月刊短波2025年4月号
編集 赤林隆仁  時間  JST

◎Radio Martíが放送再開
  
英国のMike Barraclough氏によると、大統領令によって閉鎖させられていたRadio Martíの職員が職場に復帰し、キューバ向け放送の送信、番組制作、webサイトの更新を再開することが、2025年3月26日USAGMより発表された。同局はキューバ人にとっては重要な情報源であった。原記事はhttps://www.americateve.com/miami/empleados-federales-radio-marti-regresaran-sus-puestos-este-miercoles-26-marzo-n5410460。(WORIG 3/26)
 米国のGlenn Hauser氏によると、Radio Martíが中波の1180kHz(Sisters Creek島)で復活しているのを3月27日朝に確認した。同周波数を使用しているキューバのRadio Rebeldeの混信がある。(WORIG 3/27) Greenville中継は?
  
英国のMike Cooper氏がMiami Heraldの報道として伝えたところによると、この復活措置はトランプ政権が望んだのではなく、フロリダ州議会のキューバ系アメリカ人共和党議員が米国下院歳出委員会の副委員長をしている共和党議員とともに強く働きかけた結果である。しかし同局で働く労働者75人の約半数に当たる契約社員の再雇用は行われず、しかも契約社員の中には最新のSNS戦略を推進してきた者もいたため、キューバからの情報収集や適切なコンテンツ作成などの点で将来はまだ見通せない状況である。原記事はhttps://www.miamiherald.com/news/nation-world/world/americas/cuba/article302945789.htmlを参照のこと。(WORIG 3/27)

◎VOA労働組合等がトランプ政権を提訴
 
英国のMike Cooper氏がAPの報道として伝えたところによると、VOAの記者、国境なき記者団、VOA内の労働組合は2025年3月21日、USAGM及びKari Lake氏(トランプ政権の代理人として)をニューヨーク連邦裁判所に提訴した。「VOAの閉鎖は憲法上の報道の自由の侵害であり違法であるため、その復活を求める」というのがその内容である。提訴に対してUSAGMはコーコメント、Kari Lake氏は「VOAを含むUSAGM全体が巨大な腐敗に被われており、腐り切ってもはや食べるところのない魚のようなものである」と語った。(WORIG 3/21)

◎VOA職員の3月末解雇と無期限休暇命令が一時回避に
 
米国のGlennHauser氏がIndependentの報道として伝えたところによると、ニューヨーク連邦地裁はVOAのジャーナリスト数名から出されていた「閉鎖命令無効」の訴えについて一時的に閉鎖命令を差し止める判断を下した。これで2025年3月31日に予定されていた数百人の委託職員の解雇と、900人の正職員に出されていた「無期限無給休暇」の命令は一時的に(少なくとも3週間は)回避される。USCGMはこの判決を受けてVOA職員にメールを送り、同庁が設けている「Fork in the Road」退職促進プログラムに3月28日~4月9日の間に登録すれば9月30日まで有給休暇を認め、それまでに転職先を見つけることができるとした。原情報はhttps://www.independent.co.uk/news/world/americas/us-politics/voice-of-america-trump-restraining-order-b2723614.html。(WORIG 3/28) ちなみにVOAの年間予算は$270万(約400億円)。

ニュース等は3月15日てフリーズした状態のVOA Africa(https://www.voaafrica.com/)で繰り返し流されている「VOA WILL REPRESENT AMERICA」の動画「Africa 54」、局員の願いが込められている


◎USAGM送信所を使用していた他の放送局への影響
 
米国のGlenn Hauser氏他によれば、米国本土のGreenville送信所を利用していたKBS World Radioは同時刻、同周波数で英国Woofferton送信所に切り替えた模様である。同じく同送信所を利用していたVatican RadioはイタリアSanta Maria di Galeria送信所に切り替えた模様である。
 タイUdon Thani送信所、フィリピンTinang送信所を利用していたBBC World Serviceは大半をUAEのDhabayya送信所に切り替えたようである。(WORIG 3/21)
Udon Thani送信所から出ていたRadio Thailandの日本語放送は3月17日の週には出なくなった。但し番組は制作されており、YouTubeにアップロードされている。Tinang送信所から出ていたRadio Pilipinas(英語)も同じ週から出なくなった。この2局は他に代替サイトはないためA25以降出なくなってしまう懸念が高い。なおHFCCには以下のように同局のA25スケジュールが登録されている。
 Radio Thailand 日本語放送 22:00-22:15 9385 250kW 54°
 Radio Pilipinas 11:00-12:30 12010 250kW 285°15640 250kW 270°17820 250kW 315°
          02:30-05:30 9950 12120 15190 250kW 283° 
(赤林)

◎Radio Free Asia廃止の現状と背景~トランプ政権を提訴も
 
英国のMike Cooper氏が、Reuterの報道として伝えたところによると、Radio Free Asia(RFA)は米国在住のスタッフ約300人に対して2025年3月19日に無期限の無給休暇を命じた。米国政府が資金供出を停止し、賃金が支払えなくなったためである。RFAのRohit Mahajanスポークスマンは政府の動きはは違法であり、今後提訴などの法的措置を取るとしている。職員は3月いっぱい健康保険は保障される。また外国人職員で母国に帰国すると迫害を受けるリスクがある者はこの措置から除外される。この措置はあくまで近い内の職場復帰を前提とした措置で、それが実現しなかった時には労働政策上も重大問題となる可能性がある。RFAのBay Fang局長はUSAGMへの書簡で「根拠のない違法な措置で米国の利益に反する」と抗議した。Reuterは(公開された)この書簡に対する回答を米国政府に求めたが無回答であった。Radio Free Asiaの主目的は中国等権威主義的な国の人々に対する情報提供だが、RFAの廃止で米国がこの分野で持つソフトパワーが著しく損なわれることになる。トランプ政権は中露との関係改善を模索しており、RFA等の廃止を主張したElon Musk氏は、今後自身のビジネスの中国展開拡大を目指している。(WORIG 3/19)

RFA閉局を喜ぶ人々(RFAのwebサイトに3/19掲載)


◎RFAそのままでは4月末までに完全閉局
 
英国のMike Cooper氏がReutersの報道として伝えたところによると、米国のRadio Free Asiaは法廷闘争での裁判所の介入(運営資金の復活命令等)がない限り、2025年4月末までの間に完全閉局すると発表した。既に従業員の75%は一時帰休(無給)となり契約ジャーナリストの90%を一時解雇している。1996年以来アジア地域の抑圧された人々に情報を伝え、毎週6,000万人以上の人々が耳を傾けているが、回復不可能な損害となるだろうとしている。(WORIG 3/29)

◎RFE/RLはトランプ政権を提訴
 
米国のGlenn Hauser氏が、AXIOSの報道として伝えたところによると、Radio Free Europe/Radio Liberty(RFE/RL)は2025年3月18日、米国政府の資金提供打ち切りに対して、ワシントンの連邦裁判所に措置の差し止めを求めて提訴した。訴訟の相手先はトランプ政権、次期VOA局長に指名され現在USAGM上級顧問のKari Lake氏(即時の就業停止と残資金の返金を命じた)、USAGM、USAGMのVictor Morales氏である。「米国議会がRFE/RLのために計上しUSAGMが支払うべき年間助成金の支出は法定機能(statutory function)であり、予算法の指示に従っての資金の支出、国際放送法の指示に従って補助金を通じて資金を利用可能にすることは、政府の法的義務であり勝手に打ち切ることはえきない。」というのが提訴の趣旨である。この提訴についてRFE/RL社長のStephen Capus氏は「今は米国が敵対者のプロパガンダやに降伏する時ではない、法律が我々の味方であり、世界中の専制君主達が我々の終焉を祝うのは時期尚早だと信じている。」と述べた。原記事はhttps://www.axios.com/2025/03/19/radio-free-europe-sues-trump-administration-kari-lake参照のこと。(WORIG 3/19)

現在も更新が続けられているRFEのHP(2025年3月27日)


◎米国連邦裁RFE/RLの主張を認める ~2025会計年度の助成金支払いに

 米国のRon Trotto氏が、NPRの報道として伝えたところによると、米国連邦裁判所は2025年3月25日、RFE/RLから出されていた「連邦政府からの資金打切り差し止め」訴訟に対して、「USAGMは、大統領が指示した命令でも、説明なくRFE/RLに閉鎖を強制することはできない。議会の長年の決定に従えば、RFE/RLの継続的な運営は公共の利益にかなうと結論づける。」の判決を下した。この判決に対してRFE/RLのStephen Capus社長は「この判決は、世界中のジャーナリストたちに強いメッセージを送るものだ。議会により承認された我々の使命は、価値のある貴重なものであり、継続されるべきものである。RFE/RLは75年間、世界で最も抑圧的な社会の多くで検閲やプロパガンダと闘うことで、アメリカの国家安全保障上の利益に寄与してきた。」と語った。USAGM上級顧問のKari Lake氏はこの判決に対して正式なコメントをしていないが、保守メディア上で「これらの訴訟とは戦う」と語った。原記事はhttps://www.npr.org/2025/03/26/nx-s1-5341321/trump-radio-free-europe-radio-liberty-restraining-order。(WORIG 3/26)
    英国のMike Cooper氏がNew York Timesの報道として伝えたところによると、この判決に対して3月27日、トランプ政権は「訴訟は無効だ」と主張した。当面判決通り非営利メディア会社を通じて契約額を支払うが、「後日(次期会計年度)資金供給を打ち切る権利を留保する」としている。(WORIG 3/27)
 RFE米国のDavid Cole氏が、RFE/RLの報道として伝えたところによると、同局はUSAGMから2025会計年度の助成金契約解除を取り消して契約を元に戻し非営利メディア企業を通じて7,700万ドルを支払うという通知を受けた。非営利メディア企業を通じて7700万ドルが支払われることになる。RFE/RL社長のStephen Capus氏は「検閲が広まっている場所で、事実に基づいた情報を得るために多くの人々が我々の提供する情報を信頼して待っている。敵対勢力に地歩を譲っている場合ではない」と語った。原記事はhttps://about.rferl.org/article/usagm-rescinds-rfe-rl-grant-termination/。(WORIG 3/28) 2025会計年度とは、2024年10月1日~2025年9月30日のことです。

◎RFAからのQSL発行はなくなる
 
ウクライナのAlexander Miatlikov氏が、Radio Free AsiaのQSL Teamから受け取ったメールによると; RFAはすべての資金供給を止められたためQSLの発行業務を行うことができなくなった。今後事態が変化した場合には連絡する。送信所や中継局もすべて停止しているが、いつでも使える(evergreen)コンテンツは現在も制作しており、一部に提供している。しかしこれもいつまで続けられるかどうか分らない。今までのご聴取、ご支援、友情に改めて感謝したい。(WORIG 3/26) あの「怖そうなヘビ」のカード(3月号参照)が最後のQSLとなりました。どうもあのヘビはElon Musk氏率いるDOGEで、RFA自体がそれに呑まれてしまったようです。「蛇(じゃ)は一寸にして人を呑む」の例えか?

「蛇に呑まれた」時間を記録して止まっている時計を表示したRFAのHP、まるで「震災時計」のようだったが、3月28日にはMyanmar大地震のニュースに更新された。


◎USAGM各局の状況
 
ドイツのBernd Friedewald 氏(DK9FI)がモニターしたところによると、USAGM各局の2025年3月17日の状況は以下の通りである。
 Radio Marti 3/16の21:00頃から放送停止
 Radio Farda(イラン向) 3/17の16:00で放送停止
 Radio Mashaal(パキスタン向) 3/17の16:00で放送停止
 RFE/RL 3/18 午前に放送停止
 RFA 3/17 15:00で放送停止
 Radio Free Afghanistan 3/17 16:00で放送停止
 VOA 3/17 15:00で放送停止
 USAGM管理の以下の送信所は送信を停止している。Greenville (米国)、Biblis (ドイツ)、Lampertheim (ドイツ)、Botswana、Kuwait、Tinang(フィリピン)、Udon Thani (タイ)。(UDXF iog via WORIG 3/19)

◎EUがUSAGM閉鎖に対して警告・対策協議
 
英国のMike Cooper氏が、英国Yahoo Newsの報道として伝えたところによると、EUは2025年3月17日、トランプ大統領によるUSAGM閉鎖の大統領令についての対策外相会議をベルギーのブルッセルで開催した。冒頭Paula Pinho報道官は、「報道の自由は民主主義にとって不可欠なものである、トランプ大統領の決定はこのことを否定する我々の共通の敵を利する危険性がある。」と批判した。この会議でEUとしてはRFE/RLに米国が拠出していた年間1億2000万ドルの資金を自動的に肩代わりすることはしない方針が示された。理由はEU各国ともにトランプ政権と同じ意見の勢力を抱えているからである。チェコやポーランドからは、欧州各国がRFE/RLの存在に価値を見いだすのであれば資金援助を行うべきとの意見が出された。中露等の諸国は西側向プロパガンダを行う国営メディアに多額の投資を続けている。原記事はhttps://uk.news.yahoo.com/eu-warns-trumps-freeze-us-122107566.htmlをを参照のこと。(WORIG 3/17)

◎FEBC-Koreaからの中波VOA/RFA中継も中止
 
フィンランドのMauno Litola氏によると、FEBC-Korea(韓国極東放送)からは、VOA(20:00-24:00 1188kHz、02:00-03:00 1566kHz)、RFA(19:00-20:00 1566kHz、03:00-04:00 1188kHz)で朝鮮語放送の中波中継が行われていたが、VOAは放送停止直後に、RFAは3月24日より中継が中止され、別番組に切替わっている。(WORIG 3/24)

◎フランスAllouisの長波162kHzが今後10年延命

 フランスのRémy Friess氏によれば、同国Allouis送信所から出ている162kHzの長波時報信号(ALS162)について、2025年2月19日に、今後10年は維持することが決定された。元記事はhttps://www.leberry.fr/allouis-18500/actualites/le-signal-horaire-emis-par-l-emetteur-d-allouis-maintenu-pour-dix-ans_14643622/。(Medium Wave News March 2025 via WORIG 3/1)

Allous送信所の長波鉄塔(Wikipediaより)


◎モルドバGrigoriopol送信所からのロシア中継減少
 ウクライナのAlexander Miatlikov氏によると、モルドバGrigoriopol送信所からの中波で行われているロシア放送の中継が2025年3月1日より縮小された。縮小後のスケジュールールは次の通り。
 Radio Rossii 999kHz 1000kW 無指向 04:00-09:00
    Vesti FM 1413kHz 500kW 80°03:00-16:00
 原情報はhttps://t.me/s/powerfulradio/269参照のこと。
(Medium Wave News March 2025 via WORIG 3/1)

◎海峡之声広播電台がスケジュール変更
 中国福建省の海峡之声広播電台は2025年3月1日にスケジュールの更新を行った。それによると毎日の放送時間は07:55-24:00で、毎週水曜日のみメンテナンスのため12:55-24:00の放送となる。全時間放送するのは
中波666/783/1269kHz、FM90.6/99.6/97.9MHz、オンライン放送http://www.vos.com.cn/である。短波の4900kHzでは従来位通り17:37-20:31とモニターされた。同局のQTHは中国350025福建省福州市鼓楼区园垱街15号。E-mailは<hxzs_vos @ 163.com>である。番組表はhttps://vos.com.cn/haixiagaikuang.shtml?num=1を参照のこと。(赤林)

◎NASWA SWL FESTの開催迫る
 NASWAのJohn Figliozzi氏らによると、2025年4月25-26日にペンシルバニア州Fort WashingtonのHoliday Inn Express & Guest Suitesで開催予定のNASWA SWL FESTは今年もZOOM参加することができる。参加予定者はhttp://www.swlfest.comをチェックして欲しい。詳細なスケジュールは決まり次第連絡する。(WORIG 3/3)

◎オースラリア気象局eQSLを発行
 ロシアのEvgeny Kornykhin氏によると、オーストラリア気象局Australian Bureau of Meteorologyは、音声またはFAXによる放送の受信報告に対してeQSLを発行している。受信報告はhttps://reg.bom.gov.au/other/feedback/にある同居へのfeedback formから送付することができる。(RUS-DX #1330 via WWDXC TP 1609)同局はクインズランド州CharlesssvilleよりVMCのコールサインで音声 2201/4426/6501/8176/12366/16546kHz、FAX 2628/5100/11030/13920/20369kHz、西オーストラリア州WilnaよりVMWのコールサインで音声 2056L/4144/6230/8113/12362/16528kHz、FAX 5755/7535/10555/15615/18060kHzで毎時30分に気象通報を放送しています。音声はSSBモード、出力は1kW。

◎現在生きているブラジル短波局
 ブラジルのRudolf Grimm氏によると、2025年3月初旬現在正常に送信しているブラジル短波局は以下の通りである。
 6010kHz Radio Inconfidencia, Belo Horizonte MG
 6180kHz Radio Nacional da Amazonia, Brasilia DF
 9665kHz Radio Voz Missionaria, Camboriu SC.
 9818kHz Radio Nove de Julho, Sao Paulo SP - 一定時間のみ短波が出ている
  11750kHz Radio Voz Missionaria, Camboriu SC.
  11780kHz Radio Nacional da Amazonia, Brasilia DF: In normal activity.
  11815kHz Radio Brasil Central, Goiania GO - 音声は歪み、スプリアスを11960kHzにまき散らし状態は悪い
  15190kHz Radio Inconfidencia, Belo Horizonte MG
 4895kHzのRadio Brasil Centralは停波している。また5940kHzのRadio Voz Missionariaは送信機から出火して停波中で復旧の見通しは不明である。(HCDX via WWDXC TP 1609)

◎コロンビアのRadial El Prado健在
 米国のBrandon Jordan氏はコロンビアのOrganizacion Radial El Pradoが6017kHzで健在であることを2025年3月3日に確認した。10:15頃コロンビアの歌謡曲の他メキシコの歌も放送されていた。(WWDXC TP 1609)
 
◎World Music Radioの現状
 デンマークWorld Music Radioによれば、同局の15700kHzの送信は2025年2月28日に復旧した。当面南向ビームの出力200Wで毎日16:00-04:00に放送するが、A25では14:00-07:00ないしは24時間放送に移行する予定である。
 Copenhagenの927kHzは3月初旬現在停波中だが、同月中に復旧する可能性が出てきた。
 5930kHz、25800kHz(何れも150W)は24時間放送を行っている。特に25800kHzは伝播状況が良いようである。(WWDXC TP 1609)

◎暴風でインド中波局が停波
 インドのJose Jacob氏がGazettの報道として伝えたところによると、インドChhattisgarh州JagdalpurにあるAkashvaniの中波送信鉄塔が2025年2月21日暴風のために倒壊した。そのためこの送信所から行われていた756kHz(AM 100kW、1997年インド製 BEL HMB-104)及び747kHz(DRM 100kW、2017年製Nautel NX-100)の中波放送が停波した。この中波送信鉄塔は48年前に建設されたもので高さが168mあった。同地では現在FM放送(100.1MHz 100W)のみが行われている。原記事(ヒンズー語)はhttps://www.thegazette.in/2025/02/48-year-old-168-meter-high-tower-of-
Akashvani-Jagdalpur-collapses-20250222.htmlを参照のこと。(DX India 2/27 via WWDXC TP 1609)

◎ロシアRadio Arcticが短波放送も計画
 ロシアのAnatoly Klepov氏によると、ロシアの北極海沿岸地域をカバーするRadio Arctic(Радио Арктика)が沿岸各地で、石油・天然ガス関係者、船舶関係者、軍事関係者向けに放送を行っている。放送は7つの地点からFMで行われているが、局の周囲50kmしか届かないために沿岸地域全体をカバーしきれておらず、特にこの地域に従来から住んでいる住民には受信機会がない。そこでこの地域を100%カバーする放送プロジェクトが発足しており、短波でDRM-30形式のデジタル放送を実施する計画が進んでいる。なおこの局のwebサイト(http://radioarctica.ru/)ではストリーミング放送を聞くことができる。(RUS-DX #1331 via WWDXC TP 1609)

同局のスローガン画面「ロシア初の北極デジタル放送局」


◎2025年のEDXC会議はスウェーデンUllaredで開催
 EDXCのChristian Ghibaudo氏によると、2025年のEDXC(European DX Conference)会議はスウェーデン南東部の観光都市Ullaredで、SDXF(Swedish DX Federation/Sveriges DX-Foerbun)の年次総会「DX Parliament」と合同で2025年6月13-15日に開催されることになった。Ullaredはスウェーデン屈指の観光都市で、大きなショッピングセンターがることでも有名である。デンマークの首都Copenhagenの北245kmに位置し交通の便も良い。会議のみの参加料は200SEK、夕食会参加料は別に700SEK、コーヒーブレイク参加料は別に250SEKである。また「遠足」として保存海岸局Grimeton Radioを見学する予定で見学料は別途240SEKである。全部参加するとほぼ€125程度となる(宿泊料別)。参加希望者はhttps://edxcnews.wordpress.com/2025/02/27/edxc-2025-conference-june-13-to-15-ullared/を参照して申し込み手続きや宿泊手続きを行って欲しい。詳細はホストとなるSDXFのMichael Andersson氏<secretary @ sdxf.se>に問い合わせる。(BrDXC-UK iogr news 3/3 via WWDXC TP 1609)

SDXFの招待ポスター「Ge-kůsにようこそ」 "Ge-kůs"はEDXCが開催されるUllaredのキャンプ・宿泊施設


◎Radio Dabanga・Radio Tamazujiが更なる放送時間カット~存続の危機か?
 WRTH Appによると、オランダを拠点とするスーダン方面向2局はB24放送時間の更なるカットを行った。その結果B24の放送は以下を残すのみになった。
    Radio Dabanga(スーダン向): 01:00-02:00 15550 Issoudun アラビア語
 Radio Tamazuj(南スーダン向): 12:30-12:45 11650 Madagascar アラビア語 
  00:00-00:15 15550 Madagascar アラビア語(水・金曜は英語ニュース)
(BDXC "Communication" Mar 2025 via WOIRG 3/8)
 ドイツのKai Luidwig氏によると、これら2局の放送時間は2024年からカットされ続き、ついに最小限の段階に至った模様だ。理由は現在のオランダ政府からの資金の枯渇である。MadagascarのTalata Volondry送信所とオランダの政府団体との関係も途絶えているとのことである。(WORIG 3/8) 現在のヘルト・ウィルダーズ政権は「オランダのトランプ」との呼ばれ、アフリカの民主化等の活動には批判的とされています。

◎ポータブルDRM受信機発表
 Digital Radio Mondialeによると、このほど米国のSolar Grove Solutions社よりポータブルDRM受信機Model N88が発表された。中波・短波・FM用でアナログ受信とDRM受信が各帯域で可能である。単三乾電池2個で駆動する。発売は2025年第4四半期の予定である。詳しくはhttps://www.radioworld.com/tech-and-gear/digital-radio/solar-grove-introduces-a-personal-drm-receiverを参照のこと。(WORIG 3/8)



◎エチオピアにの中波教育局出現 ~日本が建設!
 英国のTony Roger氏によると、エチオピアAddis AbabaのSDRで聞いたところ、630kHに中波局が2025年2月より出現した、教育局らしくアムハラ語及びオロモ語の講義番組が多く、合間にエチオピア音楽が入る。番組内容からOromia Education Bureauが関連していると思われる。自動音声翻訳で聞いたところ、「これから5学年の環境科学の教育を行います」、「これからOromia Education Bureau制作の7学年のアムハラ語教育を行います」、「この番組はアムハラ語を第二外国語とする人向けです」というような文言が聞き取れた。放送は現地時間の昼間のみであった。
 米国のRon Howard氏によると、これは日本の援助で整備中のRadio Ethiopiaの教育放送でないかと思われる。この教育放送計画では国内8か所にスタジオ、12か所の新たな送信所を建設することになっている。それによると、Gondarに中波630kHz(1kW)の送信所を建設することになっている。(WWDXC TP 1610) GondarはAddis Ababaの北200kmの都市です。JICAのODAサイトにこのプロジェクト(エチオピア・第二次遠隔地教育機材整備計画)の報告が掲載されています。https://www.jica.go.jp/oda/project/0309500/index.html。
  米国のRon Howard氏によれば、この放送では局名を「Yetimihiriti Radiyo」とアナウンスしている。これはアムハリ語で「教育放送」という意味である。「FM 94.7 Educational Radio Station」という名称で、Addis AbabaではFMでも出ている模様である。(WDXC TP 1612)



◎「北部湾在線」がリニューアル

 旧広西人民広播電台の公式サイト「北部湾在線」がこのほどリニューアルを行い、https://www.bbrtv.com/に生まれ変わった。表示も中国から英語となり、旧サイトで提供されていたコンテンツはほぼすべて変更され、旧広西人民広播電台関連の情報は表示されなくなった。サイト自体の目的を広西の対外宣伝サイトに変更した模様である。またベトナム語(https://vn.bbrtv.com/)、タイ語(https://th.bbrtv.com/)、カンボジア語(https://kh.bbrtv.com/)のページも設けられた。(Cahcn的自留地 3/11) ラジオ放送「北部湾之声」のストリーミンングはhttps://www.bbrtv.com/bbr.htmlで提供されていますが、短波の周波数等は紹介されていません。また旧サイト「北部湾在線・新媒体」https://stream.bbrtv.com/は3月現在存在しています。



◎Europe 1の70周年記念サイト
 フランスのChristiane Gibaudo氏によると、かつて183kHzの長波で全欧をカバーしていたEurope 1は放送開始開始70周年を迎えた。これを記念して当時を懐かしむ人向けに特別サイトが開設されている。https://www.europe1.fr/webradios/235161。(WORIG 3/12) 183kHzの長波放送は2020年1月1日に廃止され、現在はFM放送のみ(Paris 104.7MHzなど)になっています。2021年に右翼系メディアに買収され、局の性格も変わりました。



◎メキシコXEPPMが停波中

 米国のGlenn Hauser氏によると、メキシコに残る最後の短波局XEPPM(6185kHz)がこのところいつもの時刻(18:00過ぎ)に聞こえていない。Mexico CityにあるリモートSDRでも聞こえない。WRTH2025には07:00-21:00となっている。2025年3月現在の公式スケジュール(https://radioeducacion.edu.mx/carta-programatica-del-mes)では08:00-15:00の時間は放送予定が少なく、15:00過ぎには他局の中継を行うことになっている。https://s2.mexside.net/cp/widgets/player/single/?p=8178では音声配信を行っているが、ライブのストリーミング配信ではないようである。何が起こったのだろうか?(WORIG 3/12)

◎IRRSのA25スケジュール
 インドのAlokesh Gupta氏によると、イタリアIRRSのA25スケジュールは次のように発表された。
 欧州・中東・アフリカ向英語(European Gospel Radio、IPARを含む)毎日 03:00-04:00 7290 150kW 土 17:00-18:00 9510 150kW 日 18:30-21:00 アフリカ東部向オロモ語(IPAR) 木曜以外 00:00-00:30 15425 300kW
(WORIG 3/12) 送信所はKostinbrod、IPAR(Internationa Public Access Radio)はNEXUS-IBAが小規模NPO向に提供しているメディア。

◎中国放送局の停波
 陝西省の陽陵之声広播(FM104.0MHz)が2025年3月1日に停波した。同時に陽陵電視台の第二チャンネルTV放送も廃止された。なお陽陵は陝西省咸陽市の西南端に属する区であるが、ここは「農業ハイテク産業実証区」として事実上は陝西省が直接管理する県レベルの地域となっている。 (小林放送局 2025.2.23-3.1)
    2025年3月1日、広西壮族自治区の柳州郷村生活広播(FM105.9MHz)が放送を停止した。放送停止の公表は行われずに放送が出なくなった。なお同局は2025年1月に自局制作番組をすべて停止し、以降は柳州交通広播(FM99.1MHz)の番組を中継していた。放送停止に伴い同地のケーブルTVのラジオチャンネルのリストからも削除されたが、確認したところケーブルTV上で105.9MHzに合わせると音楽を繰り返し放送するラジオ番組が出ていたが局名アナウンスは出なかった。同局は本来農村生活を支援する目的の放送だが、実際には当初から音楽のみを流す放送であった。このことが放送停止になった原因かどうかは分からない。なお同局を管理する柳州広播電視台は2024年12月30日にはTVの公共チャンネルを廃止している。(Cahcn的自留地 3/2)
    広東省の汕頭経済広播(FM102.0MHz)が2025年3月31日で廃止される。汕頭広播電視台のリストラ対象と以前からされていた。(小林放送局 2025.3.23-29)

◎武装勢力の侵入でRadio Kahuziに暗雲
 米国のDan Robison氏がコンゴの宗教局Radio Kahuziから受け取ったメールによると、Kahuziに武装勢力が侵入したため、短波放送の再興どころか局の存続に暗雲が立ちこめている。同局はFM放送を継続しているが、現地の日没から日の出までの間はいつ銃撃に遭うかわからず危険なためにスタッフの安全が確保できない。そのためスタッフが安全に出勤できた時にしか放送が行えない状況である。(WORIG 3/13) コンゴ東部では隣国ルワンダ政府の支援を受けていると見られる反政府武装勢力M23が攻勢を強めており、Kahuziでも政府軍との戦闘が繰り広げられている模様です。

◎ロシアの中波局は消滅段階に!
 ウクライナのAlexander Miatlikov氏によると、2025年3月16日でモスクワを本拠地とするロシア正教局Radio RadnezhはSt.PetersburgのOlgino送信所から行われている684kHzの放送を停止した。これは局自身の意思決定によるもので、一時的な停止か恒久的な停止かは不明である。Krasnodar地区にて1583kHz(30W)で放送を行っていたRadio Chistaya Volnaも過去数ヶ月停波中であることが明らかになった。これで現在ロシアで行われている中波放送は極東地区で765kHzで行われているVostok Rossiiのみとなった。但し1053kHzの中波放送を停止中であるSt.Petersburgのカトリック局Radio Mariaは財政状況が許せば中波放送を復活したいとしている。(WORIG 3/15)

◎トルコTRTが短波送信機増強
 トルコTRTはEmirler送信所の短波送信機をスイスAmpegon社製の300kW送信機に更新した。新送信機はA25シーズンでは22:00-23:00のロシア語放送に11965kHz(205°)で使用されることが明確になっている。(RUS-DX #1333 via WORIG 3/16)

◎謎のブザー局UVB-76の動き活発化
 過去40年以上4625kHzでブザー音を送り続けているロシアのUVB-76局の動きが、2025年2月12日トランプ・プーチンの電話会談前後に活発になった。2月は全体で46通のメッセージが送られたが、同日だけで25通が送られた。送られたメッセージには"бич"(鞭)、"бульваръ"(大通り)、"спидкрат”(エイズマニア?)、"креакы”(きしみ)、"Бпахмапутра”(ブラーフマの子供)等のキーワードが含まれていた。この局はロシアでは「夏」という隠語で呼ばれている。推測によるとこの局はロシア諜報機関や軍とつながりがあり、ロシア西部軍管区が出している信号が中断された事を察知すると自動的に西側へ向けた核兵器を発射する指令を発信する「終末ラジオ」の役割を果たしているという。ロシアはこのような短波を使った暗号通信を現在も諜報員向に指令に使用している。2010年に米国FBIによるロシア人諜報員の摘発時には司令用に7887kHzで暗号数字が送信されていた。(Shortwave Bulletin 3/16 via WORIG 3/16)

◎Voice of Hope AfricaのA25スケジュール
 ドイツのHansjoerg Biener博士によると、ザンビアのVoice of Hope AfricaのA25スケジュールは以下の通りである。
 月-金 22:00-23:00 9680 スワヒリ語
 毎日 23:00-01:00 9680 英語
 毎日 01:00-06:00 4965 英語
 送信所はLusaka、出力100kW、無指向性である。(WWDXC TP 1611)

◎AWRアフリカ向のA25スケジュール
 AWRのアジア向以外(アフリカ向)のA25スケジュールは以下の通りである。
 MGLOBE Madagascar送信所 11:30-12:30 00:00-01:00 6065kHz 125kW マダガスカル向マラガシー語
 MBR Nauen送信所 02:30-04:00 (02:30 オロモ語、03:00 ティグリナ語、03:30 アムハラ語)15440kHz 250kW エチオピア向
                            04:00-06:00(04:00 ハウサ語、04:30 イボ語、05:00 ヨルバ語、05:30 ピジン語)15440kHz ナイジェリア向
(WWDXC TP 1611)

◎KTWRのDRM放送A25スケジュール
 インドのJose Jacob氏によると、KTWR・DRM放送のA25スケジュールは以下の通りである。
 土曜 20:00-20:30 12120 90kW 305° 中国向英語
 土曜 20:30-21:30 11965 50kW 350° 日本向 20:30 日本語 21:00 英語
    日曜 01:00-01:30 15390 90kW 290° インド向Vari語
 月曜 01:00-01:45 15390 90kW 290° インド向英語
(WORIG 3/19)

◎BBC外国人には国内向ラジオ放送へのアクセスをブロック
 英国のMike Terry氏がThe Telegraphの報道として伝えたところによると、BBCは2025年4月より海外からのBBC Soundsへのアクセスをブロックする。海外の聴取者はBBC.comのみアクセスが許可されごく一部のコンテンツのみ聴取できる。BBCは、以降でもBBC Radio 4、BBC World Service等1000以上のコンテンツにアクセスできるので問題はない、BBC Soundsは英国内聴取者の受信料で運営されているサービスであり、英国の聴取者だけにより良い価値を提供するのは当然としている。これに対して海外の聴取者を切り離すことになるとして反対の論調もある。またBBC Soundsには今後アクセスする際に広告を導入する予定で、これに対しても物議を醸している。原記事はhttps://www.telegraph.co.uk/business/2025/03/20/expats-to-be-cut-off-from-bbc-radio-within-weeks/WORIG 3/20を参照のこと。(WORIG 3/19)  BBC Soundsの冒頭にメッセージが表示されています。



◎ベルギーRadio Ondaにルクセンブルグでの短波放送免許

 フランスのMichel Fremy氏によると、ルクセンブルグのメディア大臣Elisabeth Margue氏は、ベルギーのRadio OndaがルクセンブルグJunglinster送信所より4基の短波送信機を運用する免許を与えた。運用が許可された周波数と出力は、6140kHz-1kW、9530/15190/25850kHz-100Wである。免許期間2035年12月31日までの10年間であるが、更新することが可能である。Radio Ondaはベルギーのブラジル人社会向のコミュニティー局で本拠地はBrusselsのBockstael駅近くにあり、現在オンライン、DAB+(Brussels市内)、オランダの短波送信施設を借用して短波で放送している。ルクセンブルグでの免許取得に伴い、オランダから送信所を移設することになる。(WORIG 3/22)

◎SDXFが4/18に特別放送
 スウェーデンのSDXF(Swedish DX Federation)は2025年4月18日(金)に北欧のDXerや、無線愛好家向けに60分の特別放送を行う。放送番組はGoran Lindemark氏の制作によるもので、特集と音楽から構成される。スケジュールは以下の通り。送信はドイルChannel 292。
 4/18 16:00-17:00 9670
 4/19 01:00-02:00 9670 (再放送)
 受信報告は<qsl @ sdxf.se>へ。詳細はhttps://www.sdxf.se/WP/へ。(RUS-DX #1334 via WORIG 3/23)

◎HFCC A25正式スケジュール入手可能に
 HFCCのA25スケジュールの正式最新版が2025年3月31日より入手可能となっている。 https://new.hfcc.org/data/a25/。それ以前は暫定版のみ公開されていた。なお米国USAGMの送信所は一応記載されており、「ALTERNATIVE」と表示されている。(赤林)

◎Vatican RadioのA25スケジュールはすべてSMGサイトより
 インドのJose Jacob氏によると、Vatican RadioはA25スケジュールで、USAGM系など他の送信所の使用を止め、すべてイタリアの自局送信所であるSt.Maria di Garelia(SMG)送信所を使用することになった。(WORIG 3/24)

◎中国で無法送信・スパイ行為摘発
 米国のChris Campbell氏がGlobalTimesの報道として伝えたところによると、中国国家安全部は、2025年3月23日、2人の無線愛好家をスパイ行為等で摘発したと発表した。中国外の無線機器を使用する者にはすべてこのリスクがあると警告している。
 港の近くに住む鄭という者は外国の会社から1,000元相当の受信機器の提供を受け、これを組み立て、バルコニーにアンテナを設置して船舶の位置情報を察知し、これをネットで送信していた。これが海軍船舶の位置を外国に伝えたとされ、機器没収の上厳罰に処された。
 また張という者は、ネット上で外国のスパイに接触し、その指示下で送信機器を組み立て、その指示に従ったコンテンツを不法に放送して逮捕された。中国ではこのような行為は3年以下の懲役及び罰金刑、悪質とみなされれば7年以下の懲役及び罰金刑に処せられる。原記事はhttps://www.globaltimes.cn/page/202503/1330661.shtml。(WORIG 3/24)

◎FTIOMとUBMPの4月スケジュール
 米国Tilford Productions社長のBill Tilford氏によると、同社の制作するFTIOM(From the Isle of Music)とUBMP(Uncle Bill's Melting Pot)の4月放送スケジュールは以下の通りである。送信はドイツChannel 292。
 FTIOM: 4/12 02:00-03:00 6070 06:00-07:00 3955
     4/14 03:00-04:00 9670(再放送)
 UBMP:    4/19 02:00-03:00 6070 06:00-07:00 3955
                    4/21 03:00-04:00 9670(再放送)
 放送全部を受信した受信報告に限りリモートSDRを利用した受信報告にもQSLを発行する。メルアドは<Bill @ tilfordproductions.com>、<Tilfordproductions @ gmail.com>。詳しくはhttp://www.tilfordproductions.comを参照のこと。(WORIG 3/24)

◎米国の日本音楽番組デジタルサブチャンネルで
 米国カリフォルニア州MalibuのKBUU-LP(99.1MHz)は、サブチャンネルでデジタル放送を行っているが、出力が小さいため、カバレージはあまり広くない。その第3チャンネル(HD3)ではJ1 Radioが制作する日本音楽番組(J1HD)を24時間流している。この番組は2021年9月中旬に試験放送を開始した。また、2022年11月には同州MoorparkのKNJR-LP(107.9MHz)からのアナログ送信をパラレルで行った。なおJ1HD の番組は次のサイトで聴くことができる。https://www.j1fm.tokyo/hd/hd-radio/ (東京 平原哲也氏)MalibuはLos Angles郡西南部の太平洋に面した高級住宅地です。このサブチャンネル放送はMalibu市東部のZuna、ポイントDume、Malibuの3ビーチで受信可能とのことです。FMアナログ放送の音声帯域外の周波数帯のサブキャリアにデジタル信号を載せるIBOC(In-Bound On Channel)方式のデジタル放送「HD-Radio」は既にFCCが2002年に認可した方式で、米国の殆どのFM局はこれに対応した送信設備を有しています。アナログ放送との両立性があり、必要な時にいつでも全面デジタル方式に切り替えることができる利点があります。デジタルサブチャンネルを聞くには「HD-Radio」に対応したラジオが必要です。米国がDAB+などのデジタルラジオ放送に消極的なのはこの「HD-Radio」が既に存在するからと言われています。



◎Rádio Nacional da Amazôniaがスペイン語・英語の番組も放送 ~国際放送化!
 ブラジルのDenis Zoqbi氏によると、ブラジルのLula da Silva大統領は、EBCの総裁Braulio Ribeiro氏に対して、2025年3月31日よりRádio Nacional da Amazônia(RNA)で英語、スペイン語のコンテンツも放送するように指示した。この放送は毎日11:50-12:00に行われる予定である。(WORIG 3/26)
    インドのAlokesh Gupta氏が、ブラジルEBCからのメッセージとして伝えたところによると、RNAの電波はMaranhão, Piauí, Bahia, Minas Gerais, Mato Grosso, Goiás州等のブラジル諸州6,000万人をカバーしているが、国外にも届き多くの受信報告が英語、スペイン語で寄せられている。そこで海外のリスナー向の「短波国際放送」を毎日10分間行い、「国境なき放送局」として国際的・文化的な情報を提供することにした。(WORIG 3/27) ブラジルとしては久しぶりの国際放送となります。

◎衰退極まったDWのA25スケジュール
 米国のGlenn Hauser氏によると、DWのA25スケジュールはたったこれだけになった。
 アラビア語 水 21:15-22:15 15275 17800 (Issoudun 250kW 133°) 木 03:30-04:15 15275 17840 (Nauen 250kW 150°)
 アムハラ語 毎日 10:00-11:00 15275 17800 (Issoudun 250kW 130°)
(WORIG 3/27) 短波放送はスーダン向アラビア語・エチオピア向アムハラ語のみとなり、1日平均1.25時間しかありません!
 
WRNのロシア向短波放送A25スケジュール
 ウクライナのAlexander Miatlikov氏によると、英国World Radio Network(WRN)のロシア向ロシア語短波放送のA25スケジュールは、02:00-05:00 13650(Dahabbaya 250kW 345°)となった。
 この内他放送局の中継は以下の通りで、他はWRN独自番組。
 Radio Prague International 木 02:00-02:30 日 04:00-04:30
 BBC(podcast) 日・月 02:00-02:30
 UNR 火 02:30-03:00 月 03:00-03:30
 NHK World Radio Japan 毎日 03:30-03:50
 Radio Exterior de España 火・木・土 04:00-04:30
 Radio Slovakia International 毎日 04:30-05:00
 詳しくはhttps://wrn.world/podcast/15c28e77-da75-4604-aa2e-f66c1aa82feb/を参照のこと。
(WORIG 3/29)

◎BBC-WSのA25英語放送スケジュール発表
 米国のStephen Luce氏によると、BBC-WはA25の英語放送スケジュールを発表した。中東向の中波中継が増加している。https://www.bbc.co.uk/programmes/articles/2x9tqt6mc05vB2S37j8MWMJ/global-short-wave-frequencies。(WORIG 3/30) 東南アジア向英語放送は 21:00-23:00 21565 Madagascar 250kW 85°、07:00-09:00 15310 A'Seela 250kW 100°のみです。DRM放送は、14:00-15:00 5875 Woofferton 100kW 78°、00:00-01:00 21540 Woofferton 100kW 82°となっています。なおアジア向のビルマ語はTashkent、朝鮮語はTashkent、Dushanbeの送信所より行われることになっています。「BBCも遠くなりにけり」。

中国からのDRM試験放送A25スケジュール
 中国国家広播電視総局が2025年3月28日に発表した中国からの短波DRM試験放送のA25スケジュールは以下の通りである。
 CNR第一放送(中国之声)
  北京 10:00-18:00 13825 30kW 175° ID:0 
     19:00-01:00 6180 30kW 0° ID:3EA
        烏魯木斉 07:00-10:00 9655 30kW 98° ID:3EC
        10:00-17:00 17830 30kW 98° ID:3EC
          17:00-21:00 9655 30kW 98° ID:3EC
  昆明 10:00-13:00 15180 30kW 32° ID:3EB
                   13:00-20:00 13810 30kW 32° ID:3EB

  斉斉哈爾 06:00-02:00 15760 30kW 225° ID:1
  東方 07:00-02:00 21530 30kW 341° ID:3E8
                  10:00-18:00 17770 30kW 16° ID:27FA
    CRI (華語環球広播)
  すべて昆明 150kW 135° ID:3F2
  10:00-11:00 13730 11:00-12:00 15670 12:00-13:00 15590  13:00-14:00 15640
  14:00-15:00 15720 15:00-16:00 15630   16:00-17:00 15720 17:00-18:00 13730

(Cahcn的自留地 3/28)

◎Radio PowerRumpel
    ドイツのRadio PowerRumpelからのメールによると、同局は2025年4月より夏スケジュールとなり次のように放送する。
 毎月第2土曜日の翌日(4月は13日) 03:00-04:00 6070 (Channel 292)
    再放送毎月第3金曜日の翌日(4月は19日) 03:00-04:00 6070 (Channel 292)
    同局のメルアドは<radiopr @ partyheld.de>、URLはhttp://pr.rdxf.deである。
(RUS-DX #1335 via WORIG 3/30)

◎「みんなのBCLマニュアル2025」頒布開始 ~秋葉原BCLクラブ
 秋葉原BCLクラブでは「みんなのBCLマニュアル2025」の頒布を開始した。内容は    ●開局間近!「あいラジ」代表に聞く、・国内放送局の現状、●民放ラジオ局系列局一覧表、●教えて!OMさん!<kazu kobayashi さん>の巻、●BCL FAQ(よくある質問)、●BCLこれだけは知っておこう〜BCL 用語集、●国内民放中波局受信ガイド☆聞こえなくなる前に、●ラジオが好きだ!〜私のラジオ受信歴〜、●海外日本語放送ガイド、●秋葉原BCLクラブからのお知らせ、●あとがき である。体裁はA5版146ページ。オールカラー版のオンデマンド出版となっている。価格は送料別で\2,750。注文・サンプルはhttps://www.seichoku.com/item/DS2006905へ。なお今後「みんなの周波数リスト2025」も発行予定である。(秋葉原BCLクラブ 伊藤 晃氏)

裏表紙・表表紙


◎SDXFがイースター特番
    スウェーデンのChrister Brunström氏によると、Swedish DX Federationは主としてスウェーデン及び北欧諸国のDXer向けに来る2025年4月18日にイースター特番を放送する。いつも通りGöran Lindemark氏制作の音楽を交えた楽しいDX番組で、スケジュールは以下の通り。
 4/18(金) 18:00-19:00 9670 (Channel 292)
    4/19(土) 01:00-02:00 9670(Channel 292、再放送)
 受信報告、感想、リクエスト等は<qsl @ sdxf.se>へ。
(Shortwave Bulletin 3/30 via WORIG 3/31) 春分後の最初の満月の次の日曜日がイースターなりますので、2025年は4月20日が正式にはイースターとなります。

◎デンマークの郵便システム廃止の影響
 スウェーデンのKarl-Erik Stridh氏によると、デンマークで郵便事業を行ってきたPostNord Danmarkが2025年いっぱいで郵便事業を廃止するため、郵便ポストの撤去作業を進めている上、郵便局の私書箱の廃止を進めている。郵便の集配は行われなくなるため、デンマークの放送局へは受信報告を手紙で送れなくなる。デンーマークの短波局World Music Radio(WRN)は今までE-mailによる受信報告等を歓迎していなかったが、最近Radio 208(1440kHz)でE-mailアドレスを紹介している。(Shortwave Bulletin 3/30 via WORIG 3/31) Radio 208のメルアドは<mail @ radio208.dk>、WRNのメルアドは<wmr @ wmr.dk>。リモートSDRでの受信報告拒否はそのままのようです。現在日本からはまだ郵便を送れますが大幅に遅延するとされています。デンマークから日本への航空便料金(100g以下)は現在でも50DKK(約1,100円)です!

◎USAGM高出力中波送信所の送信停止状況
 USAGMの高出力中波送信所は2025年3月中旬よりすべて停止している。その後どうなるのかは不明である。
 ボツワナ Selebi-Phikwe送信所 600kW 909kHz
    シブチ Dorale送信所 600kW 1431kHz
    クウェート Umm al_Rimam送信所 600kW 1548kHz
    タイ Ayutthaya送信所 1000kW 1575kHz
(NZ DX Times April via WORIG 3/31) 韓国のJeju送信所1566kHzも掲載されていましたが、これはFEBCからの中継ですので除外しました。他にアフリカ各地にはVOA AfricaのFM局があります。

◎Music For Joy DRM放送A25スケジュール
 Media Broadcast社ドイツNauen送信所からのノンストップ音楽DRM放送Music For Joy(M4J)のA25スケジュールは以下の通りである。出力は100kW。
 火・木 22:00-23:00 17670 62° 東アジア向
 水・金 03:00-04:00 13730 158° アフリカ東部向
 水・金 03:30-04:30 11710 101° 欧州東部・ロシア向
 水・金 05:00-06:00 11615 213° アフリカ西部向
(drm.org)


出展略称

   WORIG : World of Radio io group
   WWDXC TP:World Wide DX Club Topnews  
   HCDX: Hard-Core-DX  
   JSWC: Japan Shortwave Club  


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