第195回原宿句会
平成17年9月5日
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正 指先の反りに人呼ぶ風の盆 朝夕に雨降る山居夏の果て 編笠に星降る町や風の盆 螻蛄鳴く模写と模作の美術展 朝取りの枝豆を積む道の駅 白美 枝豆や弥勒化身の布袋さま 新涼や青く澄みたる化粧水 落丁の百科事典や螻蛄鳴く 編笠に隠す笑ひや風の盆 立て掛けしギターのケース夏の果て 直人 去り状を胸に畳んで風の盆 差出人戻しの付箋をけら鳴く 竿先に蜻蛉とまりて肩ゆるむ 二十年通ひし店やだだちや豆 穴あきの靴うち寄せて秋の浜 |
武甲 見廻りの声の遠のき螻蛄鳴く ダイヤから消えゆく列車夏の果て 枝豆を頬ばり選挙談義かな 台風にアジア諸国の女の名 マニフェスト手に持つ客や風の盆 利孟 闇に背を凭せて八尾をどりかな 保線車に砂利の山積み螻蛄鳴く 夏行くや塾の揃ひの背負ひ鞄 かけ外す湯気の眼鏡やだだちや豆 台風来旗で囲ひて選挙カー |