白い左手   16歳 女性  「美奈」さんの夢     2025/02/04

友達のMを殺しました。
そして私は彼女の左手と銃を持っています。
殺した、と言っても私は彼女を殺した場面や死体などは
一切記憶になく気にもなりませんでした。
殺した道具は銃らしいのですが…
なぜかその左手だけがMのもので
私がMを殺したらしいということだけ覚えています。

とにかくその左手が血の気が無く、真っ白だったのが印象に残っています。
そして私はその左手を持っているのがばれてはいけないと思い
駅の西にある駐輪場に埋めに行きました。
銃とお供え物?のおもちゃと左手を埋めに行きます。

私自身、Mを殺した罪悪感は全くなく、悲しいわけでも
Mを怨んでいるわけでも後悔しているわけでもありません。
ただそれを見つかってはいけない、と思いました。

その後、なぜかその場所が絶対に人に見つかる気がして不安で溜まらなくなりました。
そこで友達2人、とは言っても現実には知らない子たちでしたが
私を守ってくれようとしました。それでも不安で溜まらないという夢。





@新奇な体験:
友達Mとは仲よしだが、ちょっとしたことで意見が違ったり、わがままな要求もあって、嫌な気分になるときがあった。
最悪なのは私に対し、嘘をついていたことがあって、そのことを確認したら、「それが何?」と言われた。
言い返せないでいると、「それだから嫌になるのよね。本当のことでしょ?」と、「嘘」を否定しなかった
裏切られた気分。

A夢を生成する感情:
嘘をつかれた、裏切られた事に対する「不信」
このまま友達解消になってしまうのではないかという「不安」
無視していることがM子の反撃にあうのではないかという「恐怖」
もうどうでもいいと居直りたいという「あきらめ」

B関連する弱いつながり記憶:
左手をつなぐ→幼稚園のころ、迎えのバスが来るまでの間、すっと母の左手を握っていた。
お供え物→おじいちゃんが亡くなったお盆のとき、桃のお供えがあって食べてしまった。母に叱られた。
おもちゃ→弟におもちゃをとられたとき、取り返したら、壊れてしまい大泣きしたことがある。
駐輪場→実際に、自転車を停めている。M子も使っている。
嘘をつく→最近のことに限れば、母に嘘をついたことがある。帰りが遅くなった時M子のせいにした。
殺すこと→仕返し→M子と会わないように時間をずらしたり、他の子と遊ぶようにしたり、気づかれないように無視する。

C夢見者の現実認識:

夢見者は実際に仕返しはしていない。する気もないが、M子は許せないと思っている。
M子の嘘は、今回が初めてではない。でも、何も言えない自分がいる。
M子が借りた本を私が勝手に読んでページに折り目をつけたと嘘を言うのは無責任。
左手→手首から先の部分だと思う。
起きてしまったことはしかたない。あきらめる。

D大脳辺縁系の生存行動:

生き残りのための行動→「殺す・殺される」→「隠す・隠される」→「守る・守られる」が展開している。

E夢の課題:16才という年齢  生殖行動・関係性がメイン

□親密な関係 
→生殖行動  □結婚・家庭生活 →繁殖行動 □危機的状況→攻撃・防御・回避行動
□成熟した仲間関係→採集活動 □生きがい・自分探し→狩猟活動
□道徳性・良心・価値
 □倫理体系の確立  □責任ある行動  □信頼と不信 →関係性
□問題解決 □経済的自立   □親からの情緒的独立 □自己の確立 →自立
□健全な習慣 
□勤勉と劣等感 □集団に対する態度 □自律性と恥 □自主性と罪責感 →自律

好きな人はいますか?→気になる人はいる。メールだけしている。
そのことをM子に知られるのが怖い。秘密を守るような人じゃない、言いふらされるのがとても嫌。
バレては困るようなことがありますか?→気になる人には彼女がいる。
向こうから話しかけてくるので、好きなことを気づかれているかもしれない。知られたくない。




j銃で殺したのですから、「銃」は殺人の証拠となりますね。それに左手

切断されたというわけでもなく、銃と同じような感じで手にもっている状態です。

どうして殺人の現場から持ってきてしまったのでしょうか?

左手だけを持ち去っても、残りは現場にあるのだし、状況はあきらかのはず。


罪悪感がないし、記憶にものこっていないし、気にならないのは、どうして?

明確な「証拠」があって、間違いなく「あなた」の仕業なのに、気にならない現実って何?

M子への仕返しができたら、スッキリするでしょうね。でも、実際にはしていない。


さて、この夢はM子さんが登場していますが、M子さんに関する夢ではありません。


M子さんを登場させることによって、引き出されたあなた自身の「思い」を表現しているのですね。

父親最近、あなたの行動確認することが・・・多くなりました。

言っていることはわかるのですが、気にしないという「あなた」


夜遅く帰った時、M子と遊んでいたという言い訳が・・・

しばらくして、「嘘」だとに感づかれたとき、あなたは「じゃ、そのことは内緒にしておいて」と言ったら

「お父さん知っているよ。お母さんが話したから」

と当たり前のように言われて、愕然としたのかもしれません。

知らんふりしてくれたらよかったのに・・・。


この事態にオーバーラップするのが、「気になる彼」との事情。

もしかしたら、「彼女」があなたの「気持ち」に気づいているのではないかという不安がある。

「左手」は、約束を意味する部分。特別な指環をはめる。恋心が見え隠れするところ。


メールで待ち合わせしたのに、結局、彼は現れませんでした。

もしかしたら、待ち合わせのことを「彼女」に話してしまうのではないかと急に不安になりましたね。

今までは、メールしてても、少しも「気にならなかった」のに。


待ち合わせメールをしたことを「後悔」してないとのことですが、本当はどうなのでしょう?
そんな自分はとても惨めで「消し去りたい」思いになっているのではないですか。
メールだけで十分と思っていたのに、あなたから一線を超えようとしましたね。
彼との「約束」を破ったことになります。「メールだけなら」とスタートしたはずでした。


夢の中でM子を殺すのは、自分を殺すことと「同価」です。


という飛び道具で殺すのは、携帯を使ってのメールのやりとりを意味しているのかもしれません。
携帯は使いようによっては「武器」となり、相手を追い詰めます。

左手を手にしているのは、「約束」を守れなかったという意味。

持ってきてしまったのではなく突き返されたのかもしれません。そう感じているのは「あなた」。

「約束」を守らなかったというイメージとしての「左手」が手元にあり、

彼の携帯には残りの部分があるはず。消されていないメールのやりとり。


母が父に当たり前のように話してしまったように、彼も彼女に話してしまうのではないか・・・。

銃と左手とお供えのおもちゃを添えて、駐輪場に埋めるのは、隠しておきたいからですね。
「駐輪場」は不特定多数の人の「思い」が一時的に保管されるところですから、その他大勢の一人となりたいのでしょう。
大勢いる中の「ひとり」なら、メールのやりとりは・・・自然なことですから・・・わからないように隠せます。

お供えのおもちゃは、メールのやりとりは単なる「ひとり遊び」に過ぎないという意思表示であり
左手を埋めることは、彼との約束を守れなかったことを「なかったこと」にしておきたいということでしょう。
銃を埋めることは、彼とのメールのやりとりを「止めることを決意」したからかもしれません。


いずれにしても、友達二人が守ってくれましたね。
心配しないで、大丈夫と言い聞かせるように。友達二人はあなたの分身。
二人出てきたのは、「メールだけで十分」なあなたと「待ち合わせメール」をしたあなたということになります。
どちらにも言い分があるのでしょうが、どちらの言い分もあなたを不安にさせるだけのようです。

彼とは、メールのやりとりについて、ちょっと意見が違っていたこともあったし、
わかっていたはずなのに、あなたが今回、「待ち合わせ」というわがままをしました。

裏切られた気分になったのは「彼」の方でしょう。
不安で溜まらないのは、「罪悪感」を感じない、身勝手さを発揮してしまった「恋の勇み足」


夢は少し先の未来を予測し、夢の中でシミュレーションします。

「隠したもの」は見つかるということのようです。

は携帯。彼の携帯にも「証拠」が残っている。
焦っているのは・・・・・

左手あなたの手だから・・・切り離された関係をイメージさせます。

知らんふりはできなさそうです! それが夢のメッセージ。

バレてしまうのですから、会わないようにすることは難しそう。覚悟を決めるべきかも?

                                            




無料診断ありがとうございます。

全然、わけのわからない怖い夢だったので、診断をみて驚きました。
銃が携帯というところがわかったとき、なるほど左手で携帯をもっているんだと気づきました。
本当に焦っていて、彼との関係も終わりって思っている自分がいたように思います。
問診メールが来たとき、本当にうれしくっていっぱい書いてしまったのに
隅々まで読んでくださってるのがわかり、気持ちを受け止めてもらえたように感じました。

実は、その後も彼とのメールは続いています。
彼もどうしようかと悩んだそうです。彼女がいるので、メールだけと念を押されました。
診断にそって夢を思い返すと、自分の気持ちがそのまま夢に出ているんだなと思います。
焦っているのと、泣きたくなっちゃうのと、惨めな気持ちもあったようです。
見つかってしまうのを恐れたのは彼の彼女が苦手だからかもしれません。

とにかくスッキリしました。本当にありがとうございました。

2002/12/28