第243回 平成29年4月16日
香取・佐原吟行
昭雄・木瓜・良人・信子・健・青樹・ミヨ
聖子・比呂・利孟・美恵子・あやの
ゆっくりご覧頂けなかった歓迎の設えです
炉縁は宗旦好み花筏蒔絵
炭斗は栃木昭雄作の瓢・宗呑改作
茶室の床
雲巌寺原宗明老師「放牛于桃林之野」
鶏の香盒 イカリソウと白花の花菜
・・句会場の二部屋のうち八畳の床の間は武者荘り・・
対馬のばらもん凧
大小の木刀(日向の名人作)を刀掛けに
鍾馗と鯉乗り桃太郎
花散るや丹の楼門の銅(あか)の屋根
花散るや勅使参向記念の碑
青楓鯰押さへて要石
春昼の手を振りづめに招き猫
酒蔵の高き屋根裏春灯し
春灯し地名絵解きの無筆地図
信子
☆花明かり版木の地図の種子島
△初蝶の寄りては離れ池の上
△茅葺きの深き軒先春の闇
散るさくら鯰宥むる要石
清め砂に囲はる小幣花の雲
健
☆風薫る佐原巡りは舟に乗り
△春光の降り注ぎたる大鳥居
△新緑の木漏れ日のさす朱門かな
葉桜や表参道迎へたり
日本地図星空調べ象限儀
△舞姫の髪に花びら二三片
△米醤油運びし川の柳かな
初蝶や千年杉といふ御神木
春うららジャージャー橋の水の音
良人
△参道の木立に交ぢり桜影
△川舟の浮かぶ水面や春うらら
風薫る土蔵の町に赤レンガ
春暑し伊能忠敬記念像
葉桜を見下ろす香取の大鳥居
木瓜
△神宮の朱き鳥居や鳥の恋
△葉桜や忠敬遺す日本地図
石塔の間に咲く一人静かな
花の昼句を読む時間足りなくて
△坂ゆるき杜の社やさくら散る
古地図の堰越え数多花の頃
測量誌の和綴じの確と遅ざくら
身ぎれいな女船頭花は実に
菜の花の白き蝶吐く常陸郷
昭雄
△初燕上総は空の広き国
風薫る見上げて修す象限儀
笠間焼褒めて称えて蜆汁
燕くる頃から仰ぐ安房の空
薫風や走り根囲む要石
聖子
△風薫るかやぶき門に消火小屋
山すみれ蕾は息をこらへゐて
桜舞ひふと足止めて神宮坂
神宮の坂の途中に一輪草
葉桜や石段奥の要石
△薫風や縄跳びの子の髪揺れて
花粉症涙目につい忖度し
チョコ贈り気を持たせてか四月馬鹿
花筵隅でこどものおままごと
ポニーテール影踏みの子に春の風
美恵子
△豪商の小江戸瓦や風ひかる
若楓朱塗りの灯籠凛と建つ
大門に大臣むずと虎に座す
忠敬橋黒き蕎麦の香青柳
勝ち守り鎮守の屋根の厚きこと
敬子
中宮にしぼり模様の芝ざくら
桜草大平山麓の近く住み
散策に歌声ひびく黄水仙
半生の夢と希望の雪柳
卆寿記の奇遇の友やチューリップ
御祈祷所の車もみじのマーク付け
花吹雪安産神の末社かな
宝物殿の大き錠前花すみれ
芽柳やつんのめるやう歩み初め
海抜百三十尺の香取神宮燕来る