第414回四天句会
令和6年3月12日
Zoom句会
兼題 春の月 ミモザ 雲雀
席題 名残の雪
指先に淡き塩あじ桜餅
春の月金の煌めく古寺の鴟尾
紫野標野に声の揚げ雲雀
黒板に手書きのメニュー花ミモザ
飛石を伝ふ名残の雪を踏み
義春
大空は汝が縄張り揚げ雲雀
居酒屋に流る「舟唄」春の月
菜の花や海より聳え薩摩富士
キャンパスの朝の讃美歌花ミモザ
古寺の笹に重たき春の雪
虚承
花ミモザランプの宿へ一里ほど
薄墨の芳名帳や春の月
千葉の地震深き渓谷春の雷
ショベル持つ素手に重たき春の雪
林道の木漏れ日深し落雲雀
実朝忌金沢文庫は崖の奥
春の雪腰をかがめて払ふ裾
雲雀啼くアンブレラスカイのみえかくれ
春の月ベールカラーの黒髪の
誓ひあふミモザのリース見届けリ
あやの
揚雲雀土に日向の匂ひして
花ミモザ全面ガラスの菓子工房
新宿にぽかりと更地春の月
啓蟄や足裏の指圧念入りに
大部屋の産婦さざめく春の雪
惠一
文旦の皮ぎざぎざの飾り切り
舞ひ立てば身を震はせて鳴く雲雀
荒れ果てし段々畑春の月
帽子とり拭へば溶けて春の雪
青空に向けてミモザのブーケトス