このコーナーは筆者がほそぼそと飲んだポムロールワインを紹介するコーナーです。
最近飲んだポムロールワイン(61)
Chateau la Pointe 2008
Chateau l'Enclos 2000
Pensees de Lafleur 2006
La Croix Saint-Jean 2007
シャトー・ラ・ポワント 2008 2011年1月14日 |
2007年に所有者が変わり今後注目されているポムロールです。
シャトー・ラ・ポワントはポムロールとしては面積の広いシャトーですが、
感動することもなく凡庸なポムロールでした。
2001年にここを訪問したとき2000年を樽から試飲させてもらったのですが、
今ひとつピンと来る物が無く、コメントに困っていると、
心配そうに(前所有者の)ダルフイユ(d'Arfeuille)氏が私の表情を伺うのです。
私は「ボン!」と言うとダルフイユ氏は安心した表情になり、
そして「うちのワインはパーカーの受けは良くないからね・・・。」と呟いておられました。
そのダルフイユ氏は2007年にこの大きなエステートを手放し、
ジュネラリ・フランス(Generali France)という保険会社が購入。
そしてシャトー・アンジェリュスの共同所有者のユベール・ド・ボゥアール・ラフォレ氏(Hubert
de Boüard Laforest)が
コンサルタントとして就任したのです!
同時にセラーも改築され、シャトー・ラ・ポワントは本領発揮することになったのです。
2008年はメルロ85%、カベルネ・フラン15%
新樽50%で熟成。
紫色帯びた濃くて暗いルビー色。
スモーキーで黒いフルーツとそして削りたての鉛筆と甘草の風味。
まだ樽の中に浸かっているような感じです。
前所有者時代のシャトー・ラ・ポワントと比べると確かにパワフルです。
野蛮すぎるかもしれません。
あとフィネスが加われば申し分の無いポムロールになるでしょう。
見事に本領発揮したシャトー・ラ・ポワントです。
また2008年は品質の割にはリーズナブルな価格です。
しかし、2009年は随分と価格が上昇しています。
ma note : 88-90(?)
シャトー・ランクロ 2000 2011年1月23日 |
ポムロールの西側にあり、38パーセルもある9.5haの畑は一部ペトリュスの近くにもありますが、
ほとんどはシャトー・ド・サルやシャトー・ムリネの南側に畑が広がっています。
地味なシャトーであり、知名度もそう高くなく、話題性も特になく
少々取り残された感じのするポムロールです。
まだ紫色がかった暗いルビー。
もうすでに熟成香が出ています。湿った土、きのこなど。
そして化学物質的な香りも感じられます。
果実味よりも木の味が強く感じられ、少し焦がした風味もあります。
そう、線路の枕木が思い出されます。
時間が経つといい感じの熟成したポムロールのブケが出てきます。
オールドファッションド・スタイル。
ma note : 84
パンセ・ド・ラフルール 2006 2011年2月5日 |
価格も品質もセカンド・ワインというカテゴリーの中ではダントツにナンバー・ワンだったのですが、
価格の点では、メドック・ポーイヤックのカリュアド・ド・ラフィット・ロートシルトがナンバー・ワンとなってしまいました(笑)
近年ラフルールが高くなってしまい、セカンドのパンセも高くなってしまったのですが、
2006年は1万円切って購入する事ができます。
2005年の陰に隠れてしまって人気のない2006年は品質の割には価格が手頃(になった)のが嬉しいです。
2006年の混醸割合はグラン・ヴァンとほぼ同じ比率です。
メルロ59%、カベルネ・フラン41%(ラフルールはメルロ61%、カベルネ・フラン39%)
暗いルビー色。
ブラックベリー、ブルーベリーなどのジャムのコンフィに樽の香り。そしてカンゾウの香り。
強いタンニンが最初にガーンと押してきますが、美味い!美味い!
マスキュラン。
終始、まとわりつくようなタンニン、そしてまだ完全に開ききっていない果実味が詰まったカプセル爆弾のようです。
フラン・ヴァンと異なる点は茎っぽさをやや感じるところだけでしょうか。
それにしても恐るべしセカンド・ワインです。
ma note : 93-94
ラ・クロワ・サン・ジャン 2007 2011年2月〜3月の某日 |
非常に紛らわしい銘柄ですね(笑)
Chateau La Croix Saint GeorgesやChateau Lafleur
Saint Jeanなどと間違えそうです。
これはシャトー元詰めのワインではなく素性が良く解らないネゴシアン・ワインです。
昔と違って、現在は勝手にシャトーを付ける事は禁じられていますので、当然頭にシャトーが付いていません。
明るくてやや薄めのルビー。
アセロラジュースをやや濃くしたようなイメージです。
アセロラ、チェリー、ぶどうジュースの香り。チャーミングな香りです。
軽くてエレガントなタイプで、嫌味がなくまとまりがあります。
すいすい飲めます。
ma note : 76
Issue 60へ | Issue 62へ | ||||
BACK | CLOSE | INDEX | HOME |
Copyrights (C) 2001〜2011 All Rights Reserved