2000年 秋の映画祭 




2000/11/3 (金)



連日の疲れからか、この日、起きたのがAM:9:30。

洗面所の鏡を見ると、眼がただれているではないか!
コンタクトを着けても、眼が炎症を起しているせいで、ズレ気味になってしまう。

急いで仕度をして出かけるが、時間を間違えて、10分遅く入ってしまった。

会場のドアを開けて、階段を駆け上がり、
「鎗火」のタイトルがダダーン!と映る所から見ることに・・・
(この映画だけは、始めからしっかり見たかった!!)




AM:10:20


 「鎗火」  1999年11月19日香港公開  上映時間:81分  ヤン・エンタープライズ配給
 
 アクション映画が少ない当映画祭。その中で、今年の金像奨の監督賞を受賞した秀作がコレ。
 出演している俳優も、個性派が勢揃い!(濃すぎるぞォ〜!)
 DVDで数回見ているが、大画面・大音響で見ると、やっぱり面白さが倍増するなぁ!
 杜h峯(ジョニー・トー)ワールド全快と言う感じで、セリフも少なく、全編、「男臭さ」がみなぎっているのだ。
 特筆すべき点は、銃撃戦ではなかったろうか?例えば、銃の構え方に関しても、しっかりと銃を両手に持ち、
 腰を据えて撃っている所1つを取っても、他の作品のものと比較して、とてもリアルだったように思う。
 この作品が話題になってから、「この手」のモノが多くなったように思えるが、当作品の質に遠く及ばず、
 一線を画するのは、一重に、監督の手腕の違いであるように私は思う。

 上映後、呉鎮宇(ン・ジャンユー)ファンの方が、(VCDには付いていた)最後に出て来る説明(?)がカットされて
  いたとおっしゃっていたが、そんなのDVDには無かったぞォ〜・・・一体、どういった内容なんだろうか?




PM:13:00


定時に上映になったのは良いものの、字幕が出ない・・・
どうやら、字幕用のプロジェクターが、うまく作動していなかったらしい。

2・3分後、無事、本編再開。



 「千言萬語」  1999年4月10日香港公開  上映時間:128分  日本公開未定
 
 像奨にノミネートされたと言うので、これもDVDを買って来て見た時は、正直、きつかった。(笑)
 題材自体、社会性が強いものなので、これはこれで割り切って見ていた。
 (日本公開未定だし、しっかり見とかないとね。)
 しかし、字幕と言うものはありがたいもんだ。初めて見た時にわからなかった部分がわかって来て、
 (相変わらず、時間が交錯して わかりづらい所はあったけれど) あっという間の2時間であった。
 さて、この作品、実際に存在した政治家の生涯を元に、作られたそうだ。主演は恐らくこれが日本初登場
 になったであろう、香港で舞台や映画で活躍している実力派、謝君豪(チェ・クワンホウ)や、
 結婚・出産で映画界から離れていた、李麗珍(レイチェル・リー)が、良い演技を披露してくれている。
 「河」「愛情萬歳」の李康生(リー・カンシャン)も出ているが、彼についてはノーコメント。(笑)


 
 




「千言萬語」

上映終了後 ティーチイン




監督の許鞍華(アン・ホイ)


      
大きな眼を見開きながら、会場からの質問に丁寧に答えるアン・ホイと、通訳の辻村哲郎さん



この日は休日と言うこともあってか、会場はほぼ満員。

まず始めに、許鞍華(アン・ホイ)から、
「香港公開当時、香港のほとんどの若い人は、この映画の内容わからなかったようで、
日本の皆さんが、最後までご覧になっていただいたことに、感動しております。」とのご挨拶。
(会場から、ドッと笑いが起る)

やっぱり、香港では、途中で席を立つ人が多かったのか。

しかし、日本での彼女のファンは少なくないようだ。

質問も、「皆さん、よく見てるなぁ〜」と思うような内容で、
質疑応答の様子を見ていても、日本でこういった社会性のある作品が、
受け入れられていることを感じ取れる光景・雰囲気であった。

驚いたのが、アン・ホイのお母さんは日本人だそうだ。(知らなかった!)
上の写真を見て、何処かしら日本人の片鱗が窺えるような・・・って私だけ??


このティーチイン終了後、やはり眼が限界になって来る。
次の「小親親」は昨日見たので、一旦、家に帰り、
上映終了後のティーチインまでに会場に戻る事にする。





PM:16:30


「小親親」

上映終了後 ティーチイン




この日も絶好調の陳慧琳(ケリー・チャン)


         
ど〜もケリーは考え込むと、こういった表情になってしまうようです(爆)



さ〜て、昨日に引き続き、ケリーの登場。

この日もまた、通訳の方がいらっしゃたのにもかかわらず、
最後まで日本語を交えながら、会場の質問に答えていた。エライ!

共演の雷頌徳(マーク・ロイ)のファンの方から、
「普段、彼はケリーさんのプロデューサーなんですが、今回共演(恋人役)して見てどうでしたか?」
「アヤシイ カンカク (怪しい感覚)・・・」 
(写真上・左端の表情をしながら)

会場は、大爆笑&拍手喝采!


「彼の演技はどうでしたか?」
「ウマイ! シゼンテキ!(自然的)」


その他には、
「エンディングロールで、張国栄(レスリー・チャン)がクジットされていたのですが・・・」
「エッ?! レスリー?!・・・・オオオ〜! ワタシ ノ エンギ レスリー オシエタ・・・トクベツ ヨッパラッタ ノ シーン」
(写真上・右端のリアクション参照)

会場から、「オオォ〜」と、どよめきが起る・・・・


とにかく、日本語を駆使しながら、質問に答えるケリーは立派だった。
香港ファンに留まらず、多くの日本の方々に、彼女を知ってもらえたらいいな・・・





PM:20:00


「香港映画祭」クロージング・セレモニー&「わすれな草」舞台挨拶




監督の葉錦鴻(イップ・カムハン)


       
この映画に特別出演しているケリーも舞台挨拶



これで「香港映画祭」もお終いだ。
長かったような、短かったような・・・・

「クロージング・セレモニー」とあるので、何か特別なことをするのかと思いきや、
司会の方から、一言あっただけで終わってしまった。
明星が全員出て来るのかと思ったのに・・・(笑)
(よく考えたら、そんなのスケジュール的に無理なんだよね)


さて、クロージング作品上映の前に、監督の葉錦鴻(イップ・カムハン)の舞台挨拶。
この人、「飛一般的小説」の監督だったのね・・・

物静かで、おとなしそうな感じ。
あまり前に出ず、控えめにコメントしていたのが印象的であった。



 
 「わすれな草」 1999年11月5日香港公開 上映時間:101分 ギャガ・コミュニケーションズ+アートポート配給
  2001年2月 テアトル池袋にてロードショー

 香港公開当時は、ニコラス(謝霆峰)と曾志偉(エリック・ツァン)が親子の役で共演しているなんてことを
 聞いたけれど、全然、違うじゃんか!
 話自体はうまく作られているのだろうけれど、ど〜も私は、こういった映画は、ダメざんすよォ〜
 スタッフ陣を見ると、錚々たるメンバーがクジットされているではないかっ?!
 これからの香港映画界を担うであろう若手を多数起用している所を見ても、この作品に賭ける意気込みが
 伝わって来る。 UFO製作と言うことで、ファンにとっては嬉しい、豪華なゲストもたくさん出て来る。
 でも、もぉ〜なんでもかんでも、曾志偉(エリック・ツァン)や、舒淇(スー・チー)って言うのはいかがなものか?
 香港では、あまり当たらなかったそうだが、評価としては、香港よりも、日本での方が「ウケ」は良さそうな気がする。
 
 
 




 
2000/11/4 (土)



はぁ〜・・・
昨日で「香港映画祭」が終わったと思ったら、
まだ、1本あるのだよ。

これも楽しみにしていた映画なのだ。

眼も、昨日よりは大分調子が良い。



PM:15:30


東京国際映画祭

「アヴァロン」



  
 「アヴァロン」  上映時間:104分  日本ヘラルド映画配給  2001年1月20日公開予定

 押井守(オシイ マモル)5年ぶりの監督作品である。と言っても、3年の歳月をかけて製作されていた
 フル・デジタル・アニメーション、G.R.M が、
製作会社の上層部の交代劇でオジャンになってしまった
 (との噂)という経緯もあり、ファンにとっては、感動も一入だろう。
 
 この人、アニメファン限らず、普通の映画ファンにも、絶大な人気があるんですよね!
 開場前には、早くから、たくさんの方が並んでいらっしゃったそうです。(襟川クロ 談)
 
 私がハマったきっかけは、「攻殻機動隊 GHOST IN THE SHELL」と言う映画(アニメ)からで、
 パッケージを見たら、舞台が香港っぽい(と言うか、絶対にそう!)所だったので、どんなものかな?
 なんて思いながら借りたんですけど、このアニメが凄い!!

後に、アメリカでビデオセールス・チャートのNO.1になったり、
「アキラ」に代表される「ジャパニメーション」ブームのきっかけになった映画なんですね。
(それ以前に、日本のアニメは全世界で見られているそうですが)
 
で、友人のシンジ君に聞いてみると、彼は随分前から知っていて、
「パトレイバー」と言うテレビアニメ(OVAもあり)から、注目していたそうです。

「あの人(押井守)が監督した作品って、単なるアニメーションじゃないんだよ。
カット割りなんかも、ちゃんとしてるし、普通の映画みたいなんだよね。」

彼に、そんなことを言われた影響で、押井守関連の作品を見るようになって、早5年。(笑)

今回の作品はアニメでは無く、「実写」映画と聞いたので、あまり期待しておりませんでした。
上映終了後、皆さん、「わかんなかったよォ〜!」っておっしゃっていた方もいましたが、
私は、わかりやすかった方だと思います。(笑)

また、意外にも良かったのが、「音響」でした。
コンサート用のホールらしいですが、「この手」の映画をやるには適していると思います。
ちょっと、感動してしまいました。(笑)
日本の映像処理技術や音響技術なども、
特筆すべき点だと思います。


ただ、「攻殻機動隊」を何度と無く見ている私にとっては、
それに似た箇所がいくつかあったように思えてなりませんでした。
主人公が、「攻殻〜」の草薙素子(クサナギモトコ)チックだったりとか、
題材に関しても、同じネット絡み(?)だったり・・・
総合的に見れば、そんなに面白くない映画でも無いと思います。



しかし、何度も言うようですけど、あの「招待席」ってあんなに必要なんでしょうかね?
この日も、2階に行ったら、ほとんどを占めていて、
「これじゃぁ〜 坐れないじゃんかよ!」と思わず怒ってしまいました。(笑)

結局、1階後方の端で見ていたのですが、私の隣で見ていた友人は、
「2階の突き出しの部分で、字幕がよく見れませんでしたよ。」
と言っていたのを聞いて、驚きました。
そんなこと、主催者側は知ってるのかなぁ? 問題だと思うけど・・・


上映終了後、明日の「チャーリーズ・エンジェル」の舞台挨拶に来る予定だった
キャメロン・ディアスの来日が無くなったことを聞いた友人が、愕然としたのは言うまでもありません・・・・(笑)


押井守 公式サイト



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