第２４５回四天句会
平成２２年正月２０日

　 　
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兼題　繭玉　鏡餅　初詣 席題　大試験

利孟 繭玉や暗がり多き父祖の家 食堂の古びしテレビ鏡餅 喉に血の乾く剃り創毛糸帽 振袖に掻ひ込む破魔矢初詣 ○△否ＡＯの大試験 　 武甲 鏡餅声ひそやかに待つ訓示 鉛筆を持つ手の力み大試験 繭玉に宙吊りとなり福の神 参道に馴染みの露店初詣 大寒の音なき朝を出勤す 　 美子 開始ベル待つ間の長さ大試験 嘴に朝日の光る初雀 里方の親より届き鏡餅 浅沓の音に明けゆく大旦 繭玉を挿して華やぐ蚕小屋

恵一 柏手のそろはぬ男女初詣 大試験前夜少しの酒に酔ひ 老梅の緑枝に白き蕾かな 鏡餅割るハンマーと木槌もて 繭玉を空にかざして家路かな 　 義春 華やかな柄のネクタイ初詣 繭玉の数重くして枝垂れけり 寒泳や波生き生きと鹿島灘 鏡餅郷に独りの親のいて 大試験未来の姿思ひつつ