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生存の準備としての性的な夢 夢見は生き残りのために「闘争と逃走」をシミュレーションする機能だから、 不安な夢、いわゆる「悪夢」が多いし、それと同じくらい性的な夢もたくさんあります。 たとえば、追う・追われる、殺す・殺される、食べる・食べられる、襲う・襲われる、 競争する・逃避する、生まれる・死ぬなどの「死ぬか生きるか」のテーマがまずあり、 成功する・失敗する、試験がうまくいく・試験に落ちる、美しくなる・醜くなる、 何かを得る・何かを失う、攻撃する・攻撃される、成長する・退化する、 落ちる・飛ぶなどの「社会生活における不安」をテーマとするものがそれに続いてくる。 そして、性行為をする・性行為をされる、排泄ができる・排泄がうまくいかない等の 「性的・生理的に不安」な夢も数多く創り出されるのです。 性的な夢は、子孫を残す、遺伝子をつないでいくという本能的な準備のために、 予想もしないような夢表現で、本人は全く意識もしないような状況においてもたらされます。 性的な夢は、性的な行動より先に生じるということです。 おそらく、なんらかの偶然により、性的な刺激が夢見者に加わり、 そのことによって性行動をコントロールする脳領域のニューロンネットワークが生起され、 思春期の生殖器皮質に快感をもたらしながら、順次、育成されるのではないかと思われます。 浮気や近親相姦な夢もおおい 性的な夢が現実の性的生活をそのまま再現することはほとんどありません。 そればかりか、性的な夢に登場するのは 目覚めているときはほとんどなんとも思わない相手であり、 あるいは「抵抗感」すら引き起こす相手であることが大部分ですね。 具体的にあげれば、上司、同僚、元パートナー、友人、知人、 若い頃の家族としての父母、とくに姉妹・兄弟…。 夢見者にとっては身近な人物が性的な対象として登場してくるから驚きますよね。 性的な夢をみるのは、実際に性欲が旺盛だから見ているのではなく、 日中に性的な空想にふけっていることが関係しているという調査結果があります。 昼間の性的な空想は、夢見においては具体的なシミュレーションを展開し、 相手をともなうリハーサルとして快感をともないながら進行します。 その相手がどのようにして選ばれてくるかについて考察する必要がありますね。 セックスは基本的に子孫を残すことが目標となります。 社会的な環境で生き残らなければ、子孫を残せない現代人としては、 経済的な生き残りにかかわる人間関係の融通さは必要ですし、 身近な対人関係や家族間のかかわりにおける「親密さ」などは、 生きていく上で配慮すべきことがらであります。 そこをないがしろにしていては、結果として「子孫を残す」ことに不都合が生じかねません。 不都合を避けるために、将来の「気がかり」を解消するために、 現実的な人間関係における「気まずさ」をなくすために、 自分の存在を危うくさせないために、どのような相手と親密になるかが重要となります。 親密になることは夢見においてはセックスや性的行為をすることで代替されます。 人間関係における「親密さ」や社会生活における「融通さ」というような「つながり」を どう維持するかに焦点が絞られ、夢ステージに相手が登場してくるというわけです。 そのような背景があって、最終的に思いがけない相手が性的な対象として選ばれるのですね。 ダンナがいるのに・・・! もぐらトンネルさんの夢 近親相姦・・・・? 「コンチャ」さんの夢 私が女の子と? 「あき」さんの夢 夢見空間のテンプレート あなたの外にある空間は、あなたの脳がつくるものであって、 どのように世界をとらえているかは、あなたの認識の枠組みそのものにかかっています。 そして、アプリオリに、つまり、経験に先立って、脳の中で認識されているといわれています。 言い換えると、あなたの脳には、あらかじめ直感的に、空間を認識する能力があるということです。 視覚や聴覚のための感覚野があるように、空間認識のための領域があるはずですね。 それが「場所細胞」とよばれるもので、そのニューロンクラスターが海馬にあります。 場所細胞は絶対空間を把握しており、移動のたびにニューロンが新生し、現在地を確認しています。 移動することを確認し記録することは、移動の順序を記録することであり 順序を並べることは、同時に「時間」を把握することも意味しています。 場所細胞は、移動する際にはシータ波で一括で管理し制御されることで、目的に到着しています。 いちど覚えた経路に再度挑戦するときや、目的地についてから経路を振り返るときには リップル波をバックグランドにして、記憶を再更新しています。 海馬の「どこだ情報」が、移動しながら「なんだ情報」を組み入れます。 目的地に着くことで「これだ情報」と結びつき、セットとして記憶を更新するということです。 すなわち海馬が主導して、記憶のリプレイという作業を通して 「エピソード記憶」が構成されたことになります。 実は夢見においても、場所記憶のリプレイが見られます。 ノンレム睡眠においては、リップル波上で、レム睡眠においてはシータ波上でリプレイされています。 実際の移動の際にもリプレイし、夢見においてもリプレイすることで 記憶の強化を図っており、「生き残る」ために空間認識を構築していると言えるでしょう。 この場所細胞と結びつくのが感情の色付けをする偏桃体です。その空間の印象を割り当てます。 心地よい空間であるとか、息苦しい感じだとか、恐ろしい雰囲気があるとか…。 これらの印象の割り当ては、あなたの「主観」を反映していると言えるでしょう。 夢見のステージは、特定の場所を選びます。つまり、「海馬」が担当している。 その場所には特定の「感情」が割り当てられており、ストーリーが始まる「空間」となります。 そのような夢見の空間の「原型」があなたの「脳」にアプリオリに テンプレートとして組み込まれているのではないかとわたしは考えています。 夢見には場所の枠組みの次に「事物」の認識が不可欠です。 「事物」が登場するのは、エピソードに付随する位置の目印として「物」を想起するからです。 空間における物の変化やその移動が時間を表現していることにも注目しなければなりません。 「空間」と「事物」を設定しているあなたの夢見テンプレートは たぶん、他の誰かと似ています。なぜなら、アプリオリに、脳が設計しているからです。 目が見えるようになってから見える世界が、あなたのまわりの人たちが見ている世界と あまり違わないで存在しているのと同じように、 あなたの見ている夢も、他の誰かと似ているのかもしれませんが、 それでもなお夢は個人的で、繊細なものであり、あなたの「主観」が創り出しているのですね。 もちろん、主観は「認識の枠組み」という大枠におさまるものです。 今日見た夢は思い出せましたか? わたしは忘れてしまいましたが気にしてはいません。 夢見の再読み込みポイントを、海馬の場所ニューロンが見つけ出してくれるでしょうから。 生きることは感情とともにある! 4月になると人の動きが変わってくる。 社会的な環境の変化があちこちで見られ、生き生きとした様が展開する。 進学したり、就職したり、何かしらに挑戦したりしている。 他の動物たちは、環境の中で生きるため、食べるために動いている。 はたらくことを選んだのは人間だけのようだ。 肉体を使ってはたらく、知識を使ってはたらく、感情をつかってはたらく。 将来的には、肉体を使う労働はロボットがする。知的労働は「AI」がするだろう。 感情を使う労働はいまのところ人間がするようになっている。 未来においても、残されている「労働」は感情を扱うものだけになるはず。 ※を参照 感情を扱うのは「夢」のメイン作業です。 夢は日々のできごとから生じる感情を調節し、生きることに実感をもたらします。 感情を適切に扱うことが生き残ることにつながる。 人間として、近い未来における社会的な環境の中では、感情のみが主役となる。 そのような時代がすぐそばにやってきている。夢見はますます手放せない機能だ。 人間そのものが減少すると、生身の交流は少なくなり、夢見は唯一の楽しみとなる。 やがて「AI」が夢見を代替すると、人間の存在そのものが問われ始めるだろう。 ※感情を取り扱う仕事として残っていくものは以下のようなもの。 ゲームクリエーターの一部、YoutuberのようなSNSを展開する人たちのほんの一部、 AIの管理や維持・発展にかかわる仕事、人間の生死を管理し、人口を調整する仕事 接客や介護の一部、家族関係を代替する仕事、威圧や脅迫を主とする仕事、 感情交流を代替あるいは感情の調整をする仕事、死のコントロールを扱う仕事…。 ※働かなくても生きてはいける社会が出来上がる。言い換えると人間の動物化がすすむ。 ※感情を取り扱う仕事を持つことが特権階級となる。多くの人間は下層の身分を得る。 ※感情を消費するだけの人間が増えていくだろう。自分の肉体(DNA)を販売するようになる。 ※夢見の演技者としてクリエイティブな仮想空間を創り出す仕事が花形となる。 つまり、ゲームの中の配役を生身の身体で担当することが注目される世界が出来上がる。 ※人口が減少すると、夢を生成する能力を「AI」が担当し、あなたに夢見を提供するだろう。 なぜなら、夢見は人の中で生きるために必要なものだから、人が身近でなければ不要となり、 退化することにより、大脳辺縁系と新皮質の夢見機能をAIに譲り渡してしまうだろうから。 NEXTUP |