夜の脳が、夢見空間を生成する過程@       NEXTUP  
※ 各図は画像検索により、出典を確認してください。       

 

 

 

 

 

 

 

新奇な体験が短期記憶となり、フラグを立て点滅する

【新奇な体験とは?】
会社に向かってドライブ
しているとき、目にはいる風景のすべてが短期記憶として残ることはない。
ストリーミングのように映像が流れているだけであって、端末にデータは記録されません。
視覚野バッファーとしてデータを取り込んでは、次々と瞬間の風景再生する状態にあるわけです。
いつもの日常でしたが、対向車線に「元彼と親友の女性」を目撃するという非日常が出現します。
これは新規であり、日常の記憶修飾する新奇な体験」となります。
新奇な体験は、データとして保存し短期記憶する対象となります。




チロシン→ドーパミン
→ノルアドレナリン(脳)→アドレナリン(身体)
※ドーパミンは快感や報酬系を調節する役割を持っています

※ノルアドレナリンは興奮や注意を引く役割を果たします。


【新奇体験の記憶のメカニズム】
@日常直前 あるいは直後新規な体験により修飾され、非日常となる
A新規な体験に、青斑核と腹側被蓋野が反応し、「新奇」であることを関知する。
B青斑核ドーパミンとノルアドレナリンを放出し、海馬「記憶の保持」を伝える。

C海馬偏桃体と やりとりをしながら、新奇体験を「短期記憶」として、一 時保管する。
D青斑核の新奇体験への反応は時間の経過とともに減少し、次の新奇に対し、待機状態となる。

竹内倫徳 英 国Edinburgh大学Centre for Cognitive and Neural Systems 一部引用

夢の生成メカニズム

シナプスの結びつきが強くなり、飽和すると
眠リが始まる。眠るとシナプスの結びつきが弱くなる。




 昼の脳活動でシナプスの結びつきが進行す る。それが極大に達し、飽和状態になる。
 飽和
す ると、
眠りのスイッチが「ON」となる。


 夜の脳活動に おいて、シナプスの結合を一度解きほぐして結びなおす作業をする。

 昼の新奇体験の記憶と 関連する「弱いつながり」記憶をアストロサイトが同期させる。
 同期し、再構成されたシ ナプス結合は長期記憶と して神経ネットワークを構成する

【睡眠の制御】
昼の大脳皮質興奮性のニューロンが飽和状態になり、
キャパシティを超えると、以下のように睡眠制御のシグナルを 発する。

@睡眠の質大脳皮質興奮性ニューロンがシグナルを発し、制御する。
A睡眠の量視床下部
興奮性ニューロンがシグナルを発し、制御する。
Bシグナルがニューロンレベル性質を変化させ、
  睡眠/覚醒状態の切り替えや維持を担う ニュー ロンを介して、睡眠を制御している。

筑波大学国際統合睡眠医科学研究機構(WPI-IIIS)柳沢 正史教授 (当時) 


睡眠の質により、生成される夢は3つのカテゴリーに分類される
@入眠時の短い夢 →脳モードの調整→「フラグ」をなぞる夢
Aノンレム睡眠の夢
 →昼の脳活動の再現にともなう夢
Bレム睡眠の夢 →拡散的連想をともなう記憶再構成の夢

フラグの対象は、「新奇体験」の短期記憶と関連する「弱いつながり」の長期記憶

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