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第347回 令和8年2月21日
兼題 薄氷 風船 菜飯 春浅し
利孟
飛ぶ力失せて彷徨ひ逃げ風船
盛切の菜飯に小鉢豆腐汁
春浅し伸びすぎの髪刈り上げて
マーシャラーのオレンジパドル春霞
山水を落とすみたらし薄氷
福寿草一日の光抱き眠る
尾羽も無き鴬餅のしとる粉
◎天照大御神の猫背ひげ面里神楽
○初雪やチェーン鳴らして始発バス
○みたらしの薄氷に透け五円玉
・汁温め直し待つ子や冬銀河
・女正月夫に預ける台所
・乞食の新の草鞋や春隣
人生ゲームの百万長者鵙の贄
ともこ
◎春浅し鍋を鳴らしてゆで卵
○薄氷や回し運びにガスボンベ
○のどけしや千の手ひろげ観世音
・下萌えや納屋から畑へ一輪車
・ゴム風船キックバイクに括り付け
・ほろ苦き蕾も刻み花菜飯
雪解風きらめき川を下り来る
○春近し金魚の餌の少し増え
○春浅し旅の穴場をAIで
・薄氷を踏めばかそけき音たてて
・バルーンを貰ひ泣きべそもう笑た
・丼の菜飯おかはり定食屋
薄氷を含めばチョコのやうに溶け
泣く子から逃がれ風船空高く
ミヨ
○新学期横断指導の緑旗
○マフラーを編む手動かず日向ぼこ
・冬ごもりおもむろに碾くコオヒミル
・天棚の煤けし宿や嫁菜飯
水涸れに残りし淀の寒の鮒
置灯籠赤の兆して牡丹の芽
寒の水汲み新しき筆洗ふ
大谷にて
・観音の高さの空の春浅し
・畑打つや貸農園の二区画
・豆を撒き鬼の行方を案じをり
・紙風船一人遊びのひいふうみい
・末すべて空へと向かひ枯れ欅
御代はりの声は小声で花菜飯
うわっ雪雪よ初雪降り積もる