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tamay.gif   レトリックの夢 F      「ふむふむ」さんの夢  chibiz.gif

交差点に立っている女。
一台の車がかなり早いスピードで突っ込んでくる。
かなり遠くからくるその車に、女はなぜか気づいていた。
運転する男の顔がみるみる大きくなり
誰であるかわかったような気分になる。
黒い車は信号を無視して、目の前を通過して
はるか彼方へ走り去る。どこまでも小さくなっていく。

ここで視点が変わる。

その走り去る黒い車の助手席に座り
猛スピードで交差点への向かっている。
交差点には、一人の男がおり、いまにも道を渡ろうとしている。
信号機の赤が点滅し、男の顔がはっきりと見えるようになる。
そのとき、運転している男を見ようとすると
それが自分であることに気づく。

また視点が変わる。

交差点を走り抜け、はるか地平線に向かって走る車を運転している。
バックミラーに移る人物はその男であり、気がつくと隣に見知らぬ男が座っている。





夢とレトリック07 : 夢における先行イメージと後続イメージ

夢の展開は変化が激しいですね。移り変わりも頻繁です。
それらの変化の組み合わせを並べてみると
期待と現実、前提と結論、原因と対処、現状と近い未来原因と経過、・・・というように、
現実が何らかの意味合いで、先行イメージとなり、他のイメージが後続となるわけです。

夢のステージの局面が相対的な関係にあるからこそ
あなたの現実認識は夢へと移行が可能になるのだろうとふむふむは思います。

あなたの夢のスタートは現実そのものであり、
それが変化し、推移し、夢の相としてあらわれてくるということです。
 

by エリカ   



3 つの視点から繰り返し夢を見ている。

最初は交差点に立つ女であり
次が、黒い車の助手席に座る人物
そして最後が見知らぬ男を助手席に乗せる運転者
特定の現実認識を明確にしようとする意図がそこには感じられないだろうか。

3つの夢とも
先行するイメージは「走り去る」ことであり、
その後続は「他の存在に気づく」イメージである。

夢の構造としては、「繰り返し」であり、それを巧みに表現するために
この場合は、「視点」の切り替えをしている。
先行するイメージと後続するイメージの相対的な
関係は常に維持されており、そこには夢を作り出す意図が読み取れますね。

遠くからやってきて、通過し、そして「存在」に気づくという
夢の展開は、「視点」の切り替えで、鮮やかになり
あなたに伝えたいことがらを明確にしていくのです。

このような夢の技法は、一晩に見る夢で実行される場合もあるし
幾日か間を空けて、見る場合もあるようです。



by ふむふむ