自由奔放、明朗活劇、波瀾万丈  ♪ゲタを鳴らして奴が来る♪     驚天動地、奇想天外、残虐凄惨、
 『風来忍法帖』、さあさあ、これを読まなきゃ一生の損、ベンベラボンのベンベラボン。


    忍法帖シリーズ 山田風太郎の私設ファンコーナーです。 

んで、回目の今回は、


       *****  風来忍法帖 *****        .
 

  
  野卑な風来坊、
  七人の香具師(やし)。

  トントン唐辛子、
  ピリリと辛いは山椒の子、
  スワスワ辛いは胡椒の子、
  ケシの子胡麻の子陳皮の子、  
  トーントーン唐辛子……。
           角川文庫 580円 593p 表紙:佐伯俊男 解説:中島河太郎

 
 

 『風来忍法帖』は、おもしろくって、……いい本
(ヤツ)なんだ。
 しみじみしちゃったオレ、ゆらゆらと蜃気楼みたいな中学2年の夏休み。

 群雄割拠の戦国時代。
 戦場を渡り歩いて、陣中膏薬、香具、もぐさ、口紅、白粉、針、火うち石、外郎(ういろう)、おもちゃ、
唐辛子、ガマの油など、季節と時と場合によりさまざまなものを売る、野の匂いのする、ひどくのん
きな七人の香具師
(やし)
 さあさあ御覧
(ごろう)じませ、トントン唐辛子、ピリリと辛いは山椒の子、スワスワ辛いは胡椒の子、
ケシの子胡麻の子陳皮の子、トーントーン
唐辛子……。
 酒と女とバクチが大好きで、いい女と見ればかどわかし、犯し、売り飛ばすことも日常茶飯事、
とんでもなく野卑な風来坊。
 トーントーン唐辛子、なかでよいのが娘の子、さあ女買わんか、買わんか、女あ!

 悪源太 助平(あくげんた すけひら)野生児。槍投げの名人。犯された女は、麻薬中毒患者
                       みたいに彼を追っかけまわすようになる。
 七郎 義経(しちろう よしつね)気取り屋でおしゃれな優男。
 弁慶(べんけい)坊主姿。怪力。
 陣 虚兵衛(じん きょへえ)顔色悪くやせこけた浪人くずれ。遠目がきく、スリの名人。
 夜狩りの とろ盛(よがりの とろもり)ひょうたんみたいな顔、いつも涙をうかべているような哀れ
                      っぽい、脳天から声を出す男。
 昼寝 睾丸斎(ひるね こうがんさい)どじょうひげを生やし、軍学者めいた大人物の風格のあ
                       る男。
 馬左衛門(うまざえもん)馬面で巨根男。

 生き馬の目を抜くような、悪くてずるくてスケベでにぎやかな七人の香具師。
 美しい麻也姫に土足で顔を踏みつけられた怨みを晴らさん、麻也姫をヨツにカマる(強姦す
る)として、忍者学校で荒修行までして近づくが
……さあて、お立ち合い!
 しだいに麻也姫の童女のような心と性格に惚れ込み、
三人の風摩組忍者との死闘を決意す
……さあて、お立ち合い!

 豊臣秀吉の人身御供として麻也姫をねらう、残虐凄惨な三人の風摩組忍者。
 麻也姫を守るは、野卑な風来坊の香具師七人と、風来坊
悪源太に恋こがれる風摩組くノ一
七人の十四人。
 三人vs十四人の変則デスマッチ!
っつー、自由奔放、明朗活劇、波瀾万丈、驚天動地、奇想天外、残虐凄惨、大感動大傑作、
『風来忍法帖』、さあさあ、これを読まなきゃ一生の損、ベンベラボンのベンベラボン。

 ここで、ボクの忍法ローリング・スクラッチ・ホールド又の名を
忍法いつもの丸写しシリーズその12だよん。 (^ ^;

 「てめえ、さっき奥方の泣いた顔を見たか。あんな奥方の顔を見たのは、おりゃはじめてだ。
敵に恥をかかされて、ワンワン泣いてる女を見捨てて、それでもてめえ、神農直系の香具師とい
えるか!」
 悪源太の満面は紅(くれない)に染まり、その眼には涙さえ浮かんでいた。
 おそろしく立派なタンカをきったが、何、いままでさんざん女に恥をかかせて、泣いている女を
あとにスタコラ三十六計をきめこんできたのが彼らの人生なのである。そんなことはケロリと忘
れはてて、あたまから湯気をたてて絶叫する悪源太の顔を見るのははじめてだが……おかしいこ
とに、あとの六人も、それを笑うどころか、おなじようにガラにもない涙を浮かべて、
 「そうだ、その通りだ!」
 と、いっせいにさけんだ。滑稽なことに、義経までがそうさけんだ。
 あんまり意見がみごとに一致したので、しばらく車座の上にキョトンとした空気がおちたが、
すぐに
悪源太が、
 「ヨツにカマるのはそのあとだ」
 と、うめくようにいった。陣虚兵衛がきく。
 「なんのあと?」
 「いまの三匹の化物を退治したあとだ!」
 「その通り!」
 弁慶が吼えて、
 「あの可愛いらしい奥方を、なんで狒々(ひひ)の干物のような秀吉の人身御供にしてなろうか。
きいたか、みんな、さっきの奥方のタンカを……あの三人を、ヤチモロ(助平)、ベテボウ(馬鹿)、
アッタモン(頓馬)と、下賎なる香具師の言葉を以てお叱りなされたぞ。ああ、この光栄、何ものに
しかん。……」
 途中からふるえ声になると、あとはたまりかねて、おいおいと泣き出した。あまり物凄い、牡
のごとき号泣なので、みなポカンとそれを見下ろしていたが、やおら一座をひきしめるように
睾丸斎がいった。
 「しかし、相手はあの人間ばなれした奴らだぞ」
 「承知の上だい」
 「死に物狂いの悪戦苦闘だぞ」
 「覚悟をしてらい」
 返事は、異口同音、颯爽としている……といいたいが、しかし、だれの声だか、たしかにふる
え声もある。或いはみんなのふるえ声であったかもしれない。
 七人の頭を、あの三人の風摩組の忍法が幻影のごとくかすめ、身の毛がよだった。……しかし、
いかに承知の上だといい、覚悟をしているとはいったものの、この日以後の幻怪無比、凄惨のか
ぎりをつくした死闘の相と、その果てを、七人の誰がいま思い描いたであろうか。
 涙の浮かんだ眼で、昼寝睾丸斎は仲間を見まわし、ゲラゲラ笑いながらいった。
 「しかし、奇態なことになったぞ。いや、おたがいに、どうも奇態な奴ばかりだなあ」
                                       
(丸写しオシマイ)
 
ボクの忍法ローリング・スクラッチ・ホールド又の名を
忍法いつもの丸写しシリーズその12』でした。(バカだねえ)

 悪くてずるくてスケベでにぎやかな七人の香具師が、麻也姫さまを守るために、三人の風摩組
忍者と命がけで戦う決意をした場面。同時に彼らは、麻也姫さまに惚れていたことを自覚した、
っつーウルウルの場面だよ、ベンベラボンのベンベラボン。

 七人の香具師、おかしなら、みんな、いいなんだ。
 すっかり感情移入しちゃったオレ。
 夜狩りのとろ盛。
 ひょうたんみたいな顔、いつも涙をうかべているような哀れっぽい、脳天から声を出す男。
 おまえは、特にいい
だ。
 七人のうちで、一番力がなくって、一番頼りにならなくって、オレそっくりの奴
 夜狩りのとろ盛、
オレそっくりのおまえのおかげで、オレだって生きていける。

       ……ゲタを鳴らして
が来る、腰に手ぬぐいぶら下げてぇ、
       ……ちからづくだと云いながら、女郎屋がよいを自慢するぅ、
       あァあ、あァ、夢よ、良き
よぉ、おまえ今頃、どの空の下で、
       オレとおんなじあの星見つめて、なァに思うぅ……。(相変わらず音痴だねぇ)

 中学2年の夏休みに、『忍法帖』ばっかし読んでるおかしなオレだって生きていける、七人の
香具師みたいに気のいいおかしな奴らと、いつかめぐり会えるかもしんないなぁ、な〜んて思え
たのさ、ベンベラボンのベンベラボン。


 群雄割拠、
戦国時代。
  
 戦場で商うものは、陣中膏薬、香具、もぐさ、口紅、白粉、唐辛子、……。
     いい女と見ればかどわかし、犯し、売り飛ばす、
       トーントーン唐辛子、なかでよいのが娘の子……
         野卑な風来坊、七人の香具師(やし)
           風来坊悪源太に恋こがれる、七人のくノ一。
             麻也姫をねらう、三人の風摩組忍者。
               三人vs十四人の変則デスマッチ!
                 自由奔放、明朗活劇、波瀾万丈、驚天動地、奇想天外、残虐凄惨。
                   おもしろくって、
                     いい本(ヤツ)なんだ。
                       『風来忍法帖』
                         ***
                           ( 注:は手裏剣のつもり (^ ^; )

(これがいわゆる、”少年摩羅人アルク・コーガン”の
 『失笑・スピロヘータネッチョリ目線:流し目波状攻撃』part7
 っつーこと? あ、ごくろうさんpart7)

ps.昼寝睾丸斎と”少年摩羅人アルク・コーガン”じゃ、睾丸の重みが違うって?大きなお世話じゃぁ!

 『風来忍法帖』は、おもしろくって、しみじみといい本
(ヤツ)なんだよ、小林少年君、むはははは。

◆オレのオモシロ度(初読)=★★★★★ (★5つが最高。)
◇ボクのオモシロ度(再読)=☆☆☆☆☆
                           2003.11.02.(またまた読者が減っちゃったかな)

        ♪ちからづくだと云いながら♪  Who is he ?
 
   ***** ボク「風来忍法帖」データ *****   

                              (注:は手裏剣のつもり (^ ^; )
 えー、これはボクの個人的趣味です。
忍法名とか脇役陣とか時代とかをExcelで並べ替えして遊ぼっかな、っつーつもり。

忍法帖第10作目
初連載誌:週刊大衆1963年3月16日号〜12月26日号
                               (山田風太郎41歳:執筆時)
時代設定:天正18(1590)年3月末〜7月7日
登場人物
香具師(やし)
@悪源太 助平(あくげんた すけひら)野生児。槍投げの名人。犯された女は、麻薬中毒患者
        みたいに彼を追っかけまわすようになる。
A七郎 義経(しちろう よしつね)気取り屋でおしゃれな優男。
B弁慶(べんけい)坊主姿。怪力。
C陣 虚兵衛(じん きょへえ)顔色悪くやせこけた浪人くずれ。遠目がきく、スリの名人。
D夜狩りの とろ盛(よがりの とろもり)ひょうたんみたいな顔、いつも涙をうかべているような哀
        れっぽい、脳天から声を出す男。女のよがり声のまねが得意。
E昼寝 睾丸斎(ひるね こうがんさい)どじょうひげを生やし、軍学者めいた大人物の風格のあ
        る男。
F馬左衛門(うまざえもん)馬面で巨根男。

風摩組忍者
@風摩 小太郎(ふうま こたろう)北条家の乱波組頭領。:忍法名不明(ふめい)(きざんだ髪の毛
        を口にふくんで相手の皮膚に吹きつけ植毛する。)
       :忍法茎鈴の験し(くきすずのためし)(赤い糸をつけた金色の鈴を男根に結わえて、
        美女の口づけで鈴がどう鳴るかで精気胆力を見抜く。)
       :忍法風閂(かぜかんぬき)(一筋の髪の毛を張って、人間の胴を青竹同様にすっぱり
        切り落とす。)<「伊賀忍法帖」の伊賀忍者は忍法風閂(
かざかんぬき)と発音>
A戸来 刑四郎(へらい けいしろう):忍法風閂(かぜかんぬき)(一筋の髪の毛を張って、人間の
        胴を青竹同様にすっぱり切り落とす。)
       :忍法落花もどし(らっかもどし)(切断したおのれの肉体を元通りにつなぐ。槍を貫かれ
        ても死なない。)
B御巫 燐馬(みかなぎ りんま):忍法砂鋳形(すないがた)(砂に相手の全身の形を取ってその上
        に自分の体を合わせてそっくりに変身する。)
       :忍法名不明(ふめい)(天井に足を張り付け逆さのまま天井を自在に走る。)
       :忍法千畳返し(せんじょうがえし)(足で畳を蹴ると次々に畳が立ち上がって相手の攻
        撃を防ぐ。)
C累 破蓮斎(かさね はれんさい):忍法風閂(かぜかんぬき)(一筋の髪の毛を張って、人間の胴
        を青竹同様にすっぱり切り落とす。)
       :忍法忍びの水月(しのびのすいげつ)(掌から出る銀色の粘液を壁や柱に塗り鏡に変
        え、多数の分身を映し、相手を惑わす。)
D風摩組忍者たち(ふうまぐみにんじゃたち):忍法名不明(ふめい)(畳を手刀で貫き通す。)
       :忍法名不明(ふめい)(大地に座ったまま、四肢を回転させて、地面の中に頭まで埋
        没させる。)
       :忍法糞剣(ふんけん)(自分の糞をこねて刀をつくる。)

風摩組くノ一
 @〜Fのくノ一全員:忍法恋さみだれ(こいさみだれ)(蜘蛛の糸のように粘着力の強い糸を投
        げ、相手の皮膚に貼り付くと激痛を与える。)
       :忍法子宮針(こつぼばり)(子宮に針を仕込み、男根を刺し貫く。)
       :忍法風琴水琴(ふうきんすいきん)(地上や水中に髪の毛を張って侵入者がそれに
        触れるとかすかな琴の音を出す。)
@お雁(おかり)
Aお燕(おえん):忍法通し矢の眼(とおしやのめ)(壁も肉体も透き通って見える。)
Bお鶴(おつる)
Cお鳶(おとび):忍法名不明(ふめい)(数十枚の柳葉刀を操る。)
Dお鷺(おさぎ):忍法扇針(おうぎばり)(両手の指の間に長い針をはさみ、投げて相手をたおす。)
Eお雉(おきじ)
Fひよどり(ひよどり):忍法名不明(ふめい)(欲情し昂奮すると、乳房がふくらみ猛毒の乳を霧のよ
        うにまき散らす。)
G風摩組くノ一たち(ふうまぐみくのいちたち):忍法名不明(ふめい)(口づけして相手の舌を抜き取
        り、相手の思っていることをしゃべる。)

伊賀忍者
@青歯 助十郎(あおば すけじゅうろう)豊臣方石田治部少輔三成配下の伊賀忍者。:忍法名
        不明(ふめい)(壁の横歩きが出来る。)
A服部 半蔵(はっとり はんぞう)初代服部半蔵。慶長元(1596)年に死去。八千石の服部石見
        守(いわみのかみ)江戸城の半蔵門にその名を残す。:忍法名使用せず&不明

脇役陣
@豊臣 秀吉(とよとみ ひでよし)
A松田 尾張守 憲秀(まつだ おわりのかみ のりひで)二百八十五万石北条家の老臣。
B松田 康長(まつだ やすなが)北条麾下(きか)。松田尾張守の一族。山中砦の城将。
        天正18年3月29日山中砦の攻防戦で戦死。
C北条 氏勝(ほうじょう うじかつ)北条麾下。山中砦の副将。
D間宮 康俊(まみや やすとし)北条麾下。山中砦の副将。
        天正18年3月29日山中砦の攻防戦で戦死。
E朝倉 景澄(あさくら かげすみ)北条麾下。山中砦の副将。
F羽柴 秀次(はしば ひでつぐ)豊臣秀吉麾下。戦国武将。
G池田 輝政(いけだ てるまさ)豊臣秀吉麾下。戦国武将。
H堀 秀政(ほり ひでまさ)豊臣秀吉麾下。戦国武将。
I丹羽 長重(にわ ながしげ)豊臣秀吉麾下。戦国武将。
J徳川 家康(とくがわ いえやす)豊臣秀吉麾下。戦国武将。50歳位。
K蜂須賀 阿波守 家政(はちすか あわのかみ いえまさ)十八万六千石の大守。
        蜂須賀小六正勝の子。
L織田 信雄(おだ のぶかつ)織田信長の次男。豊臣秀吉麾下。
M一柳 伊豆守(ひとやなぎ いずのかみ)豊臣秀吉麾下の武将。
        天正18年3月29日山中砦の攻防戦で戦死。
N清水 康長(しみず やすなが)北条麾下。伊豆下田城を守る武将。
O江戸 朝忠(えど あさただ)北条麾下。伊豆下田城を守る武将。
P蒲生 氏郷(がもう うじさと)豊臣秀吉麾下。戦国武将。
Q麻也姫(まやひめ)武州岩槻城主太田源五郎資房の妹。太田三楽斎の孫。
R太田 三楽斎(おおた さんらくさい)太田道灌の曾孫。65歳。
S太田 源五郎 資房(おおた げんごろう すけふさ)武州岩槻城主。太田三楽斎の孫。
21南条 練平(なんじょう れんぺい)小田原城の足軽。忍者志願。壁の横歩きが出来る。
22成田 左馬助 氏長(なりた さまのすけ うじなが)武州忍(おし)城城主。
23時雨(しぐれ)武州忍(おし)城の御年寄。30歳位。
24お蝶(おちょう)時雨の婢(はしため)。
25撫子(なでしこ)武州忍(おし)城の呉服の間の女中。
26依田 日向守(よだ ひゅうがのかみ)北条麾下。相州足柄城主。
27北条 出雲守(ほうじょう いずものかみ)北条麾下。武州鉢形城主。
28那須 内匠頭(なすの たくみのかみ)北条麾下。下野烏山城主。
29多賀谷 能登守(たがや のとのかみ)北条麾下。常陸下妻城主。
30松田 弾三郎(まつだ だんざぶろう)北条家の老臣松田尾張守憲秀の子。
31加賀 大納言 利家(かが だいなごん としいえ)豊臣秀吉麾下。戦国武将。
32小早川 中納言 秀秋(こばやかわ ちゅうなごん ひであき)豊臣秀吉麾下。戦国武将。
33伊達 政宗(だて まさむね)豊臣秀吉麾下。戦国武将。
34和久 宗是(わく そうぜ)豊臣秀吉の祐筆。
35石田 治部少輔 三成(いしだ じぶしょうゆう みつなり)豊臣秀吉麾下。戦国武将。
36島 左近 勝猛(しま さこん かつたけ)石田治部少輔三成麾下の豪傑。
37紺屋 瀬兵衛(こんや せべえ)石田治部少輔三成麾下の豪傑。
38正木 丹波(まさき たんば)武州忍(おし)城城主成田左馬助氏長の老臣。
39酒巻 靭負(さかまき ゆきえ)武州忍(おし)城城主成田左馬助氏長の老臣。
40曾呂利 伴内(そろり ばんない)豊臣秀吉のお伽衆。
41お千賀(おちか)麻也姫の女小姓。
42白絹(しらぎぬ)麻也姫の女小姓。
43桐葉(きりは)麻也姫の女小姓。
44北条 氏政(ほうじょう うじまさ)二百八十五万石北条家の頭主。
45北条 氏直(ほうじょう うじなお)二百八十五万石北条氏政の子。

    目 次
  七人の香具師
  女買わんか
  弾買わんか
  四人の六部
  真物(ほんもの)
  風摩組
  麻也姫様はお嫁入り
  花婿殿は御出陣
  女蕩(ナオコマシ)
  龍車に向かう蟷螂の斧
  白日夢
  香具師立志伝
  忍者学校
  瓢箪を盗め
  三成
  英雄往来
  女忍七星
  恋さみだれ
  呉越同舟
  忍術買わんか
  交替(チェンジ)
  風楼に満つ
  笄陣(こうがいじん)
  忍(おし)の浮城(うきしろ)
  河童(かっぱ)
  水神風神
  妖軍使
  おかしな奴ら
  死闘の開幕
  
  星の修羅図
  衣川
  売られ妻
  
  無惨花(むざんばな)
  青葉の笛
  燐馬さがし
  ただよう墓標
  忍びの水月
  
  源太おん供
  魂買わんか

   *** ボク「風来忍法帖」データ おしまい***
                          2003.11.02.(まだ読者が残っているかな?)

 
 
ではでは、出羽の守、大変長らくお待たせいたしました。
今週のメイン・イベント
(^ ^;  あんまし期待しないでね(^ ^;
 
ボクの忍法ローリング・スクラッチ・ホールド又の名を
忍法いつもの丸写しシリーズその13だよん。 (^ ^;

   それは、人魚にまたがった破蓮斎であった。   
 声に出して読めたらエライ禁断の風来忍法帖 (^ ^; .

 ……暗々たる壁が、ぼうっと銀色にひかりはじめた。馬左衛門は眼をすえた。
 「……来たっ」
 と、思った。
 さすがに、髪も逆立つ思いだ。果たせるかな、累破蓮斎は、この豆櫓にやって来た。それでは、
ひよどりや睾丸斎はどうしたのか。いま、それをかんがえている余裕はない。馬左衛門は槍をか
まえたが、しかし、からくもそれを投げることを制した。いつか見た破蓮斎の鏡の幻術を思い出
したのだ。
 銀色の光が澄んで来た。そこにあらわれた影像を見て、馬左衛門は息をのんだ。それは、人魚
にまたがった破蓮斎であった。人魚ではない。全身銀色……いや、鏡さながらにきらめいてい
るが、たしかに女だ。一糸まとわぬ女だ。それをさまざまにもてあつかいながら、累破蓮斎は犯
している。犯しながら、馬左衛門の方を見て笑っている。あれは鏡だ。ううぬ、ほんもののきゃ
つはどこにいる?
 そう思い、歯をくいしばり、一息か二息待ったのがかえって悪かった。はっとまばたきしたと
き、右の壁にも、左の壁にも、おなじ凄艶怪奇の姿態がみるみる浮かび出したのだ。
 「や、野郎!」
 うめくと、馬左衛門はついに槍を投げた。槍はたしかに破蓮斎の胸につき刺さったが、しかし、
それは、かん、という壁の音をたてた。
 「しまった!」
 恐怖も忘れて、馬左衛門は俵のあいだからおどり出した。このとき、四面、いや、天井から床
まで、まざまざと浮かび出した影像から、忽然と累破蓮斎の姿は消えていた。ただ、ひよどりだ
けが、ひとりもつれ、うごめいている。
 ひよどりだ。まごうかたなく、ひよどりだ。眼をうつろにひらき、股間から血をたらしている
ひよどりだ。それがいまや何十人ともしれず、全身きらめきつつ、からみあっている。うごいて
いないのに、それは蛇のように身をくねらせて見えた。現実にはあり得ないはずの姿なのに、そ
れはあくまでも迫真的ななまなましさ、なまめかしさを以て、馬左衛門の足をうずめ、からみつ
き、まといついてくるように見えた。
 ひよどりの乳房にひよどりがうつり、ひよどりの腹にひよどりがうつり、それが光の万華鏡さ
ながらに馬左衛門をつつむ。馬左衛門の網膜に乱舞する。
                                       
(丸写しオシマイ)
 
ボクの忍法ローリング・スクラッチ・ホールド又の名を
忍法いつもの丸写しシリーズその13』でした。(バカだねえ)

 何だこりゃ?っつー肩すかし、だったら、ごめんネ。
 『声に出して読めたらエライ禁断の風来忍法帖』
(^ ^; でした。

オレのゴックン度(初読)= (5つが最高)
ボクのゴックン度(再読)=☆☆☆

 
     
       ***** 風来忍法帖の巻 おしまい *****
                              2003.11.03.(またまた読者が減っちゃったかな)
 
     
 

  おもしろくって、いい本(ヤツ)なんだ                      ps.イラストは、H野Uらら画伯に描いてもらいました。                感 謝!   忍法「忍びの水月」

 
     
     
        (貴重なほんのわずかな読者の方々&明智君&小林少年君へ)
  目次へジャンプ

  目次の掲示板に、ご意見、ご批判、おたよりなどお待ちしています。
    トホホなおたよりには、大歓迎を15%も増量中です。by トホホの遁兵衛 (^ ^;
       
 

忍法八犬伝

  回配本は「忍法八犬伝」です。

  ……暗々たる壁が、ぼうっと銀色にひかりはじめた。              馬左衛門は眼をすえた。                                                                              by 『風来忍法帖』

   トップページに戻ります。                                                                  ♪ギャグにつける薬は無い♪