物語を発信続ける「存在」

インスタグラム、フェイスブック、ブログ、X(旧ツイッター)、

YouTube…は物語を拡散するツールだ。

あなたのナラティブの生成はますますその勢いを増している。
夢もそれらのツールと同様の役割を果たしている。

ノンレム睡眠時における短期記憶の扱いの様子を観察すれば、
「記憶すべき新奇体験」を短期記憶に移行する際は、
複数の作業を同時進行しながら、不要なものを棄て去る作業をしていることがわかる。

記憶に残すべき「新奇体験」が圧縮再生されながら、比較され、選り分けされているということだ。
記憶の再生であるから、夢として「感覚空間」が展開されているはず。
しかも、複数館によるコンテンツの異なる同時上映だ。

ノンレム睡眠時においては、並列するいくつかの夢を同時にみていることを示唆している。

N1段階のノンレム睡眠では、一様に、順次再生している。
N2段階のノンレム睡眠では、並列上映し、比較している。
N3段階のノンレム睡眠では、残すべき記憶を圧縮再生しながら、関連する皮質記憶と照合する。

そして、レム睡眠に入り、「新奇体験」の圧縮記録を皮質記憶のネットワークにつなぐ。
このレム睡眠時の夢は、つないでいる夢なので、物語の形式をとる。
なぜなら、エピソード記憶を「物語性のある意味記憶」に変換するからだ。

あなたが昼間に発信した「エピソード」は、新奇体験であることがほとんどだろう。
だから発信した。
発信していないものも含めて、日中はエピソードであふれ、感情が揺さぶられる。
夜になり、夢がその発信を継続する。だれに向かって発信しているのか?
そろそろ、そのことに気づいてもいいのではありませんか?

自分で発信したSNSが誰に届いていたとしても、
それは結局のところ、あなたのところに戻ってくる。
反応があったとしても、誰かの声ではなく、自分の声で、自分の言葉で理解している。

そうですね。結局、自分で発信し、自分で反応し、自分で受け止めているのですね。
夢という現象も、あなたの脳があなたの「意識」に語り掛けるSNSであるということです。

https://www5a.biglobe.ne.jp/~yumeyume/dream1.html



夢と意識は同じ装置から生まれる

小脳は大脳と同じように2つの半球に分けることができる。

半球間をつなぐニューロンつながりはない。
小脳が損傷しても、あるいは取り去っても「意識」は残っている。小脳は意識とかかわらない。

意識は脳のどの部分に棲みついているのか?
視床と大脳皮質にあると言われている。

小脳は800億のニューロンがある。でも、横のつながりがない。
視床と大脳皮質には200億のニューロンがあって、相互にシナプスつながりがある。
双方向のやりとりがあるのが意識の始まりであって、夢はその一形態といえる。
もちろん、他の脳の部分とのやりとりもあるが、一方向に流れるインパルスであって、
意識そのものを生み出す仕組みを他の部分はもってはいない。
大脳辺縁系である海馬、偏桃体、帯状回は夢のスタートアップセットですが、
意識そのものや夢を生み出しはしません。

意識や夢を生成するニューロンは意外に少ない感じがします。
脳の表層である大脳皮質から、深部である大脳辺縁系との間に
いったりきたりの往路・復路のニューロンネットワークがあって、
それらが同時発火することで、0.5秒程度で意識や夢は生み出されます。
そして、ひとまとまりとなって「10秒ほどのシネマ」が夢ということになります。



AIは夢に興味はない

最近のスマホのイメージセンサーの画素数はとてつもなく、

1000万ピクセルを軽く超えています。
人間の感覚器である眼球の中心視野画素数は700万程度、
視野全体ですと約6億ピクセルと推定されていますが…。

心臓のペースメーカーのように、眼球のかわりにイメージセンサーが
眼球の部分に埋め込まれる日がくるかもしれません。
言い換えると、眼球は代替可能な生体部品だということ。

それでは脳はどうなのかということになりそうです。
小脳は交換可能なのではないかと思います。すでにロボット工学は実証しています。
中脳から延髄にかけての「生命維持」にかかわる脳機能も医療機器等が引き受けてくれます。

すると残るものは、大脳皮質(視床を含む)となります。

大脳皮質の知的な作業はAIが人間の能力をはるかに超えていますし、
本体のコンピュータとリンクさせる端末を生体に組み込むことはできそうです。

夢内容を情報として、AIに学習させれば、
まさに人間が見そうな夢を提示することはできるでしょう。
でも、それらの夢を活用することをAIは選ばないだろうと思います。
つまり、AIと人間の夢の取り扱い方はちがうかもしれないということです。

なぜなら、創り出した夢に、AIは価値を見い出さないからです。
そもそもAI自身にかかわる情報と認識しないでしょう。

夢そのものが汎化されれば、そこで学習は終了します。
AIにとっては夢は単なる学習対象にすぎません。
汎化の性能が高められればそれで充分なのです。
AIがさらに進化すれば、人間の脳は外部装置としてAIを受け入れるようになるでしょう。
そうなると人間らしい脳の機能として残るのは「夢」だけかもしれません。
不要にみえるような「機能」ですが、自分らしさを維持してくれます。
将来的には、夢見の機能もAIが代替することも可能でしょうが…。
夢見の部分を手渡してしまうと、意識そのものも、誰のものなのかあいまいになりそうです。

わたしはそんなに長生きできそうもありませんから、そのような時代に生きることはないでしょう。
夢見は楽しみたいと思っています。人間ですから。

https://www5a.biglobe.ne.jp/%7Eyumeyume/semi01w.html



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