新世紀、ついに人類のファイナルカウントダウン?

其の参

 

世紀末と、新世紀の謎に迫ろうとしていたM〇Rのメンバー。しかし、世紀末に馬鹿騒ぎするのは人類のサガ、心理である事がわかり、調査は打ち切られた。そして、メンバー達は、いつもの生活に戻っていた。筈であった。

ドロナワ「オイ、コキバヤシ」

しかし、返事は無い。

ドロナワ「タノナカ、コキバヤシ何処へいったんだ。」

タノナカ「いや、知りませんけれども。」

ドロナワ「まったく、この忙しいのに・・・。職務怠慢だなあいつ。」

そのときコキバヤシが入ってきた。

コキバヤシ「みんな、いるか。」

イケイケ「コキバヤシさん。」

ドロナワ「お前何処へ行っていたんだよ、このクソ忙しい時に。」

少々怒りながら言うドロナワ。

しかしそんなドロナワを無視して話を進めるコキバヤシ。

コキバヤシ「みんな、集まってくれ。」

オマル「何かあったんですか?コキバヤシさん。」

コキバヤシ「先日、世紀末について調査したな。」

イケイケ「ええ、でもあれは、そういうものに結び付けて馬鹿騒ぎするのが人間の心理と言う事で決着がついたじゃないですか。」

コキバヤシ「そう、人間の心理だ。」

ドロナワ「それで、一体何がいいたいんだ。」

コキバヤシ「まあ、そう慌てるな。お御籤や、占いの心理を知っているか?」

イケイケ「あれですよね、何でもない事、たとえば、滑って転んだような事でも、お御籤とかで、凶が出たり、占いで不吉な事を言われると、それに結び付けて考えてしまうと言う。」

コキバヤシ「そう、日ごろの何でも無い出来事、普段でもよくある出来事だろうと、占いを聞いた後や、おみくじをひいた後では、それに結び付けて考えてしまう。そして世紀末の馬鹿騒ぎもこれと同じ心理だろう。

ドロナワ「まあ、そうだろう。一つの世紀が終わると言う心理が、普段でも起こる事を世紀末に結び付けるんだろ。」

コキバヤシ「そうだ。だが、反面そういう心理が働いて注意深くなると言う事もある。」

オマル「注意深く?」

コキバヤシ「そう、たとえば、おみくじで、凶が出たとする。確かに何でも無い事をおみくじに結び付けて考えてしまうが、反面、凶を避けるために、注意深くなり、日頃なら見過ごしてしまう事にも注意を向けるようになる。」

タノナカ「言われてみれば、人間、そういう所もありますよね。」

ドロナワ「まあな、テレビで、犯罪特集の番組を見ると、防犯の事を急に考え出したり・・・・」

コキバヤシ「そう、そして、この心理は、世紀末に馬鹿騒ぎをする人類にも言えることだとは思わないか?」

一同「!!!」

コキバヤシ「世紀末と言う心理が、一方で、人類全体を用心深くしていたとは思えないか?」

ドロナワ「どういうことだ?」

コキバヤシ「確かに世紀末では、毎年起こるような事、数年に一度は起こるような出来事も世紀末に結び付けて、不安がったりする。だが一面、世紀末でなければ、見落とされるような出来事、事件、事象にも人類全体が目を向け、何らかの対策を取ろうとするのではないか?」

イケイケ「確かに、そうかもしれませんが・・・・・」

コキバヤシ「サーカスでも、綱渡りを練習する人間に、綱の真中にいる時は、決して『注意しろ』とは言わないと言う。言われなくとも注意をしているからだ、むしろ、綱を渡り終える直前に『注意しろ』と言うそうだ。なぜなら、綱をもう少しで渡り終えると言う安心感から、油断をして、事故を起こしやすいからだ。」

オマル「まあ、油断大敵と言いますからね。でもそれが何か関係あるのですか?」

コキバヤシ「・・・・・・・・、タノナカ、1800年代、つまり、19世紀初頭には何が起こった?」

タノナカ「・・・・・・・、ナポレオンの台頭ですよね。」

コキバヤシ「では、1900年代、つまり20世紀初頭には何が起こった?」

イケイケ「・・・・・・・、第一次世界大戦。」

コキバヤシ「そう、19世紀初頭には、ナポレオンの台頭によりヨーロッパは戦禍に包まれ、20世紀初頭には、第一次世界大戦で、ヨーロッパは焦土と化した。」

一同「ま、まさか」

コキバヤシ「そう、人類にとっての破滅は、実は、世紀の初頭に起こっているんだよ!!!!

一同「何だってーーーーー

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ・・・・・・・・・

キバヤシ「そう、そして、それこそ奴らの陰謀だったんだ。」

 

最終章へ