雑感(着想レベルの思いつきメモから)

「資源は有限?」

「資源の希少性」         

経済のテキストでは「経済資源は有限、したがって経済資源を使って生産されるものも有限、欲望は無限」と語られている。そして「経済学とは希少な資源を使って何をどれだけ生産し、誰に分配するのかと言った選択の問題を研究するものである。」という。しかし、現在先進国が直面している問題はそのようなことだろうか?

希少な資源も少なくないと言える。(特に石油など)しかし多くの分野で、技術革新によりより少ない資源でより多くのあるいはより高機能の商品が生産可能となってきている。技術革新により労働生産性が上昇し、より少ない労働力で生産が可能になっている。すなわち「労働資源の希少性」よりも労働生産性の上昇がもたらす失業や労働所得の減少すなわち「労働資源の供給過剰」を解決しなければいけない。

「経済のサービス化」

重厚長大産業が花形の時代には「モノ」としての価値が生産物の価値の中で大きな比重を占めていた。原料も大量に消費した。しかし、現在では軽薄短小の生産物が多く、原料を大量には消費しない。また経済の主役が「モノ」から「サービス」へ移りつつあることも「モノ」としての資源の希少性は薄れつつある。 

ネットワークとマーケットメカニズム

経済学のテキストによれば、「市場経済では、消費者や企業の各経済主体がそれぞれの欲望のままに行動しても、マーケットメカニズムが需要と供給を調整し、最適な資源配分を実現してくれる。」とある。

確かに市場経済によって人々の勤労意欲は刺激され、どのような商品が売れるのか生産者が一生懸命調査したり、創意工夫をすることになった。それによって消費者の生活は格段に快適・便利になってきたのは事実である。近代における文明の急速な進歩の大半は資本主義経済がもたらしたと言っても過言ではない。

 

しかし、マーケットの調整機能は超過需要や超過供給がおきることを前提としている。つまり需要や供給が超過していた場合に両者の釣り合うところへ変位しようするわけで、最初から需要と供給が均衡しているのではない。超過供給が起きた場合には供給側に損害が生ずる恐れもある。これはPOS等のネットワークの発達した現代においてはいささか前時代的な感じがしないでもない。

 

マーケットメカニズムに欠点があるとすれば、以下のような点であろう。「価格の調整機能」を演じるのは次の要素である。

消費者(需要)・生産者(供給)・価格

「この価格ならこれだけ欲しい。」「この価格ならこれだけ生産したい。」と欲求するのは消費者や生産者と言う経済主体に他ならない。マーケットメカニズムを「資源の最適な分配を実現するための手段」と考えるならば、市場経済ではその手段の中に経済主体そのものが取り込まれているといって良い。それだけに市場が失敗した場合、経済主体がもろにダメージを被ることになる。(失業や倒産)

古代から自然発生した市場経済であるが、それはメカニズムの中に人間自身が取り込まれているものである。この辺でPOSなどを活用し、「需要と供給をマッチングさせる手段」と「人間」との距離を少し離したシステムを考えてみるのも良いのではないだろうか?

貨幣は不要に?

 

 

 ※読者からの質問

そもそも「貨幣」が生まれた理由は、はなはだ困難な「欲望の二重の一致」を回避し、自分の欲求するものをスムーズに手に入れるためでした。

貨幣のない世界では、「商品Aを譲って商品Bを手に入れたい」と思う人はその正反対の欲求「商品Bを譲って商品Aを手に入れたい」と思う人と出会わなければなりませんでした。しかし、コンピューターに慣れ親しんだ我々は、貨幣がなくてもこうした財(商取引)に関する様々な欲求をマッチングさせる術を知っています。すなわち参加する経済主体の全てから、欲しい財やサービスの情報、供給できる財やサービスの情報の提供を受ければそれをコンピューターが取り纏め、財やサービスを上手に再配分することが理論的には可能です。(すぐに実現できるかどうかは別にして)

こう考えると「貨幣」は将来的には必要なくなるのかもしれません。??

貨幣のあり方

上記のように考えると、現代では「貨幣は不要」とまではいかなくとも、「貨幣」のあり方を見直すべき時代になったのかもしれません。

このHPで「参考書籍」や「参考HPリンク」で紹介している加藤敏春先生の「エコマネー」は貨幣のあり方を考える上で非常に参考になります。是非ご一読を。

 


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