「まわりのお星さまを食べるのかなぁ。
だからあんなに光るんじゃない?」と、
ママが言いました。

「ちがう!お星さまは、おつきさまのだいじなだいじな宝もの。
食べちゃうわけがないじゃない!」

「じゃあ、秋の落ち葉を食べてるのかなぁ。
だって冬には葉っぱ、なくなるよ」と、
またママが言いました。

「いや、ちがう。おつきさま、春だって夏だって太ってた」

「あ、わかった!
うさぎさんが、ついてくれたおモチだよ、きっと!」と、
またまたママが、いいことを言いました。

「い〜や、ちがうよ。
うさぎさんは、お月見のときしか、
おモチつきに行かないらしいよ」


ママはもう、なにも思い浮かばないみたいです。

もうすぐおうち、
ちいちゃんは、「やっぱりわたしが考えなくっちゃ‥」と、
いやいや、と首を大きくふり、
そっと、うんうん、とうなづきました。