★山田風太郎の忍法帖シリーズを是非ぜひゼヒ読んでネ★
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角川文庫 490円 460p 表紙:佐伯俊男 解説:中島河太郎 |
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大久保石見守長安(おおくぼ いわみのかみ ながやす)。黄金狂、錬金術師、サイエンティスト、 妖怪、巨星、魔人、大久保長安(おおくぼ ちょうあん)のド迫力、『銀河忍法帖』。 (できれば、若き日の大久保長安(大蔵藤十郎)が登場する『信玄忍法帖』を先に読んでネ) 大久保石見守長安(いわみのかみ ながやす)日本の金山総奉行。家康は長安(ちょうあん)と呼ぶ。 徳川家の財務相と通産相と運輸相と建設相と軍需相を兼ねる。 服部半蔵正重(はっとり はんぞう まさしげ)三代目服部半蔵。初代服部半蔵の次男。 妻が大久保長安の娘。 大久保長安(ちょうあん)ファンのオレ、いやぁ懐かしかったね、『信玄忍法帖』以来の長安(ちょうあん) との再会だよ、おぬしも成長したねぇ(実は、『忍者本多佐渡守』にも登場)。長安(ちょうあん)の桁違 いのスケールに圧倒されっぱなし。『信玄忍法帖』と『銀河忍法帖』を読まずして、大久保長安(ちょう あん)を語るべからずだね。(くどいようやけど、『忍者本多佐渡守』も読んでネ) 但し、忍法はだらしないよ、忍法よりサイエンス、サイエンスより人間の凄み、っつーようなお話。 たとえば、『山師と女郎屋の二流論』の章では、人間について、なかなか語ってくれるのよ。 演じるは山師:味方但馬(みかた たじま)と女郎屋の亭主:庄司甚内(しょうじ じんない)の名脇役陣。 ここで、『ボクの忍法ローリング・スクラッチ・ホールド』又の名を 『忍法いつもの丸写しシリーズその24』だよん。 (^ ^; 「石見守さまに万一のことがあれば、唇滅びて歯寒し、というところか。だから半・侍というやつ は辛い喃(のう)、心が安まらぬ喃(のう)。……」 甚内のひくい笑い声には揶揄(やゆ)のひびきがあった。 「かりに武士を一流と見立てるならば、半・侍は二流。山師を二流とするならば、女郎屋の亭 主は三流。……こちらには、そんなびくつくものがない。気楽なものさ」 「女郎屋が三流か。……男として、七流、八流、いや下の下だろうが、甚内」 「うふ、何でもよいわさ。人間、一流たるを得ずんば、三流たれ。決して二流となるべからず ……とは、わしのいうことではない。本多佐渡守さまのお言葉だ」 「本多佐渡守さま?」 女郎屋の亭主の口から、えらい名が飛び出した、といった顔で但馬はかえりみたが、庄司甚内 は大まじめな声であった。 「左様さ。……だいぶ以前のことになるが、江戸にな、是非郭をひらきたいと願い出たときの 佐渡守さまの茶ばなしじゃ。郭の件は……やがて世に大乱が起こる、江戸の郭はその騒ぎがおさ まったあとにせい、ということで、そこでわしはそれまでのつなぎとしてこの相川へ来たのじゃが ……さて、佐渡守さまは仰せられる。そのような大乱が一過したあと、二流の人間は必ず一掃さ れておる、一流の者にたたき潰されるのじゃな。一流といっても、真の一流は天下にただ一人、 あと安穏に残るは三流ばかりじゃ。……人間世界、三流で過ごすのが無事のもとと、こんなこと を申されたわさ」 ひっそりとなった庭に、ゆるやかに甚内のくゆらす煙が立ちのぼる。 強くなった夏の日ざしの下で、それも意識せぬ風で、ぼたもちを踏みつぶしたような女郎屋の亭 主と、ひょっとこ面(づら)の山師との……しかし、煮ても焼いても食えぬ皮膚の厚みを持った二人の 対話はつづく。女郎屋と山師らしくもないまじめくさった会話だが、どこやら妖気が漂っている。 「そのとき佐渡守さまのお傍におったのは、腹心らしいただ一人の侍臣ばかり。……」 甚内はむしろ森厳といっていい眼で但馬を見た。 「この話を佐渡守さまは声ひそめられ、まるで天下の大秘事でも語るがごとく仰せられた」 「その理屈なら、甚内、三流のやつは二流にたたき潰されるではないか」 「いや、三流は一流にすがりついておればよい。……二流は剣呑じゃが、三流ならば大目に見 過ごされる」 「ふふん、そんな理屈通りにゆくものか」 「まあきけ、少なくとも処世の奥義にはちがいないな。そして、つくづくと甚内、おまえの方が わしより利口かも知れぬなと佐渡守さまは御述懐なされたが、なるほどあのお方を見れば、失礼 ながらまさに二流の御典型、あたかも大御所さまの影のごとし。人によったら天下にその権力 をふるうところじゃが、きけば佐渡守さまは、槍の鞘留も紙縄を使われ、出入りの者が瓜、茄子 のたぐいを進物にしても志だけは受ける、とただ一つだけとってあとは返されるという……天を はばかり、世をはばかる暮し向きをなされておるとやら……二流のお人の処世の奥義を地でいっ ておわすな」 「甚内」 但馬はきっとして甚内に眼をそそいだ。 「おぬし……石見守さまのことを諷しておるのか?」 「石見守さま? と、とんでもない!」 甚内はめんくらったように、あわてて手をふった。 「よくまあ、そんな天外のところへ思いを飛ばせるものじゃ。わしのいいたいのは、人間、三流に かぎる。従って、二流の身分と見ておるおぬしを気の毒がっていったまでじゃ。但馬、山師稼業は さらりとやめて、どうじゃ、女郎屋に鞍替えせぬか?」 「わしが石見守さまを案ずるのは、わしのためではない。正真正銘、ただ石見守さまだけを案ず ればこそじゃ」 と、但馬はいった。 甚内にいうのではなく、おのれ自身にいいきかせるように。 「それに、あのお方は二流のお人ではない。大御所さまや佐渡守さまとはまったく次元を異にす るが……あれこそ異国にも通用するまさに一流のお人だ!」 (丸写しオシマイ) 『ボクの忍法ローリング・スクラッチ・ホールド』又の名を 『忍法いつもの丸写しシリーズその24』でした。(バカだねぇ) 大久保石見守長安(おおくぼ いわみのかみ ながやす)・金山総奉行 徳川の財務相・通産相・運輸相・建設相・軍需相を兼務 佐渡金山・地獄の魔王 ゴールド・ラッシュ・黄金国の帝王 黄金狂・錬金術師・サイエンティスト 森羅万象・百花繚乱・精力絶倫 和洋超越・時空逸脱・空前絶後 奇想天外・奇妙奇天烈・奇々怪々 人格・人徳・羞恥心、ゼロ 発想・構想・好奇心、無限 超一流・超一級・超人類 妖怪・巨星・魔人 大久保長安(おおくぼ ちょうあん)の 天の川を斬れ! 『銀河忍法帖』 *** ( 注:*は手裏剣のつもり (^ ^; ) (これがいわゆる、”少年摩羅人アルク・コーガン”の 『失笑・スピロヘータネッチョリ目線:流し目波状攻撃』part35 っつーこと? あ、ごくろうさんpart35) 魔人大久保長安の『銀河忍法帖』を読みたまえ、小林少年君、むはははは。 ◆オレのオモシロ度(初読)=★★ (★5つが最高。) ◇ボクのオモシロ度(再読)=☆☆☆ 2003.12.25.(また読者が減っちゃったかな) |
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突然ですが、ここで、『登場人物千人目の表彰式』を行いたいと思います。 えー、お呼び出しを申しあげます。 村井長門守(むらい ながとのかみ)様、誠に恐れ入りますが、壇上におあがりくださいませ。 ……パチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチ……。 お待たせいたしました。 それでは、ただいまより、『登場人物千人目の表彰式』を始めさせていただきます。 村井様、どうぞ、前の方へお進みください。 |
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忍法『馬鹿にされたい症候群・ボクの忍法帖データ・登場人物千人目の表彰式篇』でした。 |
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登場人物 伊賀忍者 @服部 半蔵 正重(はっとり はんぞう まさしげ)三代目服部半蔵。41歳。初代服部半蔵の次 男。妻が大久保長安の娘。二代目服部半蔵失脚のとき八千石から三千石に切り下 げられた。:忍法名使用せず&不明 A服部 源左衛門 正就(はっとり げんざえもん まさなり)二代目服部半蔵。初代服部半蔵の長 男。のち慶長10(1605)年)部下の叛乱に逢い逐電。:忍法名使用せず&不明 B安馬谷 刀印(あんばや とういん):忍法合奏刀(がっそうとう)(左右の手で同時に別々の武器 を自在に操り敵を倒す。) C牛牧 僧五郎(うしまき そうごろう):忍法手投弾(てなげだん)(鉛の玉を投げて敵を倒す。) D狐坂 銀阿弥(きつねざか ぎんあみ):忍法縛り首(しばりくび)(琴糸を輪にして、首や手や胴に 投げてはまると、もがけばもがく程締まる。) E象潟 杖兵衛(きさがた じょうべえ):忍法連枷(れんか)(ホーリイ・ウォーター・スプリンクラー<聖 水撒布器>)(樫の棒に30センチの鎖をつけ鎖のさきに栗のイガのような鉄丸をつけた 連枷という武器で敵を倒す。) F魚ノ目 一針(うおのめ いっしん):忍法針地獄(はりじごく)(両手両足の指の間に10センチ程の 針をはさみ、一本ずつでも何本でも命中させる。) G当麻 万之介(とうま まんのすけ) :忍法卍手裏剣(まんじしゅりけん)(卍型の手裏剣を自在に操る。) H曾村 丹左衛門(そむら たんざえもん)伊賀組の老人。:忍法名使用せず&不明 I五辻 杖平(いつつじ じょうへい)弓の達人。:忍法名使用せず&不明 J象潟 棒兵衛(きさがた ぼうべえ)「鍔隠れの三剣」と呼ばれた剣の達人。象潟杖兵衛の長兄。 :忍法名使用せず&不明 K象潟 竿兵衛(きさがた かんべえ)「鍔隠れの三剣」と呼ばれた剣の達人。象潟杖兵衛の次兄。 :忍法名使用せず&不明 伊賀くノ一 @お霜(おしも)曾村丹左衛門の娘。:忍法名不明(性交した相手に性病を感染させ、片目を失明さ せる。) Aおくが(おくが)鎖り鎌の達人。おねいの姉。多産系。淫乱。夫の象潟棒兵衛は数年で半呆けに なり枯れ木のように死ぬ。:忍法名使用せず&不明 Bおねい(おねい)鎖り鎌の達人。おくがの妹。多産系。淫乱。夫の象潟竿兵衛は数年で半呆けに なり枯れ木のように死ぬ。:忍法名使用せず&不明 甲賀忍者 @雲母 鉄平(きらら てっぺい)本多佐渡守家来。:忍法名使用せず&不明 甲賀くノ一 @お朱鷺(おとき)豊臣方真田左衛門佐幸村に仕える。:忍法名使用せず&不明 大久保石見守長安の愛妾、妖花親衛隊 @お船(おふね):サイエンス(化学兵器)短銃(たんづつ)(20センチあまりの鉄砲(七連発)の名人。) Aお汐(おしお):サイエンス(化学兵器)淫霧(みだらきり)(媚薬の入った煙幕を張って、敵を淫乱 錯乱状態にする。) B真砂(まさご):サイエンス(化学兵器)はがね摩羅(はがねまら)(鋼の線を螺旋に巻いて細い筒に した武器。30センチから3メートルに一気に伸びて敵を倒す。) Cお凪(おなぎ):サイエンス(化学兵器)硫酸瓶(りゅうさんびん)(硫酸の入ったギヤマンの瓶を投げ て骨も鉄も溶かしてしまう。) Dお珊(おさん):サイエンス(化学兵器)火炎筒(かえんとう)(油を水鉄砲のようなもので飛ばし、焼け た針を飛ばして焼き尽くす。) 大久保石見守長安の腹心の家来。数学者。 @毛利 算法(もうり さんぽう)数学者毛利勘兵衛重能の甥。 :サイエンス(化学兵器)恋蛍(こいぼたる)(性欲体温計。耳たぶに特殊な蛍光塗料を塗 って、女が悦楽状態で体温が上昇すると蛍のように光る。) 脇役陣 @徳川 家康(とくがわ いえやす)70歳。 A本多 佐渡守 正信(ほんだ さどのかみ まさのぶ)2代将軍秀忠の補佐役。三万三千石。 75歳。元和2(1616)年6月7日79歳で死去。 B三浦 按針(みうら あんじん)家康の外交顧問、イギリス人。ウィリアム・アダムス。 C大久保 石見守 長安(おおくぼ いわみのかみ ながやす)武州八王子三万石の大名。日本 の金山総奉行。徳川家の財務相と通産相と運輸相と建設相と軍需相を兼ねる。65 歳位。慶長18(1613)年4月25日に死去。大久保相模守忠隣の一族。 D味方 但馬(みかた たじま)大久保石見守長安の腹心の家来。山師。佐渡の春駒踊りの創始 者。 E京 蔵人(きょう くらんど)大久保石見守長安の腹心の家来。山師。 Fゲーベル(げーべる)10世紀頃のヨーロッパの錬金術師。明礬を焼いて硫酸を初めて製造した。 Gお頼(おより)六部姿の巡礼。 H六文銭の鉄(ろくもんせんの てつ)無頼漢。 I草間 内記(くさま ないき)大久保石見守長安の家来。 J佐渡島 隼人(さどしま はやと)かぶき踊りの女太夫。 K出来島 佐渡吉(できしま さどきち)かぶき踊りの女太夫。 L松君姫(まつきみひめ)織田信長の息女。慶長六(1601)年佐渡相川に遊女町を開く。 M織田 信長(おだ のぶなが)戦国武将。天正10(1582)年6月2日本能寺の変で明智光秀に49 歳で討たれる。 N庄司 甚内(しょうじ じんない)のちの庄司甚右衛門。吉原の遊女町の創始者、傾城屋西田屋 の経営者。37歳位。もと北条家の乱波組風摩一族。 O毛利 勘兵衛 重能(もうり かんべえ しげよし)日本最初の数学書「帰除濫觴(らんしょう)」を 著した。毛利算法の叔父。 Pお唐(おから)佐渡の傀儡一座の娘。 Q又作(またさく)佐渡の傀儡一座の頭の息子。 R日蓮(にちれん)日蓮宗の開祖。文永八(1271)年佐渡に流される。後の塚原山根本寺。 S日成 上人(にっせい しょうにん)天正11(1583)年佐渡に祖師堂を建てる。後の塚原山根本寺。 21上杉 景勝(うえすぎ かげかつ)越後の太守。 22直江 山城守(なおえ やましろのかみ)上杉景勝の家老。佐渡に一万五千坪の境内の正教 寺を建てる。後の塚原山根本寺。 23芦名 掃部(あしな かもん)奥州の大名。伊達政宗に滅ぼされた芦名の一支族。 24伊達 政宗(だて まさむね)奥州の大名。 25芦名 兵部(あしな ひょうぶ)芦名掃部の弟。鉄の如意棒の達人。 26村井 長門守(むらい ながとのかみ)織田信長の重臣。味方但馬の先祖。(千人目の登場人物) 27福島 正則(ふくしま まさのり)戦国武将。 28青野 季吉(あおの すえきち)佐渡出身の現代の作家。「回想」という随筆集の中で味方但馬 と春駒踊りについて書いている。 29真田 左衛門佐 幸村(さなだ さえもんのすけ ゆきむら)豊臣家の家臣。 元和元(1615)年大阪夏の陣で戦死。 30柳生 又右衛門 宗矩(やぎゅう またえもん むねのり)徳川家の剣の師範・柳生但馬守。 31有田 丈助(ありた じょうすけ)大久保石見守長安の家来。佐渡の赤玉城の城侍。 32吉江 武兵衛(よしえ ぶへえ)大久保石見守長安の家来。佐渡の赤玉城の城侍。 33小太夫(こだゆう)佐渡の傾城屋西田屋の遊女。 34宮本 武蔵(みやもと むさし)剣豪。慶長17(1612)年4月巌流島で佐々木小次郎を破る。 35佐々木 小次郎(ささき こじろう)剣豪。慶長17(1612)年4月巌流島で宮本武蔵に破れる。 36北条 安房守(ほうじょう あわのかみ)徳川家の家臣。軍学で名高い。 宮本武蔵が徳川家剣法指南の口利きを依頼する。 37小柿(こがき)佐渡の傾城屋西田屋の遊女。 38順徳 天皇(じゅんとく てんのう)昔、佐渡に流された天皇。 39隠岐院(おきのいん)佐渡に流された順徳天皇が恋しのばれた女性。 この故事から国府(こふ)ヶ浦又は恋ヶ浦と呼ばれる。 <ちなみに、ここまでの登場人物、延べ1,013人です。たぶん> 目 次 大いなる長安 魔の眷属(けんぞく) 妖花親衛隊 彼の帝国へ 六文銭という男 朱鷺(とき)という女 約束 慶長ゴールド・ラッシュ 赤玉城 獅子をからかう 木の葉がくれ 敵も敵なら味方も味方 春駒 兜(かぶと)の下のきりぎりす 諸行無常の鐘の声 三個の硫酸瓶 大阪から来たくノ一 血塔 望遠鏡で追う 精水撒布器 狩られ鳥 山師と女郎屋の二流論 異端審問室 はがね摩羅 穴のさらし台 連枷(れんか)討ち 蛍放生(ほたるほうじょう) 佐渡の金山この世の地獄 江戸山犬 宮本武蔵を破った忍者 坑道戦 嫐 火薬の上 淫霧(みだらぎり)の中 この破局 不倶戴天(ふぐたいてん) 恋の蛍 * ボクの「銀河忍法帖」データ おしまい* 2003.12.25.(まだ読者が残っているかな?) |
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ではでは、出羽の守、大変長らくお待たせいたしました。 今週のメイン・イベント (^ ^; あんまし期待しないでね。 (^ ^; 『ボクの忍法ローリング・スクラッチ・ホールド』又の名を 『忍法いつもの丸写しシリーズその25』だよん。 (^ ^;
「やはり異端審問(インクイジション)にも、斬ったり、突いたり、吊したり、焼いたりする。中には車 |
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