・赤間: |
赤間神宮のある山口県下関市側の海。赤間神宮は安徳天皇を祀る。関門海峡に臨むところ。 |
・彩虹: |
にじ。 |
・帝魂: |
安徳天皇の魂。八歳の幼帝で、平家一門とともに入水崩御。 |
・波底宮: |
波の下にある都。『源平盛衰記』での二位の尼の辞世「今ぞ知る 御裳川(みもすそがは)の流れには 波の下にも 都ありとは」二位の尼の辞世で、安徳天皇に対して「波の下にも
都ありとは」(「波の底にも都のさぶらふぞ」)と言上したいうことばに基づく辞世の「今ぞ知る 御裳濯河の流れには 浪の下にも 都ありとは」(『源平盛衰記・巻第四十三』(『新定 源平盛衰記』(考定:水原一・新人物往来社 1991年)第六巻33ページ)を謂う。『平家物語・先帝身投』には『あの波の下にこそ、極楽浄土とて、めでたき都のさぶらふ。それへ倶しまゐらせさぶらふぞ』と、さまざまに慰めまゐらせしかば、やまばと色(→■■■■)の御衣に鬢づら結はせたまひて、御涙におぼれ、小さう美しき御手を合はせ、まづ東に向かはせたまひて、伊勢大神宮、正八幡宮に、御暇申させおはしまし、その後西に向かはせたまひて、おん念仏ありしかば、二位殿やがて抱きまゐらせて、『波の底にも都のさぶらふぞ』と慰めまゐらせて、千尋の底にぞ沈みたまふ。」とある。 |
・酹: |
(死者を弔(とむら)うため)酒を地面に注ぐ。注ぎ祈る。 |
・壇浦: |
源平合戦最後の地で、平家滅亡の地。 |
・篷窗: |
舟の窓。 |
・霎時: |
しばし。 |