第346回正月句会  令和8年正月17日19時 Zoom
兼題  寒明ける 寒紅 ラガー 空っ風 冬日向

利孟
 腹掛けに紺の股引空つ風
 目覚ましのまた鳴り出して寒明ける
 露天湯の土間に宿下駄雪明かり
 寒紅を溶くやか細き薬指
 蒼天に透け臘梅の色の濃し
 スマホ見せ合ひては笑ひ冬日向
 シンビンのラガーの貧乏揺すりかな

  美恵子
☆湯上りの保湿クリーム空つ風
△リハビリの脚に肉付き寒明ける
△応援のラガー揃ひの紺ブレザー
△大鍋と鬼下ろし出し寒の明け
・寒紅を引いたスーツの初訓示
・空つ風庭に巻きあげ塵芥
・冬日向昼から巡る露天風呂

  信子
△七種を打つ香厨の窓明かり
△寒紅や秘めたる夢を膨らませ
・寒紅に燃える唇自撮りして
・朝練に行く子駆け足空つ風
・寒の星カクテルバーとジャズの街
・スクラムのボールラガーの鬩ぎ合ひ
 眠らない本屋の灯り冬の星

  ともこ
△ウォーキングただ蝋梅を観るために
△寒の底身じろぎもせずバスを待つ
・新聞夫の深き足跡雪の朝
・影踏みの八方に散り冬うらら
・寒紅を小指の腹で馴染ませて
 日脚伸ぶ母は姑へと歳重ね
 草枯れて鏡の沼となりにけり

  比呂
△ひつつみにすべか今夜は冷えつから
・スクラムを組んでラガーの太き脛
・本堂の重き扉や冬日向
・ひもろぎの四垂吹き飛ばし空つ風
・奥白根山雪また雪のふか眠り
 寒明けや御仏の身のかろがろと
 亡き人に届きし賀状供へけり

  ミヨ
△空つ風山並みつなぐ送電線
・出勤の靴の蹴散らす霜柱
・城跡の高き石垣臘梅花
 麦畑影長々と暮れはやし
 陽だまりに莚広げて干し大根
 乱立のアンテナ好み四十雀
 空つ風日光街道すぎなみき