第194回原宿句会
平成17年8月10日

   
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ご興味のおありの方はお探しください




  直人
跳ね狂ふ乙女を染めてねぶたの灯
茶立虫一人残りし通夜の客
洩れる灯に朱を加へてななかまど
ひさかたの妻とデートのサングラス
流れ星落ち行く先に人の住む

  白美
口の端に廃れし春歌茶立虫
流星や子にあるらしき願ひごと
腰ゆすり蕎麦打つをとこ七竈
夏の月背に隠さる爪の跡
サングラスかけてグレースケリーめく

  正
星流る王家の廟のあるあたり
オホーツクの風に色増す七竈
 マッカーサー進駐
パイプ手に降りるタラップサングラス
千年の杉の高野やつくつくし
旅枕しばし慰め茶立虫

  武甲
茶立虫留守居の夜の胸騒ぎ
秋刀魚焼く煙まつはる家路かな
裕次郎ばりにはずしてサングラス
この先の慶事の兆し流れ星
ななかまど思ひ思ひの歩を競ふ

  利孟
コイン落ち終るテレビや茶立虫
くちなはの渡りて田水静かなる
メドゥーサの首に血飛沫流れ星
ななかまど鞍になじみし尾?骨
ヒーローの見し世もかくやサングラス

  美子
大家族いつしか消えて茶立虫
山の名に女体男体流れ星
ダムまでの細き間道ななかまど
蝉時雨その一途さに打たれけり
敗戦やマッカーサーのサングラス

  箏円
足指のじやんけん遊び秋暑し
ななかまど焔の立てる気配かな
流れ星光り増しつつ遠去かる
茶立虫繰り返される変拍子
喧騒と風情のはざま蝉しぐれ