オバチャリダー北の大地を行く (ミレニアム編)その
7月28日 (6日目)

夕べは、ぬるめのジャグジーがあったので、久し振りにゆったりと温泉を堪能しました。
朝食後、のんびりと小函、大函方面にポタリングしようと出かけます。 本当は石狩川に沿って遊歩道があり、自転車も通れるのですが、大雨のせいで落石があり、1部通行不能になっています。 仕方なく国道を行きます。 トンネルになりました。

3.4kmのこわいトンネル

「銀河トンネル」は3.4Kmも距離があります。 右側に歩道があるのですが、ここが今回の北海道旅行で一番こわかった所です。
車の音、特に大型トラックの音が遠くから響いて来て、だんだん大きくなり、私のすぐ横で轟音と突風が起きます。 まるでミサイルが私をめがけて飛んできて、間一髪、すぐ横で爆発した・・という感じです。 それが前からも、後からも飛んで来るのです。
電気がついているとは云え暗いですから尚更です。 残り数百メートルの所から、歩道だけトンネルから出て側道になります。
ああーこわかった!そこから国道を横切り、やっと自転車道になりました。 寒いくらいの小さいトンネルを抜けると大函の駐車場に着きます。
ジャガバターを買ってベンチに座り、景色を堪能。 のんびりしていい気持ちです。 
少し雲が薄くなって来ました。 予定通り黒岳に行ってみましょうか。 元来た道をのんびり戻り、こわいトンネルを死ぬ気で抜けて、温泉街に戻ってきました。 ロープウェイ乗り場は国道からちょっと上にあります。 おみやげ物屋さんを覗きながらのんびり登り、切符を買って、次の11:00発まで少しありますから、椅子で一服して待ちます。
待てよ!! 今からなら頂上まで行けるかも、行ける、行ける!
急いで自転車にまたがり、ホテルに戻って支度します。 こんなこともあろうかと、折りたたみ式デイバッグを持ってきています。 
洋服もスパッツにはき替え、薄手のフリース、お水のボトル、昨日買った 「ピーナッツパン」、カメラなどを持って、また大急ぎで戻ります。 国道からの登りもダッシュです。 あー良かった、次の11:20に間に合いました。

リフトから見える黒岳

ひとりでゼーゼー言いながら、ロープウェイに乗りこみ、降りた所でトイレを済ませ・・・ (前回はトイレを我慢しながら頂上に着き、下りも必死で降りたのです。)・・・・ 15分のリフトに乗って7合目に到着です。

ここで、入山ノートに住所・名前を書き込んで杖を借りてさあ登りです。 頂上までは約1時間の道です。
いきなり大きい石の階段状になった所をヨイッショ、ヨイッショと登ります。 この先もずーっとくねくねと階段状の登りだけです。 高山植物が咲く退屈しない道ですが、ヨイッショ、ドッコラショの繰り返しです。
今日は確か「お休みする」はずだったのに、なんでこんなことしてんのかなー!
まっいいっか!

ずーっとこんな感じ

下の方に温泉街が見える

でも、この登山道の良い所は、人馴れしたシマリスがちょこちょこと出てくるのです。 もう可愛いったらない!

「なんかゴハンないかなー」

ウロウロ!

台湾人のカップルからピーナッツ!

8合目でやっと座って休憩です。 距離で約半分、 ここまでで30分かかりました。 まあまあのペースでしょう。 もう汗びっしょり、心臓もドッキン、ドッキン、腿はパンパン。 まーったく、なーんでこんなことしてるんだろうと思い笑ってしまいます。
時間が遅いせいか、人は少なく静かです。 近くの木の上でノゴマが威勢良く鳴いています。 
前回登った時は、朝一番で来たので人が多く行列で登ったのです。 行列っていうのは、プレッシャーがあって辛いものがありました。 でもおかげで案外早く登れたのですが。
長い休憩はかえって辛くなるので、またすぐ歩き始めます。
左上の方に「まねき岩」が見えてきました。 もう後少しのはずです。 ゼーゼーハーハー!
下山してくる人達が、「もうすぐですよー」 と言ってくれます。
もうすぐと言ってもねー、まだなんだよねー、重くなった腿を1歩1歩持ち上げながら、なんとか前へ進みます。
最後の所を「セーノ! ドッコイショ!」と登ってやっと頂上です。 1時間15分でした。
1984m、 ヤッター! 最高の気分です。
まずは記念写真を撮ってもらって、休憩です。 冷える前にフリースを着て、ちょうど良い石の上に座ります。 ガスがかかっていて眺望は良くないのですが、時々サーっと引くと石室の方が見えてきます。 柵の向こうの石の上にシマリスが居ました。 何を考えているのか、ジーっとして動きません。 遠くを見つめたままです。
私はそのシマリスを見ながら、ピーナッツパンを食べてランチにしてしまいます。

哲学するシマリス

ピーナッツパンを食べてる

しばらくすると、哲学シマリスがチョロチョロと近づいてきました。 パンをちぎってやると、手から取って場所を少し移動して食べ始めました。 しぐさがなんともいえず可愛らしい、連れて帰りたい。

ガスが晴れて石室の方が見えて来ました。 せっかくだから行ってみようかな、と少し下ってから 
「っていうことは、また登るってこと?」  思いなおしてまた戻りました。

右に見えるのが石室への道

ここで大事件発生!
カメラが最後の1枚を撮り終わって、巻き戻しを始めました。 ジーっという音が終わり、フィルムを交換しようと蓋を開けると、なんとフィルムがそのまま! ウワっ! バチッ! と蓋を閉めました。 ドキドキしながら見ると電池が切れているのです。 
あああーせっかく撮った写真がダメになってしまう。 ガックリしながら電池を入れ直し、フィルムを交換しました。
(登頂記念の写真他数枚が駄目でした。 シュン・・) しばし呆然!

さあ、そろそろ下るとするか。 靴のひもを締め直して出発。
下りで膝を痛めたりするので、慎重にゆっくり行きます。 1時間かかってリフト乗り場に着き入山ノートに到着時刻を書き入れました。 もう腿がパンパン、膝はガクガク。
ホテルに着いて部屋まで普通に歩くのも大変です。 まーったく、情けない! 
でも沢山遊んだ後は気分は最高です。 まだ誰も居ないお風呂で念入りにストレッチして、それでもまだ脚が2回りほど太くなったような感じは取れません。 明日自転車,乗れるかなー?
まっいいっか!! と 大雪地ビールで乾杯!

本日の走行距離: 17Km

 

7月29日 (7日目)

今日で自転車漕ぐのは最後です。 
ティールームでゆっくりコーヒーを飲んで、9:00 出発です。
「どうぞ、お気をつけて!  がんばってくださーい!」とお見送りを受けてレッツゴー!

いいお天気に壮大な景色、せっかくだからキョロキョロしながら歩道を歩きます。 涼しい川音、ジャーっとまとめて聞こえる蝉の声。
道はやっぱり下っています。 一昨日の経験からすると、愛別まではゆるく下っているはずですから楽ちんでしょう。
「北の森ガーデン」でおやつのラーメンを食べ、時間は沢山あるし、どこか景色の良い所でゆっくり休憩しようと、小さな道を左折して登ってみます。 牧場が左右にあって、「牛の遊歩道」という標識が出ています。 
遠くに国道が見え、エスポワールの鐘も小さく見える、静かな畑の前の日陰でのんびりします。  
ウツラ、ウツラと少しお昼寝タイム。
こんな景色とも今日でお別れと思うと切ない気持ちになります。 こういう旅がずーっと続いたらいいのに。

国道をひた走り、旭川のすこし手前の「永山」にあるヤマト宅急便営業所までで今日の走行はお終いです。
自転車を袋に入れ、「サイクルヤマト便」で、他のものも大部分を送る手続きをしました。
身軽になって歩き始めると、 ????? 歩けない、歩きにくい、・・自転車を漕いでいる時はなんでもなかったのに、筋肉痛はひどいし、自分の脚を左右交互に前に振り出しにくいのです。 なんとなくガニマタ!!
永山駅まで歩くのもシンドイ。しょうがない、近くに停まっていたタクシーに乗って、旭川トーヨーホテルまで行きました。

あーあー夏休みもお終い!

本日の走行距離: 70Km

 

あとがき

私にとっての北海道は「暑かった」ので、東京の酷暑は全然気になりません。 かえって強い日差しを浴びると北海道を思い出し、目をつむると色々な景色が甦ってきます。
自転車をヤマト便で送ったのは正解でした。 帰途が身軽だと疲れも違うようです。 「少し余分に時間がかかります」と言われましたが、月曜日の午前中には到着しました。 両サイドをダンボールで包んであって、とても丁寧でした。 そして宅急便のお兄さんがなんと自転車が趣味の人で、玄関先で盛り上がってしまいました。 以前はツーリング、今はDHだそうです。 そして彼のお兄さんは、あのインターマックスに居るそうです。

自覚出来る疲れはほとんどなく、とは言っても黒岳みやげの筋肉痛がしばらく取れませんでした。
現在の関心事は、「シワ、シミ対策」・・オソイ・・、筋力強化、次回のツーリング! 
ということで、地図を眺める毎日です。 (^^ゞ

自転車のページに戻る


Copyright © 2000 [Chakoban's] All rights reserved.