裏木戸通信 179号
戯言しょの1
活字の本を読もう。
子供のころよく言われていました。
漫画ばっか読んでいるんじゃないの
これも子供の頃良く言われました。
今でもそうかもしれないが、私が子供の頃は、漫画=悪書、漫画=下らない物、漫画=子供を馬鹿にする物。と言った見方が圧倒的だった。
だから、実を言うと、漫画はほとんど買ってもらえなかった。
いや、子供の頃から、漫画は大好きだったけれども、自分の家には、あまり漫画は無かった。うん、だから友達の家で、見せてもらったりしていた。
だから、小学生の頃は、ジャンプの話題なぞ、あまりついていけなかった。
で、その不満を親に漏らすと、「そんな漫画しか読まない人と付き合わないでいい」みたいなことを言われ、新聞などに出ている、活字本大好きと言う特殊な子供を、「こういう子供もいる。」見ないな事を説教がましく言われて、兄弟そろって、辟易として聞いていた。
で、小遣いを貰う年齢になると、その少ない小遣いを、貯めて、下らない漫画を買ったりした。当然親は、いやな顔をした。
で、返すに今、今でも私は、漫画っ子である。漫画大好き、漫画ジャンキー。漫画ヲタク。そう、やっぱり、漫画ばっかり読んでいたから、見事なまでに馬鹿な大人になってしまった。まあ、活字の本もその後読みは下が、割合から言えば、漫画を10とすれば、活字は、3ぐらいである。
少ない、圧倒的に少ない、とんでもなく少ない。これでは、馬鹿になるのも道理である。
漫画なんか読まずに、親の言うとおりに、漫画なんか読まずに、活字の本を読んでいれば・・・・・・・・・・・・・・・
なーんて思うかってんだ馬鹿野郎(開き直り)
いや、もう少し、活字を読んでいればと思うのは事実だけどね、漫画を読んでいたことは、あまり後悔はしていない。うん。要するに、ボーとしていた時間を活字に割けばよかな、または、漫画を読み返す分、活字を読めば良かった、とは思う。
何と言うのかさ、やっぱり、漫画ってわかりやすいと思うんだよね。
ジャンプイズムの漫画見てみなよ、良くも悪くも、あれ程わかり易い形で、男の生き様を示している物は多分無いと思う。
真の強者とは、弱気を助け強気を挫く
負けない為には、己が強く在らねば成らない
上記の事なんか、活字読むよりも、漫画読んだほうが、わかり易いし、理解しやすいと思う。少なくとも私は。中には、「漫画で学んだことなど、結局表面上で・・・・・・・・・・・・」等と抜かす奴がいる、と言うか、小学生の頃、そういう先生がいた。まあ、前にも書いたが、サブカルチャーは何かあれば、自称インテリ、物の判った人に叩かれる物だし、それがまた、サブカルチャーを育てるのだが、やっぱり、いまだに蔓延っている、漫画=下らない物、と言う意見には、少々うんざりもする。
そりゃ、情報量や、得られる知識は、活字のほうが多いかもしれないし。名作とか言われる作品や、その世代に読むべき作品は、無理をさせてでも読ませるべきだとは思うが、かといって、漫画を排除するのは、やっぱりあれである。
科学者が、科学者を目指した理由で多いのが、やっぱり漫画の中の科学者にあこがれたと言う物だし、アポロとかの時代、NASAの技術者の、かなりの人が、子供の頃、当時アメリカで、下らない者とされた、スペースオペラと言われるペーパーバックを読んで、宇宙への憧れを掻き立てられたと語っていたそうだ。
が、この手のサブカルチャーを否定する人は、この手のサブカルチャーの功績?を認めようとはしないし、下手をすれば、「活字の物で代替できる」とか言う。
無理だと思う
いや、出来るかもしれないけれども、ジャンプイズム漫画の、あの判り易さ、あの暑さは、やっぱり漫画だから出せる物で、活字になったら、多分しらけてしまうだろうし、白々しくすら感じるかもしれない。そう、名作と言われる小説を、漫画化しても、活字を読んでこそ得られる、感動や、教訓を得られないのと同じである。
大体、活字にだって下らない物は沢山在るだろう、駅の売店で売っている、エロ小説とか・・・・・・・・(まあ、その手の人は、案なのは、活字ではないとか言うのだろうが)だいたい、活字だと、かなり、猥褻の基準がうるさかったりする時もある。チャタレイ裁判なんていうのもあったらしいし。まあ、幸い、漫画は「下らない」という、偏見のおかげか、この手の規制は、あまり煩くなかったりする。高尚な物は、潔白じゃなくちゃいけないし、下らない物は、猥褻でも良いのかと突っ込みたくなるのも事実である。
まあ、漫画はくだらないというのは、残念ながら一部事実だが、反面、漫画の判りやすさは、やっぱり漫画の持つ、アドバンテージであろう。で、何かを判りやすく学べるのなら、それで学んだほうが、私は言いと思う。「簡単に覚えた物は簡単に忘れる」とか言う人もいるが、それは間違っていると、私は思う。覚える事と、忘れることは、別問題であり、忘れる奴は、苦労しておぼえても忘れると思う。
努力や、苦労を否定する気はないし、むしろ、必要な苦労はするべきだとは思う。が、しなくていい苦労をする事を、正当化するための、レトリックとして、「楽して覚えたことは・・・・・・」や、「楽してやったことは・・・・・」と言う台詞が、使われている、場面があると個人的には思う。
少々、横道にそれたが、やっぱり、漫画のように、子供でも判る形、判りやすい形で、何かを示す物が必要であり、その面で、サブカルチャーが果たす役割は、やっぱり大きい。来るべき、未来の姿なんか、活字読むよりも、漫画や、アニメ、映画を見たほうが、はるかにわかりやすいし、理解しやすい。で、子供の頃、読んだそれらの物は、いまだに、頭の中に残っている。まあ、その判り易さが、反面サブカルチャーの、危険性で もあるのだが。