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tamay.gif   レトリックの夢 B     「ふむふむ」さんの夢 chibiz.gif

会社の給湯室にいます。
コーヒーを入れるのは私の役目ではありません。
なのに、素直な気持ちでお茶を注いでいます。

最初のコーヒーは課長に差し出すことになっているのですが
どういうわけか最後にしてしまい
差し出すときに「課長、確認の判をお願いします」と
うやうやしく差し出しているのです。

課長は、「砂糖の数はあっているか」と聞いてきます。
私は「2つ入れているのを確かめましたので」と
自信をもって答えると
「2つのはずはない。3つだ」というのです。







夢とレトリック03 : 夢における暗示引用

2つものごとの間に暗黙の内に成立している関係がある。
2つの間の関係が密接なら、一方のイメージを使って、他方のイメージを引き出す表現技法である。

もとのことがらに夢見者が親しんでおり、それを夢要素として引き合いに出すことにより
別のことがらが自ずと夢見者に想起されるような表現のことです。

もととなる現実認識におけるステレオタイプの経験を
模倣して、そこにある遊びを発生させるような夢を見ることがあります。
現実認識を彷彿させる模倣を展開することがあるということです。
「パロディ」といった方が馴染みがあるかもしれませんね。
以前見た夢をパロディ化して、あなたに見せることもあるのです。
幾分、謎ときめいた雰囲気があり、結末が見える夢である。

暗示引用が成立するためには、その参照先がはっきりとしている必要がありますね。
どの夢や現実認識を「パロディ」したかということです。


by エリカ   



この夢で「パロディ」化されているものはすぐにわかりますね。
コーヒーを入れることになぞらえて、仕事の段取りを表現しています。
そこには、課長へのある特定の夢見者の感情が見えてきます。

何か変な夢を見ちゃったと夢見者は感じるでしょう。
分かりやすい夢の構造を作り出したのは
仕事の流れを「コーヒーを入れる」という別の作業にオーバーラップさせたからですね。
そのように、コーヒーを入れることを引き合いに出して、あることがらを印象付けようとしています。
その引用してきたことがらに夢見者は特別な思いがあるのではないか感じるのです。

by ふむふむ