろんな生き物がすみ、人々に安らぎを与えるか川が目標」と話している。

3月の記事−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−●

「県道建設 生態系に配慮」

 絶滅の心配がある猛きん類のオオタカが生息する所沢市牛沼地区に予定される全長16.8kmの県道(東京−狭山線)の建設問題で、自然保護団体等からの批判を受け県はオオタカの生態系に配慮した新たな計画を決めた。

 この県道は圏央道狭山日高ICと東京都清瀬市を結ぶもので、オオタカへの環境保全策の対象となる約400mの車道は音や光の漏れにくい外壁を緑化したシェルターのするほか、道路際の緑地空間や、道路下に小さな動物たちが行き来できるエコロード(道路横断管)を設置する。これらの環境保全費に約1億2000万円を見込み、今夏に工事を再開する。また、道路の周りも緑地ビオトープ(野生生物の生活空間)にする計画だ。自然保護団体も「先進的な事例だ」と評価している。

 行政も少しずつ変ってきているのですね。少し嬉しいニュースです(^o^)。

2月の記事−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−●

 ケナフ育て、名刺に   車が排出する二酸化炭素(有する企業に代わってCO2)を吸収するとされるハイビスカスの仲間で草丈が5mにもなるケナフ(1年草)を、業務用車両を多く保栽培し、育ったケナフを壁紙会社に買い取ってもらったり、その企業の名刺に活用してもらったりする ― 埼玉県岩槻市の市民団体「さいたまケナフの会」がこの春から、こんな試みを始める。

 (^o^):我が家のティッシュを良く見たらケナフ使用のものでした。ケナフは1年草なので毎年収穫が出来るそうです。

ケナフに関して知りたい方はここのHPへ  

金沢市立安原小学校の五年生のHP     http://www.nsknet.or.jp/~satomi1/mokuzi.htm

 川口順子環境相は12日、日本有数の水鳥の飛来地として知られる東京湾の干潟と浅瀬「三番瀬」を視察し、千葉県が進めている埋め立て計画案について「事業の必要性について、必ずしも納得できない。相当に見直す余地があるのではないか」と述べ、埋め立ての中止も含む全面的な見直しをすべきだとの考えを表明した。県は昨年12月、埋め立て面積を当初計画の7分の1に縮小した新たな計画案を示していたが、これに環境相が強い疑念を示したことで、さらなる計画見直しを迫られる可能性が出てきた。

 諫早湾の水門開放を農相が示唆している。年度内に緊急調査を行い9月までに結論を出すという。水門を締め切って早3年。貝が全滅したり魚が取れなくなったり、異臭が漂ったり、水鳥が減ったりといろんなところで弊害が出ている。今回有明海の海苔養殖の海苔が黒く色づかずに黄色くなってしまい、今までにない不作となっている問題で、谷津農水相は諫早湾今年9月までに水門を開放する可能性に初めて言及した。農水省は対策本部を設置し、有明海の水質などの緊急調査を始めているという。水門を閉める前からこんな結果になる事は分かっていたのだから今更とは思うが少しでも早く明けて欲しいの願うばかりである。

 水産庁が2001年度からブラックバス、ブルーギルなどの外来魚退治に5年計画で乗り出すそうだ。希少種などの保護の為、自治体や漁業者が負担した駆除費の半額を負担する。

 もう一つブラックバスに関る話題。今月2/24にブラックバスの駆逐派と擁護派による公開討論会が東京都豊島区の立教大学で行われる予定。駆逐派は秋月岩魚・生物多様性研究会代表ら3名で、擁護派は日本釣振興会からタレントの清水国明さんら3名。それぞれの立場で討論を戦わせるとのこと。秋月岩魚氏は琵琶湖などに潜りながら魚の生態を研究している方で以前から新聞などを通じて外来魚が日本固有種にダメージを与えることについて語っていた。

関連HP  ブラックバスの密放流に関する記事です。

http://www.nacsj.or.jp/database/inyudobutu/inyudobutu-2.html

1月の記事-−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−●

 来年度から環境省では環境Gメン(地方環境対策調査官)の配置をすると言う。地方環境対策調査官は、不法投棄の監視▽高濃度に汚染された事業所への立ち入り調査▽家電リサイクル方などのリサイクル業者の登録義務▽環境影響評価の対象地の現地調査などを行う。

 今年1月6日から環境庁が環境省に昇格。最大の目玉は厚生省が管轄していた廃棄物行政が環境省に移されること。今までは8人ほどのメンバーで対応していたが厚生省から38名が移り55人体制となる。今まで厚生省が行っていた「出たゴミ」に対しての行政を今後は、「ゴミの発生抑制の行政に主眼を置いていく」というのが環境庁の説明。しかし、厚生省側では「廃棄物行政は大きく変らない」と言う立場。今後の動向が注目される。

今までの河川の公共工事の方針が変ろうとしている。河川は氾濫する事を前提としてそれに耐えるような強い町作りをしていくと言う。
 建設省の諮問機関、河川審議会は2000年12月の総会で、ダムや堤防だけに、頼らず川はあふれるという前提に立って流域全体で治水対策を講じるべきだという方針を固めた。
 今までの河川工事は下流域の都市開発に大きく貢献したが、一方で自然環境に与えた影響が深刻だったことをあらためて確認した。
 具体的には氾濫が予想される地区にある家屋や耕地を堤防で囲む和中堤の復活や住宅地のかさ上げのほか、竹林のような水害防備林を整備するといった対策を盛り込む。(2000.12.18)

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