勝手にM〇R
月の魔力が人を狂わす?
それはこの様な一通の手紙から始まった。
「月の魔力が人が狂うと言うのは本当ですか?」
ドロナワ「月の魔力が人を狂わす?そんな事があるわけないだろ。」
イケイケ「そうでも有りませんよ。ある報告では、満月の時になると交通事故が増えると言う、報告もありますし。」
オマル「満月になると犯罪が増えると言う報告もあるそうですし。」
ドロナワ「おいおい、じゃあ、満月になると、凶悪犯罪とかが増えるのか?満月になると、人間気が荒くなるのかよ?お前ら、満月になるたびに、イライラがましたりするのか?」
イケイケ「そういうことは有りませんけど・・・」
タノナカ「でも、月の潮汐力が、生物の活動に影響を与えることもありますし?」
コキバヤシ「どうした、お前ら?」
イケイケ「あ、コキバヤシさん。実は読者からこんな手紙がきたんです。」
コキバヤシ「月の魔力が人を狂わすか。面白いテーマだな。よし、このことについて調べてみるか。」
早速彼らは、K大学教授の、大有曾教授(仮名)に取材を申し込んだ。
大有曾「『月の魔力が人を狂わす』ですか、面白いテーマに目をつけましたね。」
コキバヤシ「それで、実際どうなのですか?」
大有曾「まずはこのグラフを見てください。」
そう言って彼らは一つの表を見せられた。
コキバヤシ「このグラフは?」
大有曾「これは、ある東京近郊の地方都市の、交通犯罪の発生率をグラフにしたものです。」
イケイケ「ある特定の日だけに集中的に発生していますが?」
大有曾「そう、実はこれら、交通犯罪が多発している日は、実は、満月、もしくは新月の日なのです。」
一同「!!!!!!!」
大有曾「しかもなぜか、交通犯罪の発生のほとんどが、深夜に集中しているのです。」
一同「何だってー!!」
コキバヤシ「やはり月には人を狂わす魔力が・・・」
大有曾「断言はできませんが、私には、その可能性が高いと思います。」
帰り道
イケイケ「やはり、月には人を狂わす魔力があったんですね。」
ドロナワ「でも、見せられたのは、地方都市、一つのたった60日ぐらいのデータじゃないか。少なくとも、俺は満月や、新月で、凶暴になったりはしないぞ」
あくまでも否定的な考えをもつドロナワ
オマル「判っていませんね、やはり満月になると12000ブルーツ波のエネルギーが地球に降り注ぎ・・」
漫画オタクのオマル
タノナカ「コキバヤシさんはどう思います?」
それまで黙っていたコキバヤシが口を開いた
コキバヤシ「実はあと一箇所、取材を申し込んでいるんだ。そこにこれから行ってみよう。」
彼らはもう一箇所の取材先、B大学に向かった。
コキバヤシ「この人が、つきと犯罪などの関係について調べている山本山先生だ。」
山本山「どうも。」
ドロナワ「早速ですが、月の魔力が人を狂わすと言うのは?」
山本山「そんな事はありません。」
タノナカ「でも、大有曾教授の所で見せられたデータでは、満月と、新月の日に、交通犯罪が多発していましたよ。」
山本山「ええ、あのデータは、私も見ました。」
イケイケ「それじゃあ、やはり関係が有るんじゃ?」
山本山「まあ、まあ、落ち着いて。あのデータには実は裏があるのです。」
ドロナワ「裏?」
山本山「ええ、実はあの都市では、満月と新月の時に、暴走族の集会が開かれていたのです。何でもあのあたりの暴走族の伝統で、満月と、新月の時に集会を開いていたそうで、そのあと、深夜の街を違反者で走り回って、それで警察に検挙される。だから満月と、新月の深夜に交通犯罪が発生していたのですよ。」
イケイケ「でも、暴走族が、満月と、新月に集会を開くのは、やはり月の魔力なのでは?」
あくまでも食い下がるイケイケ。
山本山「では、なぜ、関東の特定の都市だけなのです?つきに魔力があるのなら、満月の時、日本全国で、いや、世界中で、交通犯罪などが多発しなければならない。しかし、その様なデータはないのです。」
再び帰り道
ドロナワ「やっぱり関係なかっただろ。」
イケイケ「そのようですね。」
オマル「どうしたんですか、コキバヤシさん。」
立ち止まる一同
コキバヤシ「少し気になるところがあってな、俺は、しばらくこの件について調査してみる。」
ドロナワ「そんな事言ったって、無関係な事はわかっただろ。」
コキバヤシ「それでも、何か気になるんだ。」