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角川文庫 380円 324p 表紙:佐伯俊男 解説:中島河太郎
角川文庫 380円 324p 表紙:佐伯俊男 解説:中島河太郎
まるで『着衣のマハ』と『裸のマハ』(フランシスコ・デ・ゴヤ)ですね。
こういうの、ボクは、大好きですねぇ。(^_^;)
美女の髪の乱れや表情も微妙に変えてますねぇ。
佐伯俊男画伯、ただもんじゃぁございません。
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『信玄忍法帖』を読みながら、ずるずるとダメになって行くオレ。
いや、ダメになっても仕方ねえな、と気づかされるオレ、とんでもなく暑い中学2年の夏休み。
ジト〜〜、ヌメ〜〜、ドロ〜〜、ハアハアハア、ああどうしよどうしよ、やめられないとまらない、
オレのオレがオレにオレをオレへオレもオレとオレはスケベだぁ……。
スケベで残虐な忍者、……mmm……かっこいいんだな。
悪役忍者の美学、っつーのにめざめたオレ、風太郎忍法にハマっちゃったオレ。
伊賀忍者、箙陣兵衛(えびら じんべえ)。
馬みたいにながい顔。眉がさがり、あごがしゃくれ、のっぺりとした、少し鈍なのではないかと
思われるような男。口をぽかんとあけたままながめている魯鈍そうな、えびら坊と名のる山伏。
鉤(はり)のついた糸で相手を自在に操る、忍法鵜飼(うかい)。
水を吸い果てしなく肥大化する雛人形に性行為をさせ、相手を幻惑し圧殺する、忍法春水
雛(しゅんすいびな)。
彼は、雛人形を製作し、操る芸術家なのだ。スケベで残虐でありながら、自分の忍法のため
には、禁欲を貫くのだ。
人形師辻村ジュサブロー、四谷シモン、イラストレーター空山基……。
俳優柄本明の洒脱、岸部一徳の不気味、佐野史郎の偏執、嶋田久作の凄惨……伊賀忍
者、箙陣兵衛。
ここで、伊賀忍者、箙陣兵衛の精妙芸術ぶりについて、
『ボクの忍法ローリング・スクラッチ・ホールド』又の名を
『忍法いつもの丸写しシリーズその7』だよん。 (^_^;)
「ふふん」
えびら坊は鼻を鳴らした。
ふしぎなことは、この山伏が彼らしくもなく、その雛の十二単(ひとえ)をひき裂きもせず、ていね
いにぬがしていったことであった。そして彼は、それから、もっと妙なことをやり出したのである。
ひとくちにいえば、新しい人形づくりだ。彼は腰の袋から米の粉のようなものをとり出し、こ
れを練って人形を製作しはじめたのだ。日本には古来から餅雛というものがある。しいていえば
その一種であろうが、しかしそれを練る溶液が常識を絶している。
それは小宰相(=美姫の名)から吸い出した男の体液であった。
そのたびに口にふくんでははなれ去り、座りこんで粉に吹きかけ、せっせと彼は練る。馬みた
いにながい顔には、そのあいだむしろ荘厳な翳がひらめくことさえあった。
口の中でぶつぶつとつぶやいている声を何かときけば、
「六根清浄。……六根清浄。……」
彼はそう唱えているのであった。
そして三日二夜ののち、彼は同大同形の一対の内裏雛をこね出したのだ。大きさばかりではな
い。髪を一本一本植え、眉と眼を矢立の墨でかき、唇と頬紅はおのれの血でかいた雛は、そばに
ころがされたはだかの雛とそっくりの……いや、女雛にはちいさな乳房さえふくらんで……全身の
肌には細工物とはみえないほどの精気をおびた人形をつくりあげたのだ。そして彼は、その人形
にもとのとおりの十二単と衣冠束帯をまとわせた。
「六根清浄。……六根清浄。……」
ひとりの貴婦人をめぐる四人の男の、獣じみたうめき声も精舎の鐘の音と聞こえるのか、うっと
りとこの傑作を製作しおえた芸術家は、もとどおり桐箱におさめ、笈(おい)に入れるとすっくと立
った。
(丸写しオシマイ)
『ボクの忍法ローリング・スクラッチ・ホールド』又の名を
『忍法いつもの丸写しシリーズその7』でした。(バカだねえ)
(^_^;) (^_^;) (^_^;) (^_^;) (^_^;)
さらに、伊賀忍者、箙陣兵衛の芸術家的禁欲ぶりについて、
『ボクの忍法ローリング・スクラッチ・ホールド』又の名を
『忍法いつもの丸写しシリーズその8』だよん。 (^_^;)
しかし箙陣兵衛は、両手くびをうちおとされたまま、なお数秒仁王立ちになっていた。のっぺ
りとしたしゃくれ顔の眼は死光とでもいうべきひかりをはなち、さすがの猿飛天兵衛をしば
し金縛りにしたようであった。
陣兵衛は眼をうつして、たたみに両断された小宰相の死骸を見おろした。
「ふびんな女よ。……さりながら、戦国の才女といわれた女、忍法鵜飼で正気を失ったまま死
んだのはせめてものことであろう。とはいえ、おれの忍法に濁りの入ることをおそれて手を出さ
なんだが、いい女であった。あらためて、あの世でおれがたっぷり可愛がってやろう」
陣兵衛はずるずると小宰相の横に両ひざをついた。
源五郎と天兵衛は息をひいた。胴斬りになった小宰相の両腕と両足が、緩慢にうごき出したの
である。蒼白な二本のうでが宙にのびて陣兵衛の袴のひもをときはじめ、蝋のような二本の足は
みずからのもすそをかきひらいて、血のたまった秘所をあらわした。
「天兵衛……斬られた手くびがうごいておる!」
源五郎が、手くびから先だけたたみにおちた陣兵衛の掌の指が、ひらひらとうごいているのを
みてうめいたとき、すでに小宰相の下半身に馬のりになった陣兵衛は、腰を上下させながらにや
りと笑った。
「極楽。極楽。……」
(丸写しオシマイ)
『ボクの忍法ローリング・スクラッチ・ホールド』又の名を
『忍法いつもの丸写しシリーズその8』でした。(バカだねえ)
伊賀忍者、箙陣兵衛の芸術家的禁欲と死に様に感動したオレは、風太郎忍法にのめりこんで行
くオレをすでに諦めていた。
な〜んちゃって、自己弁護でしかないんだけどね、つまり、『信玄忍法帖』は、めっぽう面白いの
だよ、むはははは。
信玄の影武者1、信玄の影武者2、信玄の影武者3、信玄の影武者……。
大蔵藤十郎、金山奉行のちの大久保長安、金鉱掘りの天才、黄金狂。
風摩大太郎、北条家の乱波組頭領風摩小太郎の弟、美少年。
箙陣兵衛、洒脱、不気味、偏執、凄惨、残虐、淫乱、禁欲、芸術、伊賀忍法。
オレの一番好きな忍者に出会った一冊、
『信玄忍法帖』
***
( 注:*は手裏剣のつもり
(^_^;) )
(これがいわゆる、”少年摩羅人アルク・コーガン”の
『失笑・スピロヘータネッチョリ目線:流し目波状攻撃』part3
っつーこと? あ、ごくろうさんpart3)
『信玄忍法帖』を読みたまえ小林少年君、むはははは。
ps.『信玄忍法帖』は今では入手困難です。あちこちの古本屋で気長に探してください。
つい最近、ボクはその方法で、なんと200円で手に入れたのです、むふふふふ。
んだから、ボクは嫌われ者なんだよね、いんだいんだ、どうせ友達いないんだぃ、
……グスン、……グレてやる。
◆オレのオモシロ度(初読)=★★★★★ (★5つが最高。)
◇ボクのオモシロ度(再読)=☆☆☆☆
2003.09.27.(また読者が減っちゃったかな)
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***** ボクの「信玄忍法帖」データ ***** .
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(注:*は手裏剣のつもり
(^_^;)
えー、これはボクの個人的趣味です。
忍法名とか脇役陣とか時代とかをExcelで並べ替えして遊ぼっかな、っつーつもり。
忍法帖第8作目
初連載誌:講談倶楽部1962年5月号〜62年12月号「八陣忍法帖」改題
(山田風太郎40歳:執筆時)
時代設定:元亀3(1572)年10月〜天正3(1575)年4月12日
登場人物
@真田 源五郎 昌幸(さなだ げんごろう まさゆき)
真田源太左衛門信綱(武田二十四宿将の一人)の弟。
真田忍者
@猿飛 天兵衛(さるとび てんべえ):忍法名不明(ふめい)(瞬時に移動したように幻覚させる。)
:忍法名不明(ふめい)(蝶を飛脚として操る。)
:忍法名不明(ふめい)(蛾を操り、女陰に卵を産み付け、もだえさせる。)
:忍法水牢(みずろう)(雨の中を水底のように幻覚させ相手を溺死させる。)
A霧隠 地兵衛(きりがくれ ちへえ):忍法名不明(ふめい)(瞬時に移動したように幻覚させる。)
:忍法名不明(ふめい)(女の髪の毛で編んだ鞭を操る。)
武田忍者
@小笠原 幻夜斎(おがさわら げんやさい)武田家の忍者。
21年間、今川家・徳川家に仕える唐人医師減敬と名のる。
:忍法名不明(ふめい)(蛾を操り、女陰に卵を産み付け、もだえさせる。)
伊賀忍者
@塔ヶ沢 監物(とうがさわ けんもつ):忍法名不明(ふめい)(遠くのかすかな音も聞き分ける。)
A箙 陣兵衛(えびら じんべえ):忍法鵜飼(うかい)(鉤のついた糸で相手を自在に操る。)
:忍法春水雛(しゅんすいびな)(水を吸い果てしなく肥大化する雛人形に性
行為をさせ、相手を幻惑し圧殺する。)
B虚栗 七太夫(みなしぐり しちだゆう):忍法名不明(ふめい)
(赤い眼の青大将にのりうつり、女に性的な催眠術をかける。)
C墨坂 又太郎(すみさか またたろう):忍法時よどみ(ときよどみ)
(相手に時の流れがよどんだような錯覚を与える。)
D蝉丸 右近(せみまる うこん):忍法名不明(ふめい)
(人語を話す梟を操り、相手を惑わし倒す。)
E漆戸 銀平次(うるしど ぎんへいじ):忍法名不明(ふめい)
(右目を取り外してビデオカメラ同様に録画・再生する。)
F六字 花麿(ろくじ はなまろ):忍法名不明(ふめい)(首を切られた馬でも自在に乗りこなす。)
:忍法陰陽転(いんようてん)(男根を引き抜くと美女に、つけると美男子に変
身する。)
:忍法名不明(ふめい)(男根の螺旋の筋が女陰に刻まれ、その螺旋が性交
した男にも刻まれ、他人とは性的満足が得られなくなる。)
G御所 満五郎(ごしょ まんごろう):忍法煩悩鐘(ぼんのうがね)(至妙至境の極みにある男女の
血を吸い、鐘の裏側に塗りつけ、人を魅了して吸い寄せる。)
H黄母衣 内記(きぼろ ないき):忍法乳房相伝(ちぶさそうでん)(生血を吸い、乳房に貯蔵し、相
手に吹き付けると、血を吸われた人間の最も異常な特質を相伝される。)
I服部 半蔵(はっとり はんぞう)初代服部半蔵。後の八千石の服部石見守(いわみのかみ)。
江戸城の半蔵門にその名を残す。慶長元(1596)年に死去。
:忍法名不明(ふめい)使用せず。
風摩乱波(らっぱ)組
@風摩 小太郎(ふうま こたろう)北条家の乱波(らっぱ)組頭領。
:忍法名不明(ふめい)使用せず。
A風摩 大太郎(ふうま だいたろう)風摩小太郎の弟、美少年。
:忍法名不明(ふめい)使用せず。
脇役陣
@山本 道鬼斎 勘介(やまもと どうきさい かんすけ)武田信玄の軍師。
永禄4年(1561)川中島の合戦ですでに死んだ(61歳か62歳)とされている。
A快川 和尚(かいせん おしょう)恵林寺の禅僧。
B永田 知足斎 徳本(ながた ちそくさい とくほん)日本史上有名な医者。
C上泉 伊勢守 信綱(かみいずみ いせのかみ のぶつな)柳生石舟斎新左衛門の剣の師。
新陰流の祖。天正5年(1577)柳生城で大往生。
もと上野(こうずけ)の大胡城の城主の子。
D大蔵 藤十郎(おおくら とうじゅうろう)金山奉行のちの大久保長安、金鉱掘りの天才、黄金狂。
信玄に仕える猿楽師金春喜然(こんぱるきねん)の子。
E武田 信玄(たけだ しんげん)
F徳川 家康(とくがわ いえやす)31歳。
G織田 信長(おだ のぶなが)
H平手 汎秀(ひらて ひろひで)織田信長軍の武将。
元亀3(1572)年12月22日、三方ヶ原の戦いで戦死。
I本多 忠真(ほんだ ただまさ)徳川家康軍の武将。
元亀3(1572)年12月22日、三方ヶ原の戦いで戦死。
J鳥居 忠広(とりい ただひろ)徳川家康軍の武将。
元亀3(1572)年12月22日、三方ヶ原の戦いで戦死。
K成瀬 正義(なるせ まさよし)徳川家康軍の武将。
元亀3(1572)年12月22日、三方ヶ原の戦いで戦死。
L松平 康純(まつだいら やすずみ)徳川家康軍の武将。
元亀3(1572)年12月22日、三方ヶ原の戦いで戦死。
M米津 政信(よねず まさのぶ)徳川家康軍の武将。
元亀3(1572)年12月22日、三方ヶ原の戦いで戦死。
N青木 広次(あおき ひろつぐ)徳川家康軍の武将。
元亀3(1572)年12月22日、三方ヶ原の戦いで戦死。
O中根 正照(なかね まさてる)徳川家康軍の武将。
元亀3(1572)年12月22日、三方ヶ原の戦いで戦死。
P夏目 次郎左衛門 正吉(なつめ じろうざえもん まさよし)徳川家康軍の武将。
元亀3(1572)年12月22日、三方ヶ原の戦いで戦死。
Q畔柳 助九郎 武重(くろやなぎ すけくろう たけしげ)徳川家康軍の武将。
三方ヶ原の戦いで家康とともに落ち延びる。
R村松 芳休(むらまつ ほうきゅう)伊勢国山田の住人。笛の名人。
S鳥居 三左衛門(とりい さんざえもん)徳川家康軍の武将。元亀4(1573)年2月9日夜に武田
信玄を鉄砲で撃ったとされる。(菅沼家譜)
21武田 四郎 勝頼(たけだ しろう かつより)武田信玄の一子。29歳。
22山県 三郎兵衛 昌景(やまがた さぶろべえ まさかげ)武田信玄の武将。
数年後の長篠の合戦で戦死。
23武田 逍遥軒 信綱(たけだ しょうようけん のぶつな)武田二十四宿将の一人。信玄の弟。
24武田 左馬頭 信豊(たけだ さまのかみ のぶとよ)武田二十四宿将の一人。信玄の甥。
25穴山 梅雪斎 信君(あなやま ばいせつさい のぶきみ)武田二十四宿将の一人。
信玄の従兄。
26馬場 美濃守 信房(ばば みののかみ のぶふさ)武田二十四宿将の一人。
数年後の長篠の合戦で戦死。
27内藤 修理亮 昌豊(ないとう しゅうりのすけ まさとよ)武田二十四宿将の一人。
数年後の長篠の合戦で戦死。
28高坂 弾正 虎綱(こうさか だんじょう とらつな)武田二十四宿将の一人。
29小山田 出羽守 信茂(おやまだ でわのかみ のぶしげ)武田二十四宿将の一人。
30土屋 右衛門 昌次(つちや えもん まさつぐ)武田二十四宿将の一人。
数年後の長篠の合戦で戦死。
31原 隼人助 昌胤(はら はやとのすけ まさたね)武田二十四宿将の一人。
32真田 源太左衛門 信綱(さなだ げんたざえもん のぶつな)真田源五郎昌幸の兄。
武田二十四宿将の一人。数年後の長篠の合戦で戦死。
33跡部 大炊助(あとべ おおいのすけ)武田二十四宿将の一人。
34長坂 長閑斎(ながさか ちょうかんさい)武田二十四宿将の一人。
35真田 小太郎(さなだ こたろう)真田源五郎昌幸の子。8歳。
のちの真田伊豆守信之(のぶゆき)。
36真田 お弁丸(さなだ おべんまる)真田源五郎昌幸の子。7歳。
のちの真田左衛門佐幸村(さえもんのすけゆきむら)。
37呉葉(くれは)真田源五郎昌幸の妻。25歳。京の公卿菊亭春季(きくていはるすえ)の娘。
38板部岡 江雪斎(いたべおか こうせつさい)北条家の家臣。
39足利 義昭(あしかが よしあき)15代将軍。
40一色 藤康(いっしき ふじやす)足利義昭の側近。
41小宰相(こざいしょう)足利義昭の愛妾。
42信玄の影武者1(しんげんのかげむしゃ1)
43お芦の方(おあしのかた)信玄の愛妾。
44信玄の影武者2(しんげんのかげむしゃ2)
45お鶴の方(おつるのかた)信玄の御側妾。
46神後 伊豆(しんご いず)上泉伊勢守信綱の弟子。
47匹田 文五郎 小伯(ひった ぶんごろう こはく)上泉伊勢守信綱の弟子。
48信玄の影武者3(しんげんのかげむしゃ3)
49築山殿(つきやまどの)徳川家康の御台(みだい=奥方)。
天正7(1579)年8月29日服部半蔵に暗殺される。
50徳川 三郎 信康(とくがわ さぶろう のぶやす)徳川家康の嫡男。
天正7(1579)年9月15日父家康の命により切腹。享年21歳。
51徳姫(とくひめ)徳川三郎信康の妻。織田信長の五女。
52小侍従(こじじゅう)築山殿の侍女。もと徳川家康の愛妾。
53お琴(おこと)築山殿の侍女。もと徳川家康の愛妾。
54おふう(おふう)築山殿の侍女。もと徳川家康の愛妾。
55信玄の影武者4(しんげんのかげむしゃ4)
56信玄の影武者5(しんげんのかげむしゃ5)
57お圭の方(おけいのかた)武田四郎勝頼の側妾。
58おあん(おあん)お圭の方の侍女。
59北条 相模守 氏政(ほうじょう さがみのかみ うじまさ)北条家の当主。
60お夕の方(おゆうのかた)北条相模守氏政の御台。35歳。信玄の娘。
61八重垣姫(やえがきひめ)北条相模守氏政の妹。16歳。
62お篠(おしの)信玄の御側妾。
63土岐 菊之丞(とき きくのじょう)恵林寺の僧見習い。
64お美輪(おみわ)松里村の庄屋の娘。
65無空坊(むくうぼう)恵林寺の禅僧。
66雪岑(せっしん)恵林寺の長老の禅僧。
67信玄の影武者6(しんげんのかげむしゃ6)
68信玄の影武者7(しんげんのかげむしゃ7)
69大賀 弥四郎(おおが やしろう)徳川家康の家臣。
70小谷 甚右衛門(こたに じんえもん)徳川家康の家臣。
71山田 八蔵(やまだ はちぞう)徳川家康の家臣。
72倉地 平右衛門(くらち へいえもん)徳川家康の家臣。
73甘利 備前守 信康(あまり びぜんのかみ のぶやす)武田二十四宿将の一人。
目 次
天陣篇
象陣篇
蛇陣篇
風陣篇
虫陣篇
瞳陣篇
螺陣篇
鐘陣篇
地陣篇
*** ボクの「信玄忍法帖」データ おしまい***
2003.09.28.(まだ読者が残っているかな?)
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ではでは、出羽の守、大変長らくお待たせいたしました。
今週のメイン・イベント (^_^;) あんまし期待しないでね。 (^_^;)
『ボクの忍法ローリング・スクラッチ・ホールド』又の名を
『忍法いつもの丸写しシリーズその9』だよん。 (^_^;)
『声に出して読めたらエライ禁断の信玄忍法帖』 (^_^;) .
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三方から迫る刃を依然として口をぽかんとあけたままながめていたえびら坊は、恐怖に麻痺し
たかのごとく、それをまるで大根でもきるように無造作に戒刀がふりあげられたとき、その姿は
ふいに大地を蹴ってとびあがった。
「あっ」
行者たちは、まさに仰天した。この魯鈍な男とはいわず、人間とも信じられないような体術で
あった。その姿は二丈にもおよぶたかい杉の枝に、巨大な鳥のごとくとまっていたのである。
「おれももともと甲斐へ用あって入ったもの、公方御側衆一色藤康の家人としておとなしゅう
甲斐へつれていってくれるなら、本来なら、かかる目にあわせる要もなかったのじゃが。……」
口が鎌みたいにきゅっと笑ったとたん、その両掌から銀いろの糸が、しゅうっと音たてて吹き
だされた。それは避けるまもなく、下の五人の全身にふりかかった。
「きえっ」
「たたっ」
五人は蜘蛛の巣にかかった虫みたいにもがいた。凄まじい激痛がからだじゅうに火花をちらした
のである。三本の刀は投げ出された。
眼にもみえないほどの糸がどうしてきれないのか、それがどうしてじぶんたちのからだからは
なれないのか、彼らにはわからなかった。数百条の糸の先には銀色の鉤がついていたのだが、そ
れは肉ふかく埋まって、彼らの眼にはみえなかったからだ。
「忍法鵜飼。……」
と、杉の上の男はへらへらと笑った。
驚愕のさけびをあげようにも、一色藤康は声も出なかった。さっき、あっとばかりにひらいた
口から入った糸の先は腹中におちて、それっきり魚みたいにとれなくなったのだ。が、彼はこの
異装の山伏がただものでない……じぶんたちが甲斐へゆくことを承知のうえで案内役を買っ
て出たものであることを、はじめて知ったのである。
「さて、鵜よ、泳げ」
樹上の男の指はくねくねとうごいた。
それにつれて、地上の五人の手足もうごき出した。全身にうちこまれた鉤のいたみが、彼らに
抵抗も拒否もゆるさないのだ。そして、えびら坊のあやつるままに何をしたか。……彼らはみず
から帯をとり、きものをはぎ、下帯までとってまるはだかになってしまったのである。
「小宰相」
と、えびら坊は呼んだ。
きりきりと歯を鳴らしたのはれいの美少年だ。いや、その胸にむっちりとふくれあがった乳房、
なよやかな腰。……彼は、女であった! しかも歯がみをし、涙をながしつつ、彼女もまた最後
の一枚すらはいで、みずから黄金いろの木もれ日に恥ずかしい谷間までのぞかせたのである。
名を呼んだ以上、美少年の正体が女であることは、むろんえびら坊は見ぬいていたにちがいな
い。小宰相は将軍義昭の寵をうけた女だ。しかし、それ以上に彼女の才気は義昭の権謀によくこ
たえ、いくたびか諸国に使いしてその任を果たした。甲斐の信玄のもとへも、二度ばかり密使と
して訪れたこともあるのである。
しかし、いかに衰運の公方の使者であるにせよ、旅上、これほどの辱めをうけたことはなか
った。彼女はもだえながらさけんだ。
「無礼な。……な、何をしやる」
「何をしやるといって、はだかになったのはおまえさま御自身ではないか。いや、はだかにす
ると、いよいよ美しいな。これが公方に御所で抱かれた玉の肌か」
えびら坊は眼をひからせて笑った。
「さて、第一番に魚をとる鵜はどれだ」
彼の言葉の意味はやがてわかった。
一色の家人のうち、もっとも身分ひくく、もっとも醜い容貌をした男が、第一番にはだかのま
ま、小宰相のまえに立ちはだかったのである。いやしくも相手は公方様の寵姫である。これは彼
の意志ではなかった。
そして、彼のおののく意志に叛逆して、その男根は天を指したのであった。性格にいえば、吊
りあげられたのであった。
五
三日目の朝。
露にぬれた杉林のなかには、息たえだえに小宰相と四人の男がたおれていた。あいかわら
ずはだかのままだ。
気息えんえんとしているのは、この三日間、夜昼のたえまなく、入れかわり立ちかわり女を犯
しつづけ、男に犯されつづけてきたからであった。意志が拒否したのは最初のうちだけだ。やが
て彼らは順番を待つあいだ、じぶんたちの四肢をおさえる糸をひきちぎらんばかりになり……さ
らに、ふたたび意志が拒否するようになっても、執拗な糸の操りはそれをゆるさなかった。
「た、たすけてくれ。何でもする。これ以外のことなら、何でもするゆえに。……」
いまも、そうほそい声をあげながら、一色藤康はまたも小宰相のからだに重なってゆく。
(丸写しオシマイ)
『ボクの忍法ローリング・スクラッチ・ホールド』又の名を
『忍法いつもの丸写しシリーズその9』でした。(バカだねえ)
何だこりゃ?っつー肩すかし、だったら、ごめんネ。
『声に出して読めたらエライ禁断の信玄忍法帖』
(^_^;) でした。
◆オレのゴックン度(初読)=★★★★★ (★5つが最高)
◇ボクのゴックン度(再読)=☆☆☆
***** 「信玄忍法帖」の巻 おしまい *****
2003.09.28.(またまた読者が減っちゃったかな)
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