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戯作者柳亭種彦、浮世絵師歌川国貞、脇役陣がみんな、チョー『変』、『忍者黒白草紙』
『忍法帖シリーズ』 山田風太郎の私設ファンコーナー３０です。 .
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んで、３０回目の今回は、
角川文庫 420円 367ｐ 表紙：佐伯俊男 解説：中島河太郎
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鳥居甲斐守耀蔵(とりい かいのかみ ようぞう)、人呼んで天保の妖怪に仕えるは、
伊賀忍者箒天四郎(ほうき てんしろう)、悪と不正を憎む正義漢。
一方、鳥居甲斐守耀蔵の敵となる、この世の悪の擁護者となると宣言するは、
親友の伊賀忍者塵ノ辻空也(ちりのつじ くうや)、権力の嫌いな皮肉屋。
天保の改革の顛末、『忍者黒白草紙（こくびゃくぞうし）』
松本清張『天保図録』で、南町奉行鳥居耀蔵のハードボイルド・イメージが気に入ってたの
で、オレの期待は大きかったんよ。
読んでがっかり、鳥居耀蔵のスケールが小さい、キャラに迫力がない、忍法にキレがない。
えー、今回再読して、ボクも大人になりました (^ ^;
確かに、鳥居耀蔵クンのスケールは小さいです、キャラに迫力がありません、忍法にキレが
ありません。でもね、『忍者黒白草紙』、とっても面白いんです、いやホンマ。
脇役陣がみんな、チョー『変』、なんです。『あれれ』系になかなかいいんです。
人間心理どれもみな一筋縄では行かないんだってば、っつー感じが手を変え品を変え、次
から次へミョーな人間関係ぞろぞろオムニバス、市井の庶民、奥が深いんです。
『変』『妙』『あれれ』『なんでやねん』のバリエーション、江戸庶民恐るべし！なんです。
戯作者柳亭種彦や浮世絵師歌川国貞やその他諸々の庶民がむちゃくちゃな理由やでっち
あげの理由で弾圧を受けるんですが、彼らにからむ女たちがみな、美しく、艶っぽく、哀れで、
切なくて、不思議で、魅力的なんです。
女たちの不思議的魅力オンパレードっつーことに関して、『忍者黒白草紙』はナンバーワン
ですな、ボク的には。
江戸のゲシュタボ長官
鳥居甲斐守耀蔵、南町奉行
人呼んで天保の妖怪
歌舞音曲、春画春本、風紀紊乱（びんらん）
賄賂横行、腐敗堕落、淫猥退廃の浮き世の粛正
世直し、質素倹約、贅沢禁止令
悪と不正を憎む正義漢
伊賀忍者箒天四郎
天保の改革
理想主義の顛末
正義ｖｓ悪
白の忍者ｖｓ黒の忍者
つじつまの合わないのが人間
レレレのレー、おでかけですかー？
われ天保のＧＰＵ（げーぺーうー）
『忍者黒白草紙』
＊＊＊
（ 注：＊は手裏剣のつもり
(^ ^; ）
（これがいわゆる、”少年摩羅人アルク・コーガン”の
『失笑・スピロヘータネッチョリ目線：流し目波状攻撃』ｐａｒｔ80
っつーこと？ あ、ごくろうさんｐａｒｔ80）
質素倹約、贅沢禁止令、『忍者黒白草紙』を読みたまえ、小林少年君、むはははは。
◆オレのオモシロ度（初読）＝★ （★５つが最高。）
◇ボクのオモシロ度（再読）＝☆☆
2004.08.13.（また読者が減っちゃったかな）
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ボクの「忍者黒白草紙」データ ＊＊＊＊＊ ．
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えー、これはボクの個人的趣味です。
忍法名とか脇役陣とか時代とかをＥｘｃｅｌで並べ替えして遊ぼっかな、っつーつもり。
忍法帖長編第２３作目
初連載誌：漫画サンデー1968年11月6日～1969年6月18日号
「われ天保のＧＰＵ」改題、さらに「天保忍法帖」に改題
（山田風太郎４７歳：執筆時）
時代設定：天保12年12月～14年9月（1841～1843）
登場人物
伊賀忍者
①服部 万蔵(はっとり まんぞう)四谷伊賀町の伊賀者組屋敷の頭領。
:忍法名使用せず＆不明
②箒 天四郎(ほうき てんしろう):忍法邯鄲(かんたん)(女に精獎（せいしょう）を飲ませると、一
瞬のうちに老婆になるが、数時間で元の姿に戻る。男に卵獎（らんしょう）を飲ませる
と、一瞬のうちに老人になるが、数時間で元の姿に戻る。男に精獎（せいしょう）を飲
ませると、不能が一瞬に治るが10日で元の不能に戻る。)
:忍法帚木の術(ははきぎのじゅつ)(指一本くわえたまましゃべると、遠くの相手は耳元
でささやかれたように聞こえる。また大きな声で鼓膜を破り、大苦痛を与え相手を倒
す。)
③塵ノ辻 空也(ちりのつじ くうや):忍法帚木の術(ははきぎのじゅつ)
:忍法名不明(接して漏らさず、数十人の女と交合して失神させる。)
:忍法名不明(女に想像妊娠させ、腹がおおきくなる。術を解くと一瞬で腹は元通りに
なる。)
紀州藩お庭番。流派不明。
①藪田 助左衛門(やぶた すけざえもん):忍法名使用せず＆不明
②酒井(さかい):忍法名使用せず＆不明
③鴨野(かもの):忍法名使用せず＆不明
④芦谷(あしや):忍法名使用せず＆不明
⑤阿久和(あくわ):忍法名使用せず＆不明
流派不明
①藪田 助八 数直(やぶた すけはち かずなお)八代将軍徳川吉宗に仕えた隠し目付、
いわゆるお庭番。:忍法名使用せず＆不明
脇役陣
①柳亭 種彦(りゅうてい たねひこ)天保(1830～1844)年間の戯作者。
「偐紫（にせむらさき）田舎源氏」「春情妓談水揚（みずあげ）帳」の作者。
②板倉屋 金兵衛(いたくらや きんべえ)浅草蔵前の札差（ふださし）。50歳前後。
③高屋 彦四郎(たかや ひこしろう)御家人。ペンネーム柳亭種彦という戯作者。
④お史(おふみ)300石の御徒目付の娘。板倉屋金兵衛の女房。
⑤太閤(たいこう)豊臣秀吉。
⑥小谷の方(おたにのかた)お市の方。織田信長の妹。
⑦淀君(よどぎみ)お市の方の娘。豊臣秀吉の奥方。
⑧鳥居 甲斐守 耀蔵(とりい かいのかみ ようぞう)2500石の幕府御目付。林述斎の次男。
天保12(1841)年12月28日老中水野忠邦の命により南町奉行となり天保の改革を
行う。当時45歳位。
⑨水野 越前守 忠邦(みずの えちぜんのかみ ただくに)老中。
⑩林 述斎(はやし じゅくさい)幕府大学頭（だいがくのかみ）。
⑪遠山 左衛門尉 景元(とおやま さえもんのじょう かげもと)前の北町奉行。
⑫大塩 平八郎(おおしお へいはちろう)もと大阪天満与力。数年前に「大塩平八郎の乱」を
起こす。
⑬渡辺 崋山(わたなべ かざん)蘭学者。おととし天保10(1839)年「蛮社の獄」で鳥居耀蔵に
逮捕される。
⑭高野 長英(たかの ちょうえい)蘭学者。「蛮社の獄」で鳥居耀蔵に逮捕される。
⑮小関 三英(おぜき さんえい)蘭学者。「蛮社の獄」で鳥居耀蔵に逮捕される。
⑯歌川 国貞(うたがわ くにさだ)当時の浮世絵師。柳亭種彦の戯作本「偐紫（にせむらさき）
田舎源氏」の挿絵も描く。
⑰お兆(おちょう)鳥居耀蔵の娘。四書五経を暗唱する白痴淫乱美女。
⑱徳川 吉宗(とくがわ よしむね)八代将軍。この時代にはすでに死去。「享保の改革」を行う。
初めて「目安箱」を設置した。
⑲水原 八十次(みずはら やそじ)与力。
⑳四之介(しのすけ)十手持ちと人宿（ひとやど）を稼業にしている。闇では大ばくちの胴元。
死不知（ししらず）の死之介と呼ばれる。
21矢部 駿河守(やべ するがのかみ)先代の南町奉行。当時54歳。
22織田 右京(おだ うきょう)四千石の旗本。
23林 肥後守(はやし ひごのかみ)前の若年寄。
24平蔵(へいぞう)織田右京の家来の中間。
25半助(はんすけ)四之介の乾分（こぶん）のやくざ。
26吉(きち)四之介の乾分（こぶん）のやくざ。
27お志摩(おしま)四之介の女房。聖女のような美女。
28矢部 彦四郎(やべ ひこしろう)矢部駿河守の息子。当時28歳。
29酒井 左衛門尉(さかい さえもんのじょう)出羽庄内の武士。
30徳川 家斉(とくがわ いえなり)第１１代将軍。
31跡部 山城守(あとべ やましろのかみ)もと大阪町奉行。
32貞代(さだよ)矢部彦四郎の妻。
33劉 少奇(りゅう しょうき)毛沢東、周恩来と同時期の昭和の中国の高官。
34三田村 鳶魚(みたむら えんぎょ)たぶん昭和の作家。「駿河大納言一件」を著す。
35喜多川 歌麿(きたがわ うたまろ)江戸天明(1789)～寛政(1801)にかけての浮世絵師。
36房州の馬(ぼうしゅうのうま)両国の橋の下の乞食。
37伊勢屋 嘉兵衛(いせや かへえ)浅草平右衛門町の札差（ふださし）。
38遠藤 但馬守 胤統(えんどう たじまのかみ たねのり)幕府若年寄。
39永井 五右衛門(ながい ごえもん)小十人組支配頭。当時50歳位。
40おはや(おはや)高屋彦四郎の下女。
41お袖(おそで)高屋彦四郎の孫娘。
42治平(じへい)春本「春情妓談水揚（みずあげ）帳」の登場人物。
43お春(おはる)春本「春情妓談水揚（みずあげ）帳」の登場人物。
44間部 下総守(まなべ しもうさのかみ)老中。
45阿部 伊勢守(あべ いせのかみ)寺社奉行。のち老中。
46姉小路 伊予子(あねこうじ いよこ)大奥の総監督たる上﨟（じょうろう）年寄。
47お美代の方(おみよのかた)第１１代将軍徳川家斉の第一の寵姫。
48安藤 対馬守(あんどう つしまのかみ)雑司が谷に屋敷を持つ武士。
49日蓮 上人(にちれん しょうにん)鎌倉時代の僧侶。日蓮宗の開祖。文永八(1271)年佐渡
に流される。
50親鸞 上人(しんらん しょうにん)鎌倉時代の僧侶。浄土真宗の開祖。
51高嶋 秋帆(たかしま しゅうはん)長崎の砲術家。
52茨木屋 庄兵衛(いばらぎや しょうべえ)深川永代寺門前町の金貸し。
53おきし(おきし)茨木屋庄兵衛の女房。
54お京(おきょう)矢場の楊弓店の看板娘。
55椎原 新蔵(しいはら しんぞう)同心。
56シャーロック ホームズ(しゃーろっく ほーむず)イギリスの作家コナン・ドイルの推理小説の
主人公。
57お艶(おえん)椎原新蔵の妻。
58間部 源之助(まなべ げんのすけ)同心。24歳位。
59荀子(じゅんし)古代中国の思想家。
60梅ヶ枝(うめがえ)大奥女中。
61花園(はなぞの)大奥女中。
62浮舟(うきふね)大奥女中。
63御神君(ごしんくん)徳川家康。
64林 羅山(はやし らざん)儒学者。
65安藤 監物(あんどう けんもつ)紀州藩江戸家老。安藤帯刀直次の子孫。当時45歳。
66徳川 大納言 斉順(とくがわ だいなごん なりゆき)紀州藩主。当時43歳。第１１代将軍徳
川家斉の第七子。
67安藤 帯刀 直次(あんどう たてわき なおつぐ)徳川左近衛権中将頼宣の家臣。
68お襟(おえり)紀州藩お庭番藪田助左衛門の娘。当時23歳。
69徳川 家慶(とくがわ いえよし)第１２代将軍。
70徳川 頼宣(とくがわ よりのぶ)初代紀州藩主。
71清水 礫州(しみず れきしゅう)長島藩士。軍学者。
72土井 大炊守(どい おおいのかみ)老中。
73真田 信濃守(さなだ しなののかみ)老中。
74後藤 三右衛門(ごとう さんえもん)金座役人。
目 次
忍者試験
江戸のゲシュタボ長官
雪のわかれ路
鞭の血祭り
板倉屋の女房
死不知（ししらず）の四之介
邯鄲(かんたん)
首吊りぐるま
斬人斬馬（ざんじんざんば）
前のお奉行さま
もののけ始末
天保いろは歌
国貞源氏
水揚（みずあげ）帳
散るものに定まる秋の柳かな
徳川比丘尼寺（びくにでら）
官能寺（かんのうじ）曼陀羅（まんだら）
矢場の節婦
こわがる同心
妖怪武士道
十三の腹
うやむや物語
処罰狂
紀州藩江戸家老
監物立つ
陰謀は女駕籠に乗って
天保灰燼（かいじん）
＊ ボクの「忍者黒白草紙」データ おしまい＊
2004.08.13.（まだ読者が残っているかな？）
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ではでは、出羽の守、大変長らくお待たせいたしました。
今週のメイン・イベント (^ ^; あり？？？ 何か変よ。 え？ あいむ・そりい？
あいむ・そりい！
『忍者黒白草紙』は、いかがわしいシーンがほとんどありませんので、
『声に出して読めたらエライ禁断の忍者黒白草紙』 (^ ^; .
は、お休みさせていただきます。ご了承ください。
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何だこりゃ？っつー肩すかしで、ごめんネ。だって、スケベシーン過激じゃないんだもん。
『声に出して読めたらエライ禁断の忍者黒白草紙』 (^ ^; は、お休みでした。
◆オレのゴックン度（初読）＝お休み （★５つが最高）
◇ボクのゴックン度（再読）＝お休み
＊＊＊＊＊ 「忍者黒白草紙」の巻 おしまい ＊＊＊＊＊
2004.08.13.（またまた読者が減っちゃったかな）
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