イメージ画像

大切な生活習慣「快便」

生活習慣、食習慣は自律神経の安定化に必要

便秘で悩んでいる多くの人に「これ!」だけは知っていただきたい知識

「便秘」という言葉は、ふだんから使用される日常語であるとともに、医学用語でもあります。医療機関でも「便秘」という言葉はよく使われ、症状を改善するためにさまざまな治療も行われます。

一般的には、お通じがないと便秘と言いますが、たとえ2~3日に1回であっても、気持ちよく排便できれば、医学的には便秘とは診断されません。

とはいえ、食べたら翌日にはすっきり出したいものです。2~3日に1回というように、排便の間隔の長い人は、大腸の病気にかかる率が高いので、便の量をふやすような食事をして、排便の回数を増やすなどの工夫も必要かもしれません。やはり理想としては1日1回の排便が望ましいのですが、少なくとも1日おきぐらいには通じがあるようにし生活習慣を工夫したいものです。

当然、旅行や環境が変わったことによる便秘は生理的反応ですので病気とは考えませんが、一時的な入院で便秘になってしまって3~5日も出ない場合には、薬剤による治療が行われます。普段、あまり便秘をしない体質の人でも環境が変化することで意外に頑固な便秘になってしまうケースもあります。

腸という臓器はとてもデリケートであることがわかります。これとは逆に、毎日通じがあっても、排便のあとに、便の出きらない感じ(残便感)があったり、おなかの張る感じ(膨満感) が残れば、便秘の中に入れなくてはなりません。またこうした症状は普段、見過ごされてしまうケースが多いのですが重大な病気がひそんでいることがありますから、早めに医師の診断を受けることが必要です。

このことひとつとつても、便秘の定義はむずかしいのですが、一応ここでは「自分で満足できる排便が行われない状態」を便秘と定義していきたいと思います。。

便秘の種類と見分け方

便秘にはいろいろな種類があります。

便秘の種類

その1 一過性単純性便秘

飲食物、生活の変化、精神的影響などによって起こる便秘で、原因がとり除かれたり、慣れたりすると、すぐに治ってしまいます。

たとえば、おなかをこわして消化のいいものだけ食べたり、減量のために食事の量を少なくすると、便の量が少なくなって、一時的に便秘をします。

また、水分のとり方が不足しても、便がかたくなり、便秘を起こします。旅行に出たり、新入学や新入社など、新しい環境に入ったときにも、精神的な影響で一時的に便秘になります。たいていは苦痛もなく(おなかが張ると訴える人もいる)、ほうっておいても間もなく治ってしまいます。

その2 症候性便秘

病気が原因による起きる便秘で、急性のものと慢性のもの2種類があります。これについては「危険な便秘かどうかの見きわめ方」 で詳しく説明しますが、急性の場合には、はげしい腹痛や嘔吐を伴うことが多く、また慢性の場合では、あるときから急に便秘が始まったり、それまでの便秘が頑固で治りにくくなる、といった特徴が見られます。

いずれの場合も、必ず専門医師のいる医療機関を受診します。

その3 結腸性便秘(弛緩性便秘)

大腸の緊張がゆるんでいて、嬬動運動が弱いために起こります。虚弱体質とか無力体質と言われる人に多く、内臓下垂を伴います。
年老いたり、病気のあとなどで、体力の低下した場合にも起こります。程度の差はありますが、いわゆる便秘症の多くはこのタイプです。

症状はあまり出ないのですが、長くつづくと、おなかが張る、ガスがたまっておなかが痛む、食欲がなくなるなどの症状が見られます。一般に、自律神経の働きが悪いために、頭痛、頭重、めまい、肩こり、手足の冷え、疲れやすさ、だるさなどの症状を伴います。

便は、だいたいがかたく太くなります。次の直腸性便秘とも重なります。

その4 直腸性便秘

便が直腸に達すると、神経がこれを感じとつて、便意が起こります。ところが、その神経が鈍くなっているために、便意が起こらず、大腸の輔動も始まらないで排便困難になるのがこのタイプの便秘です。

毎朝、トイレに行く時間がなくてがまんしたり、痔のために排便を抑えたりしているうちに、神経が鈍くなり、便意を感じにくくなるのです。老人や全身衰弱の人にも起こりやすく、浣腸を繰り返すことも原因になります。

その5 痙攣性便秘

結腸性便秘とは逆に、大腸の運動が強すぎ、ケイレンを起こすために、便の通過が妨げられて、便秘を起こします。過敏性陽症候群と呼ばれる病気の1つのタイプです。

この病気は、人によっては便秘と下痢が交互に起こりますし、逆に慢性の下痢がつづくタイプもあります。精神的ストレスが重要な原因と考えられます。食後に下腹が痛くなるのが特徴で、同時に便意も起こりますが、ウサギの糞のような便、あるいは細い便が、少量しか出ません。症候性便秘と痙攣性便秘の場合は、必ず医師の診察を受けなくてはなりません。

結腸性便秘と直腸性便秘は、自分で治す努力がたいせつですが、一度は医師にみてもらって、隠れた病気のないことを確かめておいたほうがいいでしょう。

トクホのイサゴールはこちら。

このページの先頭へ