第312回
令和5年3月25日 Zoom
兼題 花えんどう 青き踏む 桜餅 花曇り
ピノキオの葉ごと喰らうて桜餅
大旦那寄進の大樹彼岸寺
スイートピーほらとママへのプレゼント
土ふまず無き緑児の青き踏む
咲き満ちてゆるぶ葩鬱金香
生涯の病院通ひ養花天
指呼の間の還らぬ島や春霞
信子
☆ビル街をのぞみ暮春の大鳥居
△青き踏む年少組の声あげて
△豌豆の花や十坪のほまち畑
・春宵やしゃきしゃきと喰む青セロリ
花曇り喉を滑りて桃ゼリー
塩味の葉と香が好きで桜餅
奪還てふ投打精精天の春
△峠路の百穴墳の寝釈迦かな
△鳥帰る岩場の寺の檜皮屋根
△機場跡花三椏の咲き満ちて
△堀割の戸戸の石橋雛の家
・藍染めの春日に晒す伸子張
・大椀を鼻で支へて強飯式
・蔓しかと支柱に絡め花豌豆
・踏青や一里塚で食ぶにぎり飯
比呂
△反り返りいやいやする児初つばめ
・噂話の尾鰭あれこれ木瓜の花
・悪態はすぐ覚えて豆の花
・はつらつと回る木馬や春の風
遅れ来る電車待つ駅花ぐもり
園児らの来て若草に駆け回る
十九はや嫁にゆく娘や桜餅
△春昼の指でなぞりて異動記事
・花曇り仕舞ひ忘れし香水瓶
・球打てば揺れるスコート風光る
・学位授与式の父母席花曇り
雨伝ふ枝垂れ桜の二分咲きに