このコーナーは筆者がMMCのワイン会以外で飲んだポムロールワインを紹介するコーナーです。
最近飲んだポムロールワイン(56)
Gravette de Certan 2006
Chateau l'Eglise Clinet 2007
Esprit de Clocher 2000
Le Jardin de Petit-Village 2006
ラ・グラヴェット・ド・セルタン 2006 2010年7月10日 |
グラン・ヴァンのヴィュー・シャトー・セルタン2006があまりにも良かったので(ma
note : 98)
セカンド・ワインも試したくなりました。
グラヴェット・ド・セルタンのプロフィールについてはこちらで記述しておりますが、
ヴィユー・シャトー・セルタンのセカンド・ワインになる前の貴重な古いラベルを入手しました。
所有者名は記されていませんが、
ティエンポン・ファミリーが取得する前のラベルです。
さて、テイスティングです。
ルビー色。
燻した香りと甘い果実の香り。そいて少し獣香。
この獣香と植物の茎を割った時のような香りがまとわり付くのがちょっと不快に感じます。
ミディアム・ボディ。酸は強め。ちょっと強すぎる感じがしましたので温度を落としましょう。
ワインはグッと締まり、酸も締まりボディにしっかり感がでてメリハリが出てきました。
時間が経つとクリーミーになり、偉大なヴィユー・シャトー・セルタンの片鱗が伺えます。
ma note : 88
シャトー・レグリーズ・クリネ 2007 2010年7月16日 |
上とは逆に、こちらはセカンド・ワインのラ・プティット・レグリーズ2007があまりにも良かったので(ma note : 92)
グラン・ヴァンのレグリーズ・クリネ2007は絶対に飲まなければならないと強い使命を感じました(笑)
小生がポムロールに興味を持ち始めた1989年頃、ポムロール・ワインの幻のワインと言えば、
シャトー・ラフルール、そして通のみが知るのがシャトー・レグリーズ・クリネでした。
最も印象に残ったのが1985年です。植物っぽかったペトリュス1985年より遥かに凝縮感があって素晴らしいワインでした。
その20年後である2005年でパーフェクトと評されるワインが出来上がったのですが、
恐ろしい値段になってしまって、入手するのは無理となってしまいました。
2007年は非常にリーズナブルな価格です。
パーカー・ポイント等の「助け」が無いと販売に消極的になるネット・ショップでは見かけませんが、
14,000円〜15,000円の価格になるかと思います。
心地よい樽香。
嫌味が全く無く、果実味と樽のマリアージュが見事。
14%のアルコール度数を感じさせないエキス分の強さ。
予想通り素晴らしいワイン。
何かの記念の年で2007年のワインをコレクションしなければならないのでしたら、
是非、このレグリーズ・クリネ2007年を加えるべきです。
ma note : 93-94
エスプリ・ド・クロシェ 2000 2010年7月25日 |
クロ・デュ・クロシェは1924年ジャン・バティスト・オーディが取得し、
3つの区画で構成され総面積は4.6haです。
栽培されている品種はメルロ70%、カベルネ・フラン30%です。
公式ページを参照しますと、クリ・デュ・クロシェのテクニカルは次のようになっています。
醸造コンサルタントはミッシェル・ローランとクリスチャン・ヴェイリーが行っています。
醗酵槽はポムロールでは伝統的なコンクリート製のタンクを使用しています。
マセラシオンは約1ヶ月間。マロラクティック醗酵はバリックで行い、
熟成は新樽2/3の比率で使用され、18ヶ月間行われます。
残念ながらセカンド・ワインのエスプリ・ド・クロシェについては何も触れていません。
尚、現在醸造所は改装中で2011年に春に完成予定だそうです。
熟成を感じさせるガーネット色。また熟成によって透明感が増したような色調。
秋の森の中にいるような香り。
磯の香りや、少し獣香。
ボディはミディアムより少し軽め。
ちょうどこなれた感じで飲み口良い。
グラスを重ねると茎っぽさが纏わり付くのがちょっぴり残念。
ma note : 80
ル・ジャルダン・ド・プティ・ヴィラージュ 2006 2010年8月14日 |
エチケットが新しくなったシャトー・プティ・ヴィラージュのセカンド、ル・ジャルダン・ド・プティ・ヴィラージュを
買って飲んで見ることにしました。
(参考:2004年からグラン・ヴァンもセカンド・ワインも新しいラベルに変わりました。)
ここの公式ページはあるのですが、もう長いこと工事中のままです。
さすがフランス人ですね。
http://www.petit-village.com/
さて裏ラベルを見ますと・・・
重要なことはメルロ100%でフランス産のオーク樽で12ヶ月の熟成である、と書かれています。
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ボトルのエチケットが変わるにはそれ相応の理由が伴う場合があります。
もう少し深く調べますと、セラーが改築され醸造方法も少し変更になったようです。
セカンド・ワインが初めて造られたのは1996年。
樹齢の若いメルロから造られます。
生産量はグラン・ヴァンの3,500ケースに対して、セカンド・ワインは1,300ケースです。
特筆すべきことは、プティ・ヴィラージュでは1996年〜2004年までの醸造コンサルタントはミッシェル・ローランでしたが、
2006年からステファン・ドルノンクールに変わったようです。
ブルーベリーを思わせる濃い紫色帯びたルビー色。
ブラック・ベリー、カシスと樽香。うまく融合しています。
タンニンは荒々しく、ドライ。
セカンド・ワインですからアルコール分に対してエキス分が希薄に感じるのは当然ですが、
グラン・ヴァンの雰囲気も良く出ています。
予想以上に良い出来です。
ma note : 87-88
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