第４１３回四天句会
令和６年２月１３日
Ｚｏｏｍ句会
多聞庵蔵 九谷焼追儺図茶碗（豆で追われた鬼が打出の小槌を残して逃げだしています）
出産予定の孫のため図案指定で誂えた茶碗、12年前の立春早暁に産まれました
利孟
草の芽の肩寄せ土を起こしけり
園長の白髪の鬼や年の豆
春隣洗ひ流して鍬の土
産院のピンクのカーテン春立つ日
余寒なほ無言でティッシュ配る娘の
義春
節分会鬼役に出す般若湯
早暁の空瓶仕分け余寒かな
春隣眩しさの増す目黒川
草の芽や馬の駆けゆく草千里
強風の岬の灯台野水仙
あやの
割れ鉢の土塊に吹き名草の芽
喪の友と問はず語りにゐる余寒
往年の銀幕スター節分会
転勤の事務の引き継ぎ春隣
消え残る日陰の雪を蹴散らして
恵一
国境の有刺鉄線春隣
壇上の式部道長節分会
萱の芽に曙の色及びけり
みづうみの鳥飛びたたぬ余寒かな
節分や隣家同時に窓開けて
虚承
新雪のゲレンデ見上げ待つリフト
軽トラに耕運機積み春隣
寝付けずになめるバーボン余寒かな
草の芽や庭の勢力まだ三分
節分や声に張り有り鬼と福
雨竜
春隣笑顔で席を譲られて
梅見ごろ奨励会の駒の音
余寒なほ朝日に染まる散歩道
草の芽スマホで開く花図鑑
節分や避難テントで豆を喰ひ
