tamay.gif   女性  29歳 : 演習課題その8   「ささゆり」さんの夢    K  chibiz.gif
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01/28の夢 手紙


昼間、彼氏とある広場で待ち合わせをする。しばらくすると、彼氏は車であらわれた。
すると、一人の女の子が彼氏の前に現れて、何やら話しかけている。
女の子はそのまま彼氏のくるまに乗り込み、二人はどこかに行ってしまう。
私はいったんある家に帰る。ある家と言うのは、見知らぬ人が住んでいる大きい家だった。
そこで、買い物を頼まれたので、くつを履いて出かけた。
途中、履いているくつがだんだん小さくなってきて、歩くのが痛かった。
晩になって、彼氏のことが気になったので、また広場に行く。
広場の植木に手紙が乗っていた。開いてみると、彼氏からの手紙だった。
中身は、今日一日の彼氏の出来事が書かれていた。一緒に写真も数枚貼られていた。
私は急いで彼に電話するが、彼の携帯電話から、
彼の携帯に電話をしようとしていたので、結局つながらなかった。

彼氏からもらったてがみには、今日あった出来事がとても細かく書かれていたところが気になった。







※前回の夢見より、6日後の 夢

夢事情
「文脈」として
、 夢の生成過程をたどり「物語化」する
※夢事情は以下のとおり。
夢見者は不倫をしている。父・母・おばあちゃん・妹と暮らしている。
家の掃除などは誰もしてくれないので夢見者がしかたなくやっている。
スキル関係を教える仕事をしていて、休みのときはおばあちゃんの面倒もみている。
自立し、一人暮らしをしたい。料理が苦手なので、何とかしたいと思っている。
付き合っている彼はあまりお金を出してくれない感じで夢見者が負担することが多そう。
会っているときはそれなりに幸福感はあるが、離れるとやはりイライラしがち。
彼の妻の事情をそれとなく、彼から聞いている。はやく別れてほしいと思っている。
不倫関係が知られることがやはり怖い。彼がなかなか行動してくれないことを不満に思っている。

彼との関係に不協和音が生じている。ささいなことで諍いとなることが多くなって いる。
彼の行動が妻に疑われているかもしれない。すでに事実を知っているかもしれないという不安もある。


ひとりの女の子。いくつぐらいなのかはっきりしませんが、
待ち合わせという場面において、彼氏の前に現れ、
そのまま車に乗ってしまうのですから、「生殖」のできる年齢ということ。

※夢は基本的に「生き残る」ことがテーマとなります。遺伝子を残すということ。
問診をして、女の子の年齢が夢見者と同じ程度か、それとも若く感じるのかを確認します。
同じ程度なら、夢見者と「等価」ですから、生殖という文脈で、若いなら、妻より先に彼に会いたかったという文脈で分析します。
問診が無ければ、推測するだけとなりますから、確率的に妥当な文脈を採用することになります。


演習課題としては、最終回となります。




待ち合わせは、結局のところ、うまくいかなかった
何やらがあって、どこかへいってしまった。

彼が車であらわれたタイミングで女の子が登場
実際に登場し、話しかけたということでなく、電話での通話のよう。



※実際のこととして、そのような事態が発生したという事実があったのかもしれません。
昼間に会わないかと待ち合わせをし、現場近くまで出向いたら、妻から入電があり、「待ち合わせ」はなしになった。
あるいは、待ち合わせをしていたら、実際に「妻」が現場近くに来ていて、彼を連れ去ったというようなこと。
新奇な記憶が夢生成のトリガーとなりますから、それがあるかないか確認することが問診のねらいとなります。



上記の事情があったから、いったん「家に帰る」という展開に進みます。
その家が、ちょっと変。見知らぬ人が住んでいる大きな家という設定。
買物を頼まれている。見知らぬ人なのに、頼まれている
家の事情は、夢見者の心のありようを示していますから、
買物という「欲求」を満たす必要を感じて行動を開始したということ。

見知らぬ人の大きな家は、夢見者の未来を象徴するもの。


もうすでに住んでいるのですから、未来の計画は徐々に現実化してきているということなのでしょう。
もちろん、知らない誰かは、夢見者自身。いつかは彼と暮らしたいと思っている「夢見者」

その大きな家に住んでいる「夢見者」から、頼まれたのですから、未来の計画を推進するためのもののはず。
待ち合わせを失敗させた「女の子」の顛末をさぐるという行動を起こしたのではないかと推測されます。

※顛末→物事の始まりから終わりまでの一連の流れ全体をいう。







待ち合わせという「約束」が、どのようにして始まり、どんな経過があって、
待ち合わせがうまくいかなかったという「結果」になったのはどうしてなのか
一連の流れを探るという行動を開始したということでしょう。「靴」に事情が反映されます。

靴は「立場」を表現するものですから、この場合は「妻」、「不倫の本人」

夢見者は「不倫の本人」ですから、立場は弱いし、後ろめたい
割り込もうとすると窮屈な立場。




彼を連れ去られた原因は明らかであり、
現実を直視すれば、「不倫の本人」という立場は「窮屈なもの」となります。
それがだんだんと「靴」が小さくなってきて、
歩くのが痛くなったというイメージで表現されているのかもしれません。



結局、買物はしていません

「買物」の替わりに「彼氏が気になる」と、行動が代替されましたから、
買物の目的は「彼」だということになります。向かった先は「広場」


※この「広場」についても、どんな広場なのか、知っている場所なのか、行ったことがあるのか、
その広場に関連する記憶やエピソードを問診で確かめる必要があります。
夢見者の「回答」によって確認された「文脈」で、夢の生成過程にそって、「物語化」するわけです。

広場は何度か使ったことのある場所であり、周囲には人がいないので、立ち話ができるところ・・・と推測できそうですね。
その文脈であれば、現場に現れた人物は、もうひとりの夢見者自身ではなく、妻からの電話ということになるわけです。




先ほど、広場に登場したのは「女の子」、今度は「手紙」
女の子の登場は「電話」と解釈しましたから、「手紙」はショートメールLINE

写真も貼られているから、LINEですね。実際に彼とやり取りをしているわけではないと思いますが・・・。
今日一日の彼氏の出来事が書かれているという部分は、夢見者が知りたいことが書いてあるという意味でしょう。

つまり、妻とどのように過ごしていたのか、妻とのやりとりはどうであったのか、
これから先のことはどうなりそうなのかというような「物事の進展」
写真は「表情」がわかりますから、そのことに対してどう思っているかというような「気持ち」


※問診では、「写真」がどんなものであったのか、夢見者に想像してもらいます。
ショートメールやLINEのことについても、実際は「やりとり」があるのかどうか尋ねます。
彼の携帯を覗いたことがあるのか、あるいはそんな気持ちになったことがあるのかについても確認します。
そのような、ひとつひとつを現実に照らし合わせ、文脈とし、分析をすすめることが大切になります。



それらを見て、夢見者は彼に電話しようとしますが、手にしているのは彼の携帯電話

言い換えると、夢見者は「彼の携帯」を盗み見していたということのよう。
実際に彼の携帯を盗み見していたというわけではなく、盗み見したい気持ちがあるということ。


なぜなら、彼の携帯を使って、
彼の携帯に電話
しようとしていたと「夢見者」は思っているから。

今日あった出来事がとても細かく書かれているのは、彼に聞きたいことがたくさんあるということ。

整理してみましょう。

夢見者は、彼と彼の妻の関係がどうなっているのか気がかりのようです。
彼との逢瀬の最中に、妻から電話がかかってきたというような「出来事」があったのかもしれません。
そんなとき、夢見者は、再度、「彼の妻」の事情を確かめたい気持ちにかられることがありそうです。
何かしらの確証が欲しいという気持ちが、「手紙」・「写真」・「彼の携帯」という具体物で表現されています。
夢見者は自分なりに、プランをもっていて、これから先の未来を思い描いているようです。
見知らぬ人が住んでいる「大きな家」が未来のイメージ。そこに帰るのは「再計画」が必要と感じているからでしょう。


最終回の演習課題はいかがだったでしょうか?
8つの演習課題がありました。ちょっと速足で分析しましたので、チグハグさがあるかとは思います。

夢はつねに現実とつながっています。夢日記をつける習慣がつけば、夢分析は誰にでもできます。
夢を記録すると、夢を覚えていることが自然に多くなります。自分で夢にコメントをいれるようにするといいでしょう。
たった、それだけの作業なのに、次の夢でコメントに「回答」してくれるようになります。不思議な気分を味わえます。






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