肝性脳症



主な原因は通常、肝臓で無害な物質に変えられるアンモニアが肝機能の低下により肝臓で解毒できず血液中にたまることによって脳に運ばれ、意識障害や精神症状を起こす…とされています。

  * アンモニア→腸で発生する物質(有害)
         大腸内の腸内細菌が関与しています。
         アンモニアは腸管から血液に入り肝へ運ばれます。

症状

(軽度) 睡眠リズムの乱れ
       情緒の不安定
       動作が緩慢 → 気づかない事も多く周囲のほうが様子によく気を配っていると、早く発見できます

(中等度) 無気力
      判断力の低下
      異常な行動
      いつもより眠っている → 手のふるえ
                     手がばたばたと鳥がはばたくようにふるえる

(高度) 支離滅裂な行動
      暴れる
      刺激を与えないと目が開かない

診断と治療

   問診や血液中のアンモニア値を調べます。(正常値30〜80

治療

   1. 安静(肝・腎に流れる血液の量を増やす)

   2. 食事療法:動物性蛋白質の摂取を控えめにする。

   3. 薬物療法:腸内の有害な細菌を有害な細菌をおさえる。

       アンモニアの生成や吸収をおさえる
       →モニラック(甘い水薬)排便を促す
       抗生物質の内服
       アミノ酸製剤の点滴又は内服

日常生活の注意

   1. アンモニアは主に蛋白質が分解されて生じます。腸内でアンモニアが作られるのを 抑制するため蛋白質を制限する場合があり       ます。

   2. 便通を整える
       便秘はアンモニア増加の原因になります。毎日、規則的な排便があるよう注意が 必要です。


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