追試結果の分析
1.保護者の反応
保護者参観で行ったが、保護者の評判は大変よかった。
ある父親からは「ついつい最後まで見てしまいました。子供といっしょになって考
えました。こんな授業だと、子どもが詩を好きになるでしょうね。」という言葉をい
ただいた。
ある母親からは、「[子どもに考えさせる授業]というものを見せてもらったように
思います。」、また、別の母親からは、「子ども達の生き生きとした表情がよかった
です。教室に入ったとき、クラスの雰囲気がとてもいいなあと思いました。」等とい
うありがたい感想をいただいた。
さらに、次の日の朝の登校指導の時には、他の学年の保護者から「昨日はとてもよ
い授業をされたそうですね。」という言葉をいただいた。これにはびっくりした。
2.子どもの反応
子ども達も意欲的に授業に参加していた。何がこんなに子どもの意欲を促すのか。
@詩の中身を少しずつ小出しにするので、クイズみたいなおもしろさがある。
A不可解な題名のおもしろさ、及び、その題名から本文の中身を予想し少しずつ
詩の中身が明らかになっていくおもしろさがある。
以上のようなおもしろさがあるのではないかと考える。
3.授業の内容について
今回の授業のいちばんの反省点は、次の点であった。
第一連三行目の「うとうとうとうと」の理解を深めさせることができなかった。 |
この「うとうとうとうと」は眠くてうとうとしている様子を表す擬態語である。
ところが、子どもの中には、「四羽の鵜が いっしょに」という意味に解釈してい
る子が比較的多くいたようなのである。
その証拠に、[発問10]により子ども達が作った第三連の作品を見ていただきた
い。子どもの作品10この中の@ABの作品は、「ことことことこと」を擬態語とと
らえたものではなく、「四人の子どもがいっしょに」という意味でとらえたものなの
である。
結局、この部分の押さえ方が弱かったということになる。
では、どうしたらよかったのか?
私の結論は次の通りである。
発問4のところで、次のような補助発問をして、もっとじっくり考えさせる必要があった。 発問: 一行目の「うとうとうとう」と三行目の「うとうとうとうと」はどちらの方 をゆっくり読んだらよいでしょう? |
つまり、一行目と三行目の読み方を考えさせていく中で、その意味理解も深めてい
くことができただろうと考える。