2012.10

モスクワとクレムリン

クレムリンと聞くと、オドロオドロした共産党の本山のような、秘密の場所・外人近寄りがたし、私はそんなイメージを持って
ロシアに来てしまいました。  ロシアの黄金の環と言われる地方を回り「クレムリン」が行く先ざきで出て来るのに目を白黒
知らないと言う事は恐ろしいものです。    「クレムリンて、モスクワにだけあるのではないの?」 現地のガイドさんに
最初に発した質問がこれでした。   「クレムリンとは城塞のこと、昔は地方の教会が城塞をめぐらし、住民を外敵から守る
役目を果たしていたのです。      ですからクレムリンはこの国には数え切れぬほど沢山に存在します」
とのことでした。



広大なクレムリン(城塞)と赤の広場を象徴する建物ですが(画面タッチ)ここでも大きな勘違いがありました。
赤の広場とはスターリンの共産党が力を発揮し、欧米や日本が呑み込まれそうなイメージを持っていたのです
ところがガイドさん曰く「赤=美しいを意味し、したがって赤の広場とは=美しい広場 と言う意味です」だって!

報道や教育の力の凄さを痛感しました。   見ると聞くとは大違い自分の認識の無さを痛感する出来事です。
さんざんに「鬼畜米英」なんて教え込まれ、挙句に英語を知らねば夜も日も明けぬような世代のくせに、ロシア
に関する認識の無さ!    やはり世界は見て回らねばなりません。   これでまた遊ぶ口実が出来ました。



モスクワ・クレムリンの中にある象徴的な教会や礼拝堂です。 「武器庫」なんて物騒な名前ですが現在は博物館
になって国の宝が展示されてる建物もあります。   団体ですと「とにかくスリが多いですから、荷物を抱いて
などと言い続けられると、少々しんどく成って 「危険があっても、自由に旅したい!」 という思が湧いてきます
(画面タッチ変換  ほら、上を向いてポカンとしているとスリにやられますよ)



モスクワと言えば「ナボォデヴィッチ女子修道院と救世主キリスト聖堂」を抜く訳には行きません(画面タッチ変換)
16世紀に建てられた女子修道院にある湖を眺めながら、チャイコフスキーが「白鳥の湖」を作曲したと伝えられ
また、聖堂はスターリン時代に宗教弾圧で爆破され、2000年に修復されたばかりだそうです。  ロシア語の看板
読めますか? がひっくるかえったりが反対を向いたり、ローマ字読みをしたくても全然見当もつきません

   
日本の感覚でホームに降りようとしたら事故が起きます
荒削りと言うか、ホームと列車の隙間がめちゃくちゃで
まったく統一されていないのにはびっくり、おおまか過ぎです 
 新幹線の中で出会ったロシアの御嬢さんサーシャちゃん
団体の中のおばさんが作った折り紙につられてはしゃいで
居ました。  何処でも子供は可愛いものですね
   
ロシアの地下鉄は防空壕を想定して作ったそうで
大変深い位置にホームがあります(平均100m)
そのため、エスカレーターのスピードが速く慣れるのに大変 
 地下鉄の各駅には労働者を慰めるためにスターリンが
造ったと言う、まるで博物館のような彫刻が飾られ
数千人が避難できるような空間が出来上がっています

日本の旅行案内誌には「地下鉄の撮影は禁止されています」と書かれ、あたかも逮捕されそうに書いてありますが、これも嘘!
「そんなの、10年も前に解除になりました」とガイドが笑っていました。 写真OKですよ! 教会も撮影料100ルーブルでOK



ロシア人は世界一が大好き! そこで鋳造した金と大砲ですが、あまりに大き過ぎてどちらも使いものにならなかった
見本が置いてあります。   鐘は火事に会い消化のために水を掛けたら割れてしまいデカすぎて放置されたそうです。
大砲は大きすぎて一度も使うことがなかったそうです。(画面タッチ 大砲に変換)
   

ロシアと言えば少しは厳めしい姿もありそうな、と探しますがクレムリンの衛兵交代ぐらいしか、それらしい人に会いません。
多分KGBなんていうのが、どこかに隠れているようなイメージがぬぐえないのですが、これも偏見報道のせいなのでしょうか。
庶民は珈琲とお菓子を立ち飲みする、おなじみの様子です。 10年前に行った方の話とはだいぶ様子が変わっているようです



ロシアと言えばバレーのメッカ「ボリショイ劇場」を逃すわけにはいかないでしょう。
ヨーロッパ各国では、戦火にまみれても必ず元通り復興させるのが定番ですね