中国(北京・成都・九賽溝)の旅
北京の中心 故宮 万里の長城 慕田峪の景観 とにかく、中国の変化は大変な物、わずか七年前に訪れた時の日本の終戦時を思わせる思い出が
夢の様に変化しています。 デパートは銀座か新宿かと見まがうほどの活況を呈し、
街には品物と人が溢れオリンピック開催決定前夜の熱気に包まれていました。13億人と言われる国民が共産党一党支配の国家主義で突っ走る怖さを感じるのは、私だけでしょうか?
--- 杜甫草庵横の路地 流石「書」の国、杜甫草庵 この国の歴史と壮大さは、故宮・万里の長城は言うに及ばず四川省の中心「成都」でも、
嫌と言うほど見せ付けられます。 政治は官僚に任せて庶民は口を開けば「経済。経済」
教育レベルも一人っ子政策の都市部では日本を凌駕する勢いです。
国の広さ・人口・資源、どれを取ってもかないません。 人件費の安さも当分続くでしょうから
日本やアメリカ・ヨーロッパの資本が流入し世界の生産基地として君臨して行くのでしょう。
こんなに近くにこのような国が育って行くことに脅威を感ぜずに居られません。
--- チベット自治区のチベット寺院 景色を見るのか人を見るのか? 時あたかも国内旅行ブーム、「経済・経済」で小金を貯めた庶民の楽しみが国内旅行
(一頃の日本とそっくりですね)九賽溝も発見されて十年そこそこだそうですが、
バスに揺られて十三時間を掛け、人を見るのか
景色を見るのか洪水のような観光化は首をひねる所です。
これだけ賑やかでは、四川省名物のパンダだって出て来れませんよね!
ぶつぶつ言っても、九賽溝の自然の魅力にはかないません。 林を流れる清らかな水・水・水
多くの流れが集まって瑠璃色に輝く池が・湖が形成され草原を抜けて瀧となり、それを繰り返し
ながら下流えと続きます。 水流や地形でまったく違った形で続きますから見るものを飽きさせ
ません。 2006現在は成都からの陸路ではなく「九賽溝空港」が出来、短時間で陸の孤島へ
行ける様になりました。 九賽溝を立体化したのがクロアチアのプリトヴィッツエ国立公園です。
--- 林の中を流れ落ちて行きます 草原を流れ --- 淵を作って池となり 瀧となって流れ下ります あっという間に道路が造られホテルが林立するさまは、活気もあり空恐ろしくもあります。
土地は国家の物、成田空港一つにてこずる日本と「高速道路を作るぞ、
貸した土地は返せ」と真っ直ぐな高速道路が延々と続く中国の差を見るにつけ、
どちらが良いのだろうとまた考え込んでしまいます。都市部の中流以上の飲食店は、7年前とは打って変わったサービス競争が始まり、
その変貌に目を白黒、少なくとも日本のファミリーレストラン以上の接客サービスが行われています。
今回の旅行は、旅情や景色に酔いしれるより色々な意味で驚きの連続でした。
都市部と農村・沿岸部と内陸部の生活レベルの格差、この大国「中国」はどの様に変貌して行くのでしょうか?