ナットの夢   D

新商品開発の企画に関するコンサルタント業務を担当している。
今回の案件は、軽自動車かオートバイのナンバープレートのよう。
テーマはナンバープレートの位置を自在に変更できるアタッチメントの開発である。

デザイン性が強調され、ナンバープレートのアングルを変えられるだけでなく、
位置そのものを移動できる利便性と意外性がニッチな市場を生み出すという主張である。

その提案に対し、コンサルタントとしてのサポートを求めたいとの申し出であるが、
プレートの一部が車体の幅を超えることが法的規制にかかるのではないかという指摘と、
ナットによる取り付け方法に不具合発生の懸念があるというアドバイスをしている。
その解決策として、部品を反転させて取り付ければよいとわたしは一時しのぎの提案をしている。

場面が変わった。

広い池のような水中に足を入れている。どうやら父が設計した回廊型の池のようだ。
一部の施工はわたしが手掛けたのだろう。デザイン的にあか抜けていると振り返っている。
コンクリート壁面の合間に部分モザイク模様がほどこされ、
「10」と「16」と表記されたタイルが2個ほど埋め込まれていることに気づいた。
どのような意味があるのかと気になった。突然だが、ナットのサイズなのではないかと…。

そこではっきりと目が覚めた。
ナットのサイズを「16」にすれば解決するはずだ。