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【私が感じる通訳・翻訳の厳しさ】 英語学習をしている人なら誰でも一度は、通訳者や翻訳者になりたいと思ったことがあるかと思います。 「通訳・翻訳」は英語を使った職業の花形的存在です。 ただ、どちらも半端でないほど大変な世界です。 私は、かつて通訳養成学校に通ったことがありますが、厳しさを痛感しました。 (詳しくはコチラをご参照下さい) 私の場合、英語学習自体は好きなことなので、耐えられたのですが、授業中の極度の緊張感に耐えられませんでした。 通訳の資質というのはいくつかありますが、私が思う一番重要なのは強靭な「精神力」だと思います。 英語や日本語が出来るだけでは駄目なのです。 通訳は翻訳と違って、短時間の間に、時には考える間もない程に適訳をださなくてはなりません。 常に時間的なプレッシャーの元で仕事しなくてはならないのです。 言い換えれば、常に緊張した状態で仕事しなくてはならないということです。 どんな状況に置かれても耐えられる、強い精神力がないと、プロとしてはやっていけないと思います。 通訳養成学校の授業だけで、多大なストレスを感じた私は、「これを一生の仕事にすれば体が持たないな」と悟りました。 次に翻訳について考えてみたいと思います。 翻訳は、一見、通訳から比べると、時間的なプレッシャーがないので、ストレスの少ない職種だと思えるかもしれません。 自宅でじっくり辞書等で調べる時間もあるし、人に接する機会も少ないので、対人関係が苦手の人でも務まるような気がします。 ただ、私も最近、大学生の従兄弟に頼まれて、難しい論文やインタビューを訳す機会がありましたが、めちゃくちゃストレスが貯まりました。 締め切りがあるので、それは絶対に守らなくてはならないし、かといって、最初は、日にちがあるので、集中してやる気になれないのです。 先伸ばしにして、最後にあせるというパターンです。 あせった時のプレッシャーはかなりきついものがあります。 子供の頃、夏休みの宿題を最後まで大切にとっておいたタイプの人は要注意です。 上司の目とかもないので、やるもやらないも自分次第となります。 自分で時間をうまくコントロールできる人でないと大変なことになると思います。 また、訳す英文もすべて、自分の得意分野とは限らないので、適切な日本語訳を選ぶのに、ものすごく苦労します。 ある英単語に対しては、その業界では当たり前となっている決まった日本語訳があるのです。 勝手に別の訳にしてはいけないのです。 そういった訳をはじめ、背景知識などを調べるのに膨大な時間が必要となります。 また、これは通訳にも言えることですが、訳す原文がかなりまずい場合も多々あります。 通訳養成学校でも、実際に、政治家などのインタビューを初見で訳させられたりしましたが、彼らの日本語がかなりおかしいのです。 主語と述語が一致しなかったり、主語が抜けていて、誰のことをいっているのかさっぱりわからなかったり、やたら1つの文章が長かったり、必要以上に省略が多かったりと、例を挙げればキリがありません。 また、難解な歴史上の人物の言葉を引用したり、日本人にしかわからないような精神論を語られても、英語にするのは、難しいし、西洋人に理解してもらうのはさらに困難を極めます。 プロになれば、そういった文章も当然のごとく訳さなくてはなりません。 というか、通訳者が訳しやすいような日本語をしゃべってくれる人の方が圧倒的に少ないのが事実です。 翻訳でも、原文が悪文だとかなり辛いものがあります。 実際に私も従兄弟に頼まれた翻訳ではかなり苦労しました。 最初に訳した大学教授の論文などは、1つの文章が7行もあるのです。 そのまま、頭から訳しても読んだ人は意味をすんなり理解するのは困難です。 しかたないので、3つくらいの易しい文章に分けて訳さなくてはなりません。 1つの文章が7行も続けば、頭がついて行きません。 それも難解な単語ばかり使った論文調の文章です。 最後には、原文を書いた人を連れてきて、一言言ってやりたいくらいイライラしました。 実際に翻訳をやってみて思ったのは、「翻訳も通訳に引けをとらないほど大変な仕事だ!」ということです。 花形の職業ですが、どちらも憧れだけではなれないと思います。 どの世界でもそうですが、プロになるというのは、相当の覚悟と努力が必要です。 ただ、それだけにチャレンジする価値はあると思います。 翻訳家デビューのチャンスを提供するメンバーズクラブ |
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