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私は以前住んでいた家の自室のベッドに寝転んでいます。 ふと視線を上げると部屋の天井に何か普段と違うものを見つけました。 好奇心の赴くまま、机の前に常備してある回転椅子の上に立ちそれが何かと確かめようとしました。 白い天井を突き破るようにして生えているそれは蜂の巣でした。 大きさは直径15cm強くらい、長さ10cm位のものが目に見える範囲で三つほどありました。 天井裏から生えているようで、全体の大きさがどれくらいの物なのかは判断出来ません。 私は蜂の巣を目の前にしても特別恐れることなく、その六角形の集合体をただただ眺めました。 表面を軽く指で辿ってみたり、息を吹きかけて巣の強度を試してみたり。 蜂の巣こそ目の前にあるのですが、中にそれの主が住んでいるとは考えられなかったからです。 けれど、そうこうしている間に階下から母が自分を呼ぶ声が聞こえました。 夢の中の私は何故かいつも中学二年生で、反抗期なためか、彼女に対し適当な返答をします。 すると母は私の部屋に来ると私に告げたのです。 それを聞いた途端、私は蜂の巣を隠さなければいけない衝動に駆られます。 彼女にはどうしても見つかってはならないと感じたからです。 隠す場所を咄嗟に思いつけなかった私は 「食べて、飲み込み、胃の中に入れてしまえば」良いのだと思い、 蜂の巣を手で掴むと天井から取り外し、口にしました。 カサカサとしていて、それでいて甘ったるくて 私はかなり苦しい思いをしながらも蜂の巣を次々と飲み込みました。 それでも大きな蜂の巣を全て食べきることなど出来るわけもなく、 母が階段を上って部屋にくる足音を聞きながら、泣きたいような気持ちで食べ続けます。 母の足音は近くはなっても、いつまで経っても部屋に到着することなく、 蜂の巣を食べるという行為。そして何故そんなにもそのことを母に隠そうとしているのか気になりました。 ▼
Q 1 蜂の巣を食べるという行為。何故そんなにもそのことを母に隠そうとしているのか・・・。
以前、住んでいた家。ベッドで寝ころんでいる。そして中学2年生のあなた。 あなたの夢は・・・そこで生まれている。その場所で・・・その年齢のまま・・・とどまっているのはどうして?
夢の中で・・・中学2年生であるのは・・・ その段階で「クリア」すべきことがらを乗り越えていないということ。それが・・・夢のテーマ。
天井に見つけたものは・・・普段とちがう「何か」でしたね。突然の出現のようですが・・・。 視線を向けて・・・気づいたのですから・・・前々から・・・何となく予想していたことなのかもしれません。 あなたの前に出現した「天井にある物体」をどう処理しようとしているかが・・・ 現在の問題に重ね合わせることができるから・・・繰り返し見ているということなのでしょう。 つまり・・・「かつての状況」と同じ繰り返しがあり・・・放置されていた「未解決の事態」に直面しているということ。
「天井」は・・・一般的に・・・「限界」や「保護」を意味します。 中学2年生のあなたにとっては・・・たぶん・・・ どんなに頑張っても・・・努力しても・・・キリがないような無力感のようなもの・・・ あるいは・・・両親による「無用な保護や過剰な期待」を意味するイメージかもしれません。
あなたの夢の場合、天井裏に何か得体の知れないものがいそうな雰囲気を感じていて・・・ 「蜂の巣」という物体が・・・その天井を突き破って・・・部屋に侵入しているのですから・・・ 過保護または過干渉ということになるのかもしれませんが・・・そのあたりの事情は問診することにしましょう。
さて・・・蜂の巣なのに・・・蜂そのものはいないようです。中身のない状態。 埋められるべき部分が・・・何らかの理由で・・・充足していないということ。 あなたは・・・触れてみたり・・・状態を確かめたりはしていますが・・・結局のところ・・・ただ眺めているだけのよう。 何もしないで・・・空っぽのままにしていたということ。それって・・・どんな現実?
母親の「呼ぶ声」に適当に返事をしたため・・・ 状況を確かめに来ると言われ・・・「あたふた」していますね。 あなたのとった行動は・・・「空っぽ」の蜂の巣を隠すということ。 つまり・・・天井に下がったままで放置してあるのを見つかってはまずいということですから・・・ 声をかけられる以前に・・・何らかの処理をしておかなければならなかったということを意味します。
処理をしなければならないのに・・・していないこと。それが・・・あなたの「不安」の正体。
あなたがしている処理は・・・「食べる・飲み込む」という方法で自分の身体の中に押し込むこと。 無理に飲み込んでいるのですから・・・仕方なくしているものであり・・・ 隠しているのですから・・・そのことに関して何らかの「後ろめたさ」があるということのよう。 中学2年生のあなたにとって・・・それは・・・やらなければならない「ワーク」のようなものでしょう。 似たような状況が・・・現在のあなたにもあるということ。それは何でしょうか? 最近になって・・・繰り返し見ているのは・・・「うしろめたさ」を感じる状況があなたにあるからかもしれません。
食べ続けても・・・食べきれないのですから・・・何らかの限界を感じているのですね。 天井に現われた3つの「蜂の巣」は・・・具体的に何なのかははっきりしませんが・・・ あなたにとって・・・いましなければならないことで・・・あまり成果が出て来ないものということになります。
ところで・・・母親が1階からすぐにでも上がってきそうなのに・・・ いつまで経っても到着しないのは・・・あなたが・・・すべきことを先延ばしにしているからかもしれません。 その場・・・その場で・・・適当に対応してきたことが・・・いまになって不安の材料になっているのかも? 食べ続けているのにもかかわらず・・・一向に減らないのは・・・ものごとが進展していないということでしょう。
ところで、この夢にはもうひとつのメッセージがあります。 天井から下がっている「蜂の巣」は・・・ 実体がはっきりしないものの突然の露出であり・・・3つでワンセットですから男性の性器のイメージ。 あなたは・・・それに興味をもって・・・指でたどったり・・・息を吹きかけて強度を確かめたりしています。 母親の声に反応して・・・それを隠そうとしていますから・・・性的な幼さが・・・あなたにあるということ。 母親の接近に対して・・・食べるという行為を完了できないのですから・・・セックスがまだということかも? あるいは・・・セックスの経験があるにしても・・・不安ばかりが先走っていたということのよう。
男性の性器である3つの「蜂の巣」の中に・・・何もいなかったのは・・・ 性的な面で・・・十分に満たされていないというイメージがあります。食べきれないのは・・・食べたくないから。 無理してでも・・・セックスしようとしたことがあったのなら・・・それが夢の原因かも? つまり・・・どうしてセックスしなくちゃいけないのという思いがありそう。そのあたりも問診します。 by エリカ ▼ @以前住んでいた家とは、何歳ごろのことですか? >小学5年〜中学3年頃まで住んでいた家です。 Aベッドに寝ころんでいますが、どんな服装ですか? >普段着だと思います。 B中学2年生のとき、あなたにとって母親はどんな存在でしたか? >頼りになる、安心出来る存在だったと思います。 Cあまり意識していなかったのに、 >就職に対しての不安は大学に入学して以来、少なからず頭のどこかに引っ掛かっていました。 D蜂の巣を隠そうとしていますが・・・ >「なにそれ?…蜂の巣?どうしたのよ、それ。 Eあなたの行動でブレーキのかからない状態になっていることは何ですか? >活字中毒ぎみなのか、本を読むことに少し時間を割きすぎている気もします。 F一生懸命にやっているのに満たされない。どうにもうまくいかない感じ。 >一生懸命やっている、と言うのにはおこがまし過ぎるほど >母親に知られて困ることも特にないと思います。 G恋愛やセックスに関して「秘密」をもっているのではありませんか? >今、付き合っている人はいません。 Hしなければならないことが多くて・・・うんざりしていたり・・・ >思い当たるといえば、今通っている大学の授業内容があまり肌に合わないので、 Iオナニーをすることがありますか? 始めてしたのはいつの頃ですか? >ないです。というより、お恥ずかしいことにやり方がイマイチ分かりません。 >気になる質問があったら、ごめんなさい。 >いえ、こちらこそ自分の見た訳の分からない夢を投稿してしまい申し訳ありませんでした。 Jお付き合いしていた「彼」と別れたのは、どういう理由があったからですか? >別れたのは単にそれ以上付き合っている必要性を感じられなくなったからです。 K香港映画では、どんなテーマのものを選んで見ているのですか? >香港映画は、テーマで選んでいるわけではないのでテーマはバラバラだと思います。 >では、診断しますね。 ▼
夢診断のポイント:「蜂のいない蜂の巣」は・・・完了していない課題のイメージ。無味乾燥で・・・うんざりぎみ。
食べ続けているのに・・・一向に減らないのは・・・いましていることが必要なことだと感じていないからでしょう。 期末の時期などは試験勉強、レポートやプロジェクトに追われて、・・・さすがにうんざりします。 →就職のこともあまり心配したくないし・・・彼氏のことにしても・・・巡り合わせがそのうちにあると思っている。 でも・・・やるべきこともありそうだけど・・・。そのあたりの微妙な「不安」がこの夢のテーマ。 あなたのこれまでの「やり方」は・・・先延ばしであり・・・間に合わせ的「アプローチ」のような感じなのかも? 目の前にぶら下がってから・・・突然気づいて・・・あわてて始めるというものだったということなのでしょう。 そのような状況を夢に見るのは・・・そのときも何とかできたのだから・・・きっと大丈夫のはずという思いがあるから。 別に拘りや信念があってのことではない・・・必要に迫られればすることも・・・。 →以前の彼と別れた理由は・・・つき合っている必要性を感じなかったからでしたね? 彼も・・・同じセリフをあなたに言いたいのかもしれないとしたら・・・ショックなことですか? 生半可な態度で対応したことで・・・あなたは窮地に追い込まれています。 あなたなりに一生懸命なのでしょうが・・・。そもそもの原因は必要に迫られていないという現実があるからでしょう。 by うらら
▼ Q 2 どう受け止めればいいの? どうすればいいの?
夢の中で・・・中学2年生であるのは・・・そこで成長が止まっているということ。 言い換えると・・・「依存的状況」から抜け出せないでいる現実があるということを意味します。 つまり・・・困難な問題が発生すると・・・中学2年生の「あなた」に戻ってしまうということ。
当面の問題として「就職」はあるだろうけど・・・それも何とかなると思っているみたい。 なぜなら・・・周囲に相談しているから・・・どうにかしてくれるはず。それが・・・あなたの基本姿勢。
依存することは・・・自立できないということ。とくに・・・「母的存在」から・・・逃れられない。 好きなことを思い通りにしているように感じていても・・・あなたが従順にしている範囲においてのみ。 ギターの授業料をバイト代で支払うというあなたの申し出を・・・ 「必要ない」と断るのは・・・あなたをコントロールし・・・「親の影響力」の下で支配したいからかも。 あなたの成長を願い・・・自立を求める「親」であるなら・・・そうはしません。
天井裏の得体の知れないものの正体は・・・過保護と過干渉のかたまり。 その中にどっぷりと浸かって・・・あなたは自由に生きていると思い違いをしている。
「親の期待」にきちんと応えているかどうか・・・それが・・・「依存させてくれる」条件。 食べ続けても・・・減らないのは・・・「依存」と「過保護」はともに・・・肥大するものだから。 際限がないのです。それが・・・苦しさの原因。 「母的存在の接近」が・・・「依存」という甘ったるさをあなたに提供し・・・ 無理にでも食べさせる行為を・・・強要しているのだと気づくべきでしょう。
不安に思うことに立ち向かうことが・・・あなたには必要かもしれません。 この夢は・・・自立しないといけないという強いメッセージをあなたに伝えているようです。 by ふむふむ
▼ ▼ ▼ 2004/02/23
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